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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

無料はリスク!プレスリリース配信で絶対知っておくべきグーグル方針


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無料でプレスリリースの配信や掲載ができる、などとうたうサービスがある。

果たして、こうしたサービスは効果があるのか?やるべきなのか?

結論から言えば、いくつかのリスクが生じる。それにほとんどの人が気づいていない。

この記事では、そのリスクの内容と、その対処法を紹介していきたい。

 

リスク1 “逆ブランディング”になる可能性

 どういうリスクが生じるのか、説明しよう。

まず第一に、「無料」という点を、素直にじっと考えてみてほしい。

無料すなわち「誰でも載せられる」ということだ。

誰でも載せられるということは、申し訳ないが、必然的に「レベルが低い」ということになる。

無料なので、軽い気持ちで載せているのが明らかで、きちんと練り上げられたプレスリリースはほぼ皆無だ。

そんな中にあなたのプレスリリースが並ぶと、どうなるだろうか?

それだけで「質が低いものの一つ」と、見る人から認識されてしまう。

つまり、「逆ブランディング」(=ブランド価値を傷つけること)になってしまう危険性がある。

 

リスク2 マスコミ記者による評価の低下

あなたの会社が、こういうサイトに載っていることをマスコミ記者が知ったらどう思うか?

テレビや新聞の記者の反応は、冷ややかだ。

・ネット上に出た=誰でもアクセス可能

      ↓

・うちが取材する必要性がない

というように考える。

マスメディア記者の本能は、「まだ世の中に知られていない情報を掘り起こしたい」というものだ。

記者は、ニュースのハンターだ。

そのハンターが、ヤミ市に買い物に出かけるだろうか?そこに並んでいる怪しげな商品を見て、興奮するだろうか?

このようなサイトに載せている時点で、真っ当な新聞やテレビの報道記者は、瞬間的に「取材の対象外」と判断する。

 

 「どこに露出するか」で自社の価値に100倍差がつく

あなたがニュース価値のあるネタを持っているなら、「どこでその情報を人々に知らせるか?」に、心を砕くべきだ。

同じ内容の情報でも、どこでそれを知るか?によって、世間の受け止め方は180度変わってくる。

例を挙げよう。

例えば、東スポ(東京スポーツ)が「宇宙人を発見!」と伝えても、真に受ける人はいないだろう。

娯楽や冗談として受け取り、笑って受け流すはずだ。

だが、もしNHKニュース9で、「宇宙人を発見しました」とキャスターがまじめな顔で、厳かに報じたらどうだろうか?

恐らく、全国のお茶の間で卒倒するお年寄りが続出するだろう。

別の例を挙げる。

新橋の居酒屋で、普通のおじさんが「イチローを侍ジャパンに呼ぶべきや」と言っていたとしよう。

ところが、もし解説者の野村克也さんが「イチローを侍ジャパンに呼ぶべきや」と語ったら、その重みは天と地ほどの差がある。

無料プレスリリースサイトに載せるということは、せっかくのあなたのニュース価値を、新橋の居酒屋のよもやま話にしてしまうことと同じことだ。

 

だが、朝日新聞や読売新聞に載った話なら、世間の受け止め方が天と地ほど違う。

あなたの活動を、どのメディアに語ってもらうか?は、極めて重要なテーマだ。

 

リスク3 プレスリリース掲載サービスのSEO効果

ここまでプレスリリース掲載サービスによるPRのリスクを説明してきた。

次に、ネット上での効果について説明しよう。

「掲載されることで被リンクになって、検索エンジンからの評価が高まる」という説がある。

一般的には、外部サイトから自サイトへのリンクにより、サイトの評価が高まる、ということはある。

しかし、ことプレスリリースのサイト掲載からのリンクについては、検索エンジンから一切、評価されない。

このことは、Googleの当事者がはっきり述べている。

グーグルのWebmaster Trends AnalystであるJohn Mueller氏は、2013年7月、

「プレスリリースは広告のようなものであり、リンクにはnofollowを付けるべき」

と、こちらの動画ではっきり言っている。

 

 グーグルgoogleはプレスリリースを「広告」と判断する

こちらのサイト「海外SEO情報ブログ」で、グーグルのスタンスについて詳しく紹介されている。抜粋で引用して紹介させていただく。

プレスリリースからのリンクに対するGoogleのスタンス

・プレスリリースは一種の広告であり、リンクにはnofollowを付けるべき。

・ここ数年、SEO効果を狙った人たちによってプレスリリースが乱用されてきたため、ガイドラインでGoogleのスタンスを明確にした。

・プレスリリースは新しい製品やサービスを告知し、幅広く知ってもらう目的で使うべきもの(リンク獲得を目的に使うべきものではない)。

・そのプレスリリースを見た他の人が自分で記事を書いて、そこから張るリンクは(自発的なリンクなので)nofollowを付ける必要はない。

 

また、こちらの英語サイトでは、次のような記述がある。

Google is taking even more direct action against abuse of links within articles and press releases that are paid.

これを和訳すると

グーグルは、お金を払った記事やプレスリリースからのリンクの乱用に対して、より直接的な行動を起こしつつある

ということだろう。

 

ここで重要なのは、「無料」プレスリリース配信に限らず、paid、つまり有料のプレスリリース配信からのリンクも同様ということだ。

有料プレスリリース配信で掲載してもらっても、あなたの会社サイトについて、検索エンジンの評価が高まることは一切ない、ということになる。

グーグルは、質の高いサイトを検索の上位に表示させようとしている。その流れは近年、加速している。当然といえば当然の流れだろう。

では、どうしたらいいのだろうか?

 

プレスリリース配信によるリスクを避ける方法

それは何も難しいことではない。当たり前のことをすればいい。

自社の情報発信は、自社で責任を持って行う、ということに尽きる。

具体的には、中間業者に頼らず、媒体・メディアの各編集部にそれぞれダイレクトにプレスリリースをお届けしていけばいい。

その送り先メディアは、あなたの会社の価値を高めてくれる、信頼性の高いメディアだけを選ぼう。

それらのメディアにアプローチし、純粋に記事として書いてもらい、取り上げてもらう。

これが最も信用性を高める近道であり、王道だ。

抜け道や裏ワザななどはない。

マスコミ1社にプレスリリースを送れば、郵送なら1通82円で済む。

ファクスならこういうサービスもある。(郵送の方が記者に好まれやすいが…)

eFax いつでも手軽にファックス

これならファクス機がなくてもネットから送れる。

また、記者クラブに自分で持ち込めば、それこそ無料だ。

プレスリリースの正しい送り方については、この記事で詳しく説明している。

 

●プレスリリースの送り方 新聞テレビ取材の確率を3倍高める方法

 

 

まとめ

情報を世の中に広げていく王道は、影響力のある人や組織を通じて発信してもらうことだ。

今の時代なら、それはグーグルであり、日本国内なら新聞テレビといったマスメディアだ。

グーグルに見放され、マスコミ記者に嫌われて、何の得があるだろうか?

子どものお小遣い程度で、マスメディアにはプレスリリースを送れる。小さな手間やコストくらい惜しまないことだ。

あなたの活動を世の中に大きく広げていくビジョンがあるのなら、新聞やテレビといった主要なメディアで取り上げてもらうことを目指そう。

 

そして、正しい検索エンジン対策は、この記事で説明している。

(参考)検索上位になる方法。広告なしでビジネスが加速&安定する最強メソッド

 

 

下記で国内の主要なメディアの一覧をまとめている。これをもとに、あなた自らメディアへアプローチし、記者たちと良い関係を築いてほしい。

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「国内メディアリスト(新聞社・テレビ局・雑誌)
(計803)

 media-list-imageこのリストでは

・全国のテレビ局(185)
・全国の新聞社(135)
・雑誌(209)
・ラジオ局、CATVなど(274)

これらの媒体名、所在地をエクセルで一覧にまとめています。

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