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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

【広報評価】沢尻エリカさんの逮捕に関するエイベックス・マネジメント社の発表


広報・メディアコンサルタント坂本宗之祐です。

沢尻エリカさんの逮捕というニュースが世間を賑わせています。

私自身、社会部記者時代からこうした芸能・スポーツ関係の事件の現場にたびたび遭遇してきました。

この件に関する、沢尻さんが所属するエイベックス・マネジメント社の発表を、広報視点からチェックしてみましょう。

 

エイベックス・マネジメント社の発表文

沢尻エリカの報道に関しまして

関係各位

本日、沢尻エリカが麻薬取締法違反の容疑で逮捕されました。
本件につきまして、現在事実関係を確認しております。

関係各所の皆様、並びにファンの皆様へ、多大なご迷惑とご心配をおかけして
おりますことを、深くお詫び申し上げます。

本人の処遇につきましては、捜査の進捗を見守りつつ厳正に対処して参ります。

令和元年11月16日

エイベックス・マネジメント株式会社

※エイベックス・マネジメント株式会社公式サイトより引用

 

タイトルの気になる表現

タイトルは、何の発表であれ、極めて重要です。

なぜなら、昨今の多くの人は、内容を吟味する前にタイトルだけで評価判断を下す傾向が強いからです。

だから、タイトルは練りに練って出すべきです。

その点、今回の「報道に関しまして」という書き方。ここから違和感があります。

報道、ではなく、その前提として「逮捕」という事実がすでにあるわけです。これは警察に問い合わせれば1次情報としてすぐに確認できる事実です。

現に、この本文1行目に「本日、沢尻エリカが麻薬取締法違反の容疑で逮捕されました。」と確定事実として記載しています。

なので、「報道に関しまして」という表現は、

・当事者意識の希薄さ
・報道への責任転嫁

を、受け取る人にとっては感じさせかねません。

僕が記者だったら、

「なに報道が一方的に騒いでいる、ような書き方をしてるんだよ」

とカチンとくるかもしれません。

ですので、タイトルは「沢尻エリカの逮捕に関しまして」とするのが妥当でしょう。

 

発表の迅速さは評価できる

タイトルはともかく、本文内容もあっさりしていて物足りない印象も受けます。

ですが、逮捕の事実が明らかになってから、当日に迅速に発表していますので、その点は評価できますね。

危機管理においては、巧遅よりも拙速、が大原則です。

さらには、

・関係者へのお詫び
・本人への厳正な姿勢

この2点を示していることで、所属会社としての最低限の情報発信はできていますね。

 

まとめ:及第点だが画竜点睛を欠いた

迅速なコメント発表と、社としての必要最低限の表明ができている点は、良かったと思います。

ただ、タイトルの「報道に関しまして」だけ、もったいなかった感があります。

確かに、今回の事案は所属会社としてもある意味で「被害」を被っています。

社の方々に忸怩たる思いがあるのも当然だと思いますが、 世間は沢尻エリカさん本人と「一心同体」という見方をします。

だから、少しでも「当事者意識が希薄ではないか」と受け止められるリスクをはらむ表現は避けた方が無難でしょう。

タイトルは超重要です。ゆめゆめおろそかにしてはいけません。

今や多くの人は、タイトルしか見ません。タイトルだけで判断されかねない時代です。

だから、タイトルこそ念には念を入れて、公に発表するように努めましょう。

 

 

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