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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

広報PRフリーランスになる方法。料金設定や営業など【私の体験談も】


広報・メディアコンサルタントの坂本宗之祐です。広報PRのフリーランスが増えています。企業のニーズが高く、将来性もある仕事で魅力的ですよね。

私は会社員から独立し、この8年ほど広報PRの専門家として活動しています。

何事にも縛られないフリーランスの生き方は最高です。最近は毎月のように海外にも行きまくっています。それも自分で仕事を自由にコントロールできるからです。

この記事では、私の経験を紹介しながら、広報フリーランスになる方法を説明していきます。

フリーランス広報PRになる手順

フリーランス広報PRになる手順は、大きく分けて以下の2通りあります。

 

①塾・講座で学んでフリーランス

PRや広報について、総合的に学べる塾や講座を受講してから、独立するパターンです。

例えば、一般社団法人PRプロフェッショナル協会が主催する「PR塾」があります。

私はここで講師を務めていて、ここの卒業生が何人もフリーランス広報として活動を始めています。

ただ、全くの未経験からいきなりフリーランスとして活動するのは少々ハードルが高いでしょう。企業側は、何の実績もない人に仕事を頼まないからです。

ですので、最初は「タダでも良いので、広報PRやらせてください!」と頼み込んで受注し、メディア取材の獲得実績を積むのもありでしょう。

 

②会社で実務を経験してフリーランス

次に、企業団体あるいはPR会社で、広報PRを経験してからフリーランスになる方法。

こちらが無難といえば無難でしょう。

実際、僕自身も「電通PR」というPR会社に一時、籍を置きました。ここでの経験が非常に役に立ちました。

広報PR職の求人は根強くあります。必死で求めれば、そこまで難しくないはずです。

企業は、大手ではなくてもよく、むしろベンチャーなど小さい会社の方がおすすめです。

なぜなら、大手企業の広報は、社員が何人もいて業務が細分化されています。このため、広報の全体像を掴みづらい面があるから。

さらに、大手であればネームバリューで取材が来るため、積極的にしかける必要がなく、広報PRスキルが身につきにくいからです。

 

どうやって仕事を取る?

さて、フリーランスとして活動するには、スキルはもちろん、営業力が必要です。

いくら能力スキルが高くても、営業力がなければ仕事を取れないのです。

以下に、フリーランス広報の人が仕事を受ける方法を列挙します。

 

①企業に直接営業をかける

電話、あるいはサイトのお問い合わせフォームから、「広報PRのお仕事をやらせてください!」とアプローチしていく方法。

最もシンプルです。が、ガッツが必要ですよね。

 

②フリーランス広報の求人に応募する

次に、フリーランス広報の求人をサイト等でチェックし、良さそうな案件に応募していくやり方です。

ただ、やはり条件の良い案件は人気が高く、スキル経験・実績のあるフリーランス広報PRが応募するため、実績の乏しい方は簡単にはいかないでしょう。

 

③エージェントに登録する

フリーランスの人が登録できるエージェントがあります。

そこに登録し、自分にあった案件を紹介してもらう方法があります。

 

③知人から紹介してもらう

知り合いに「広報PRやってもらいたそうな会社や個人の方がいたら、紹介してね」とお願いして回ります。

あるいはダイレクトに、「私フリーランスの広報PRになったので仕事ちょうだい」と回ります。

世の中には、程度の差こそあれ、「メディアに取り上げられたい」と考えている企業団体や個人は多数存在します。

ですので、知人を介してアンテナを張っておけば、割と高い確率でそうした見込み客と出会えます。

そして、知り合いの紹介であればお互い安心ですので、成約につながりやすいです。

 

④直接受注する

私の場合がこれ。

こちらから営業をかけることもなく、見込みのお客様がやってくるので、楽です。ただ、難易度は高くなります。

そのやり方を以下に説明します。

 

私の体験談(集客〜仕事受注まで)

僕は2010年に新聞記者から独立。まったく右も左も分からない状態で、仕事の獲得に非常に苦労しました。

現在は、ありがたいことに多数のお仕事をいただいており、月の売上でいうと多い月は300万円を超えます。

その集客から仕事受注までの大まかな流れは以下の通りです。

①ブログ

  ↓

②メールマガジン

  ↓

③セミナー開催

  ↓

④受注

 

①ブログ

私は独立後、アメーバブログで情報発信を始めました。それしか方法が思いつかなかったからです。

ブログ記事を書きまくりました。1日3記事更新。3か月ほどで100記事を超えました。

無料で濃い情報を出しまくることで、読者さんからの信用を獲得していったのです。

現在はアメブロは辞め、ワードプレスで当サイトを運営しています。

 

②メールマガジン

アメブロに濃い情報を出していくと、読者さんから「この人の情報がもっと欲しい」と思ってもらえます。

そこで、ブログにメルマガ登録フォームを設置。そこから見込み顧客のメールアドレスを取得していきました。

そしてメルマガで定期的に情報配信することで、見込みのお客様との信頼関係が育まれていったのです。

 

③セミナー開催

メルマガ読者さんが150人くらいになった時、初めて自主開催セミナーを募集しました。

ドキドキしましたが、これに10人以上集まっていただけました。

受講料は確か1人2万円でしたから、1回で20万円以上の売り上げです。これはうれしかったですね。

今思えば本当に拙いセミナーでしたが、参加者さんで実際に新聞掲載される方も出て、喜んでいただけました。

なお、現在メルマガ読者様は5700人。セミナー募集すればすぐ埋まります。

 

④受注

最初、私にとってセミナー開催は、それ自体が売上獲得の手段でした。

しかし、セミナーはそうそう頻繁に開けるものではありません。

そこで、セミナーのその先に商品・サービスをご提供するようになりました。

最初は、「プレスリリースの添削・作成」です。

その後、「広報PRコンサルティング」をメーン商品としてご案内しています。

つまり、現在のセミナーは、本命の商品サービスをご案内する“入り口”という位置付けになっています。

 

フリーランス広報PRの具体的お仕事内容は?

広報PRのお仕事は、自社の商品サービスを世の中に広く知ってもらうために、メディア等を通じてメッセージを発信する活動です。

働きかける主なメディアは、新聞やテレビ、雑誌、ウェブニュースサイト等です。

最近ではブロガーなど個人のインフルエンサーへの働きかけも重要性を増しています。

そのために実際行う業務は主なもので以下の2つ。

 

①プレスリリースの作成

自社のことをメディアに知ってもらうきっかけの文書が、プレスリリースです。

自社の商品サービスについて担当者から聞き取りなどして情報を収集。

そして、「どのようなメッセージにすれば世の中に広まるか?」を検討し、プレスリリースに落とし込むのです。

プレスリリースについてはこちらご参考ください。

●プレスリリース大全!作成〜配信〜戦略まで全20記事まとめ

 

②メディア各社への売り込み(メディアへの持ち込みや電話など)

次にやるのが、作ったプレスリリースを②メディア各社に売り込んでいく業務です。

というのも、プレスリリースは送っただけで取材されることは難しくなっています。だから、メディアの人と会い、伝えにいく作業が欠かせないのです。

適切なプレスリリースと、適切なメディアへの情報伝達ができれば、メディアで取り上げられやすくなります。

この「プレスリリース作成」と「メディアへの持ち込み」、この二つの代行業務だけでも仕事になります。

 

私(坂本)の場合

ちなみに私は、ある時点から広報PRの代行業務(上記2つ)はやっていません。

・プレスリリースの作成
・メディアへの持ち込みや電話などのアプローチ

これら代行業務を自分一人で請け負ってしまうと、いくら手があっても足りないからです。

なので現在は「コンサルティング」に特化しています。

しかし、このやり方はお勧めできません。コンサルティングで仕事を受注するのはかなり難易度が高く、再現性は低いからです。

これから広報PRフリーランスになる方は、代行業務をやりましょう。

なぜなら、ここが一番、広報PRの業務でニーズが高いからです。いくらでも頼みたい企業は見つかります。

代行業務が良いのは、「目に見える仕事」という点です。つまり企業側からしたら、お金を出しやすいのです

企業側に「コンサルして欲しい」ニーズは乏しく、逆に「丸ごと代行してほしい(任せたい)」ところが大半です。これを知っておいてください。

 

フリーランス広報PRの働き方

多くのフリーランス広報PRの人は、契約形態にもよりますが、多くは会社に毎日出社しません。

というのも、メディアの人と関係を築くという外部活動がメーンのお仕事なので、わざわざ会社にいる必要性が薄いからです。

また、プレスリリースの作成も会社にいなければできないものではありません。

だから、フリーランス広報の方の働き方は、比較的自由です。

とはいえ、社長や社員とのコミュニケーションをとり、意思疎通を図ることも重要です。

なので週2、3日ほど出社するというスタイルが多いです。

このように自由度の高いお仕事ですので、子育てをしながら仕事を続けたい女性にフリーランス広報PRは人気です。

 

必要なスキル

・ライティング力

プレスリリースを書く必要があります。なので最低限のライティング能力は必要です。

 

・ニュースへの感度(社会トレンドの把握)

メディアから取り上げてもらうには、社会トレンドの把握が不可欠です。

「今、世の中で何が話題になっているか?」を読み取り、自社が発信したい情報をそこに乗せていくのです。

だから、広報PRをやる人はニュースへの感度が鋭くなければお話になりません。

 

・対人コミュニケーション力

広報とは、こちらが言いたいことを一方的に伝えることではありません。

相手の話に耳を傾ける能力が求められます。

情報を世の中に広めていくには、相手が何を求めているか?を読み取り、相手が喜ぶ情報を提供していく必要があります。

相手が嫌がる情報を押し付けるのは、単なる「宣伝」に過ぎません。

よく広報を「宣伝」と勘違いしている人がいますが、単なる宣伝マンは嫌われます。

広報は、相手から好かれるのが仕事です。

 

フリーランスになって得られるもの

まず自由な時間。結果さえ出していれば、働き方は割と自由に決められます。

また、メディア関係の人々と接する機会が多いので、常に世の中の最先端にいられる刺激があります。

さらには、自分が担当するクライアントの業界に詳しい知識が得られます。例えば、健康関連の企業の広報を請け負えば、必然的に業界に詳しくなります。

そしてもちろん、悪くない収入も得られます。料金設定は以下の項目で紹介します。

 

求人案件の例

・週2~3日の稼働で20~30万円程度。在宅勤務も可

 

・週2~3/月20万~30万

 

・週3出社(リモート可。週1回、対面ミーティング)月30万円

 

・週3、4回で月40万円〜60万円程度

 

こうした案件を4、5社抱え、年収1000万円を超えるフリーランス広報PRも珍しくありません。

 

フリーランス広報PRの料金設定は?

フリーランスがPR契約する相場は、おおむね月額10〜20万円です。もちろん業務内容や経験・実績にもよって変動します。

内容は、広報PRの戦略の立案、プレスリリースの作成、メディアへの接触、企画ネタ作りなど。

とはいえ、まだ広報PRの実績が乏しい方であれば、

①プレスリリース作成1件

②記者クラブへの持ち込み(1回)

③メディア各社への郵送(20通)

 

この3つを月1回やるという約束で、月5万円程度で請け負うことから始めてはどうでしょうか?

注意点としては、1ヶ月のみ、といった短期で仕事を受けないこと。

広報PRは、成果が出るまで時間がかかります。1ヶ月や数ヶ月ではなかなかメディア掲載は実現しません。

ですので、少なくとも半年以上。できれば1年単位で契約を結ぶべきです。

 

 

広報PRフリーランスへの仕事依頼が増えている理由

チェック 広告単価が高い。かつ効果が落ちている

チェック だからPRをやりたい企業が増えている

チェック しかしPR会社は高い(月額100万円〜は当たり前)

チェック 広報担当の社員を雇うほど余裕はない

チェック フリーランスなら料金が値ごろで、小回りがきく

・・・などといった理由があります。

 

広報PRスキルを学ぶ過程の注意点

塾・講座で学ぶにしても、入社して学ぶにしても、共通するのは「ガツガツ必死に取り組むこと」です。

どんなに短くて半年、できれば1、2年は実務経験を積みたいですね。

おすすめなのは、会社で実務を学ぶことです。なぜなら、お給料もらいながらスキルアップできるからです。

でも、「給料分だけ働けばいいや」というサラリーマン根性では、永遠に独立なんてできません。

「お給料もらって、学ばせてもらっている」意識で、ガツガツ働くべきです。

仕事を依頼する人が見ているのは、「この人は本気で一所懸命にやっているか?」です。

10の能力で6しか出していない人よりも、3の能力で3を出している人の方が、信頼されます。

そして、全力を出している人はスキルがすぐ伸びます。いつの間にか、先輩も抜いてしまいます。

スキルはもちろん、信頼を得る。これがとても大事で、フリーランスとして独立しても「依頼させて」と言われるようになりますよ。

 

まとめ

広報PRのフリーランスは、将来有望です。高いニーズが見込めて、かつ働き方の自由度も高い。

そして、メディアを通じて世の中を動かせる可能性もあるという、やりがいのある仕事です。ぜひチャレンジしてみてください。

ただ、フリーランスは身分の安定がない立場ですので、実力がすべてという側面もあります。

しっかり能力スキルを高め、営業力を高め、クライアントと信頼関係を深めていってください。

 

 



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