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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

“飯が食える”広報PRの資格とは?企業が求める広報人材像やスキルを解説します


広報は、将来性のある仕事の一つ、とよく言われます。

10年後に食えない仕事をやるよりも、手に職をつけて、10年20年先もプロとして活躍したいですよね。

手に職をつけると言えば、まず思い浮かぶのが「資格」です。

広報として活躍していくために、どんな資格が必要なのか?

また、これから活躍できる広報人材像やスキルはどういうものなのか?

新聞記者やPR会社、コンサルタントとして21年にわたり、広報にどっぷり関わってきた私(坂本宗之祐)が、説明していきます。

 

広報PRの仕事をやるのに資格は必要なのか?

広報PRの仕事をやるにあたっては、資格はまったく必要ではありません。

机上のお勉強で学ぶ知識の多くは、広報の現場ではほとんど役に立たない、というのが現場で長年仕事をしてきた実感です。

むしろ、現実に即していない理屈を振りかざす広報担当者は、害でしかありません。

理論と実践は、まったく異なる別物です。これはどんな分野の業務においても言えることでしょう。

司法試験や会計士だってそうですよ。テストの点が良い人が、優秀な弁護士や会計士になれるかどうかは、まったくの別問題なのです。

広報においてはことさら、勉強と実践の間に差があります。

なぜなら広報は、「人」を相手にコミュニケーションを取る活動であり、状況に応じて臨機応変に判断して動きます。

つまり、“人間力”が求められる仕事だからです。

企業は、「結果を出せる人材」を求めています。頭でっかちの点取り虫など求めていません。

だから、あなたが「広報のプロとして、これからご飯を食べていけるようになりたい!」と考えているのであれば、この大前提を頭に叩き込んでおく必要があります。

 

広報で有利になる資格とは?

「そうは言っても、まったくの白紙から広報をやるのは不安です。広報を体系的に学べる資格ってないですか?」

それなら、「PRプランナー」という資格認定制度があります。

 

PRプランナー資格認定制度

この資格は、公益社団法人・日本パブリックリレーションズ協会(日本PR協会)が実施している試験です。

対象は、企業団体や自治体、PR会社などで広報PRを担う人はもちろん、これから広報PRを学びたい社会人や学生も受験できます。

この試験では、広報・PRの基本的な知識から実践的なスキルまで検定を受けられます。

ランクには、「PRプランナー資格」「准PRプランナー資格」「PRプランナー補資格」の3段階あります。

そして試験は一次〜三次までの3回あります。一次試験は、正答率70%以上で合格。二次試験は正答率65%以上、三次試験は正答率60%以上が必要です。

なお、「PRプランナー」資格の条件である3次試験の合格率は、直近(2020年1月実施)だと30.9%。

つまり、受験者の3割程度しか合格していません。

(参考:PRプランナー資格 公式サイトより)

 

広報の人材採用の募集をしている企業の中には、この「PRプランナー資格」を応募条件としているところがあります。

この資格を取得することで、そうした企業の応募条件をクリアできるわけですから、その意味で有利になるとは言えそうですね。

 

広報としてスキルアップできる資格

PRプランナー資格の勉強で、広報知識を広く取得することはできますが、さらにスキルアップを図りたい人には、以下の資格がおすすめです。

 

IRプランナー

IRとは、投資家向けの広報活動のことを指します。

広報は、主に生活者や関係企業など、幅広いステークホルダーを相手にするのに対して、IRは投資家に特化した広報を担います。

IRプランナー資格は、NPO法人「日本IRプランナーズ協会」が認定するもので、「基礎資格」と「上級資格」の二つあります。

この資格を取得するには、まずこの協会が提供する「基礎コース」か「上級コース」の講座を受ける必要があります。

この講座は、それぞれ通学コースに加え、DVDで学べる通信コースがありますから、自分の住まいや仕事の状況に合わせて柔軟に学べそうですね。

 

(参考:IRプランナー講座 公式サイト

 

商品プランナー

商品の企画づくりは、プレスリリースの企画づくりと、とてもよく似ています。

その意味で、「売れる商品企画」の知識を体系的に学んでおくことは、「成功する広報企画」を作ることに大いに生きることでしょう。

商品プランナー資格は、日本商品開発士会が認定する資格です。

学べる主な内容は

1、マーケティング、市場調査の基礎
2、商品企画の基礎
3、デザインコンセプトメーキング基礎
4、プレゼンテーションの基礎 など

となっています。

この資格は、研修と試験で取得できるほか、試験だけで取得できるルートもあります。

 

(参考:商品プランナー資格認定試験 公式サイト

 

ウェブ解析士

広報活動を効果的に進めるには、ウェブの活用は、もはやほぼ必須です。

そこで、ウェブ解析士の資格を取ることは広報に大いに役立つでしょう。

これは、一般社団法人ウェブ解析士協会が認定する資格で、以下の3種類に分かれます。

・ウェブ解析士

・上級ウェブ解析士

・ウェブ解析士マスター

同協会が出している「ウェブ解析士認定試験公式テキスト」で学び、必要な人は講座も受けた後、資格試験に臨みます。

 

(参考:ウェブ解析士協会 公式サイト

 

企業が求める広報PR人材像

ここまで、いくつもの資格について紹介してきました。

が、すでに述べた通り、企業が求めるのは、「広報PRで結果を出せる人物」です。

・テレビ新聞などのマスメディアや、ウェブのニュースメディアで取り上げられる

・ウェブを通じて、多くのユーザーに自社の情報をお届けする

・それらを通じ、会社の社会的な信頼度と認知度を大きく高め、ブランディングを図る

こうした成果を出すために、企業は広報の人材を求めます。

企業が欲しいのは、単なる「知識」ではありません。

仮にあなたを月給40万円で採用するとしたら、最低でもあなたは月あたり60万円以上のパフォーマンスを発揮しなければ、価値を認めてもらえません。

この成果を出せるかどうか?は、資格の有無とは関係がありません。

なぜなら、メディアの人もウェブユーザーも、あなたが「○○資格があるから、取材しよう」「読んでみよう」とは、絶対ならないからです。

だから、くれぐれも「資格さえあれば安心」と勘違いしないように、常日頃からスキルを高めていく必要があります。

 

広報PRに必要なスキル

では、広報で成果を出していくためには、どんなスキルが必要なのでしょうか?いくつか紹介しましょう。

ライティング力

広報は当然、プレスリリースを書きます。他にも、文章を書く機会がよくあります。

専門用語などを使わず、わかりやすい言葉で伝わる文章を書けなければいけません。

だから、最低限のライティング能力は必要です。

ただ、実を言うと、ライティングが得意とは言えなくても、成果を出している広報マン・広報ウーマンはけっこういます。

そういう方は、以下のコミュニケーション力が特に優れています。

 

対人コミュニケーション力

広報とは、こちらが言いたい情報を一方的に伝えることではありません。

相手の話に耳を傾け、双方向のやり取りをスムーズに行うことが求められます。

ぶっちゃけた話、優れた広報マン・広報ウーマンは、メディア関係者から好かれているのです。

「この人は信頼できる」「この人と話していると楽しいな」

私も新聞記者時代、こう感じさせる広報の方が何人かいました。

好きな広報担当者が持ってくるネタであれば、記者や編集者、テレビディレクターたちは、

「記事や番組で取り上げてみようかな」と、真剣に検討します。

それに対して、ダメな広報担当者ほど、自分が売り込みたい情報を一方的にメディアに押し付けます。

相手の立場に立てないので、コミュニケーションが下手なのです。

当然、こういう広報は、嫌われます。

相手が興味のない情報を押し付けるのは、広報ではなく、単なる「宣伝」です。

よく広報を「宣伝」と勘違いしている人がいますが、単なる宣伝マンは嫌われます。

広報は、相手から好かれるコミュニケーションを取り続けるのが仕事です。

 

ニュース感度(社会トレンドの把握)

メディアや生活者の人たちが求めるのは、トレンドに乗った情報です。

だから、広報をうまく行うには、社会トレンドを把握しておくことが不可欠です。

「今、世の中で何が話題になっているか?」を、日々のニュースやウェブの話題から読み取ります。

多くの企業広報は、社会トレンドを無視して、自社が売りたい情報発信ばかりやっています。自社目線が強すぎて、社会が見えていない広報担当者は意外と多いのです。

だから、広報PRをやる人は日々のニュースにアンテナを張り、その感度を研ぎ澄ませていく必要があります。

 

メディアへの理解力

広報PRをやるのなら、メディアを正しく理解することが必要です。

私も記者を長くやってきて、「メディアのことを分かっていないな…」と感じる広報担当者の方がほとんどでした。

あなたがマスメディア向け広報をやるのなら、新聞、テレビ、雑誌それぞれの特性や特徴、求められる情報などをしっかり学びましょう。

一口に新聞といっても朝日や読売、日経などいくつもの新聞があり、求められる情報に微妙な違いがあります。

テレビや雑誌はさらに、番組やコーナーごとに求められる情報が細かく細分化されています。

ウェブにおいても同様です。次々と新しいメディアやツールが生まれていますよね。それらにアンテナを張っておきましょう。

 

広報PRの資格を取得する前にやるべきこと

すでに述べた通り、広報PRは「資格を取れば安泰」という世界ではありません。

何も考えずにいきなり「資格を取ろう!」としないでください。その前にやるべきこと、できることがあります。以下に紹介します。

 

①自身のキャリアやスキルをたな卸しする

これまでどんなキャリアを歩み、どんなスキルを身につけてこられたでしょうか?

これまでの実績・スキルによって、取るべき資格、不要な資格をきちんと見極めましょう。

多くの人にとって、資格を取る目的は、仕事を得るためのはずです。

ただその意味では、資格よりもこれまでの実績・スキルの方を評価する企業も少なくありません。

だから、資格に時間とお金をかけても、単なる自己満足で終わっているケースが多いです。

 

②SNSやブログで発信を行う

「実績を作る」という意味では、手っ取り早いのはあなた自身が情報発信を行い、成果を出すことです。

TwitterやFacebook、インスタグラム(Instagram)などは、個人でアカウントを開いてすぐに始めることができます。

また、ブログも無料で始められるサービスが多数あります。

まずは自分でやってみて、小さくても良いので、成果を出すことをおすすめします。

自分の発信すらできない人が、企業の発信などできない、と私は思います。

 

③プレスリリースを書き、メディアに届ける

プレスリリースを出すことも、やろうと思えばすぐできます。

このサイト(記者が教える広報PRの方法)を含め、今やウェブ上にはプレスリリースに関する情報が豊富にあります。

それらを元に、自らプレスリリースを実践してみるのです。

プレスリリースはコストも大してかからず、失敗のリスクも小さいです。何も恐れることはないのです。

まさに習うより慣れろ、というのはプレスリリースにはぴったりです。

 

④小さくても実績を作る

上記の通り、SNSやブログ、プレスリリースを実際にやることで、気付けることや学べることが無数にあります。

やればやっただけ、自分自身の血となり肉となり、生きた知見となって自分の中に蓄積されていきます。

これは、机上の資格の勉強よりも、よほど価値があります。

繰り返しますが、企業が求める人材は、「結果を出せる人材」です。

私も経営者ですが、自分が人を採用するとしたら、資格がある人よりも、自分で動いて実践した経験のある人の方を選びます。

資格試験に割く時間やお金があったら、今すぐできる情報発信に取り組んで、リアルな現場を先に体感しておくべきでしょう。

資格試験を目指すとしたら、そうした現場の実態を知った上でチャレンジするのがおすすめです。

なぜなら、その方がはるかに深い学びを得られ、生きた知識となるからです。

こういう人こそ、仕事の依頼が絶えない“飯が食える”人材となります。

 

広報への転職に成功するためには

「広報の経験はないが、広報に転職したい」という方もおられるでしょう。

そういう方が、PRプランナーなどの資格を取ることで広報への転職を有利にしたいと考えても、それだけでは現実はかなり厳しいです。

なぜなら、採用する側からすれば、広報経験のない人を広報で採用するのは、リスクしか感じないからです。

だから、最も効果的なのは、あなた自身がSNSやブログ、プレスリリースを実践し、小さくとも成果を出すことです。

SNSでもブログでも、プレスリリースでも本気でやれば、何かしら成果を出すことができます。

何度も言いますが、それらはほぼ無料で、しかも低リスクで誰でもできるんですよ!

その小さな実績を携えた上で、さらに資格も持っておけば、「採用してみようか…」と真剣に検討してもらえることでしょう。

 

まとめ:広報は、資格よりも実績が全て

広報は非常に面白い仕事です。社会に広く発信することで影響を及ぼし、しかも人助けになることが多々あります。やりがいのある仕事でもあります。

だから、あなたにもぜひ広報をおすすめしたいと思います。

これからはどんな事業者にとっても、広報PRはますます重要になります。なので、広報PRを担える人材へのニーズは高まるはずです。

ただ、広報PRをやるにあたっては、資格というのは現場ではあまり役に立ちません。

あくまで現場において実践を重ねることが、広報PRスキルを高めていく一番の近道であり、なおかつ企業からの評価を高める道でもあります。

だからあなたが広報PRを志すのであれば、今すぐ自分ができる情報発信を実践し始めてください。

広報部門がない会社にいるのなら、「私に広報をやらせてください!」と志願するのも良いですね。

資格取得を考えるのは、その後でも全然遅くありません。

その実績を蓄えた上で、広報PRの資格を取得すれば、職探しの選択肢の幅は広がることでしょう。

とはいえ、資格不問で広報を募集する企業も多くあります。そこで見られるのは、何といっても「実績」です。

ぜひ発信に取り組み、あなたの能力スキル、知見を高めていってくださいね。

 

 

この記事は、元読売新聞記者で、元電通PRシニアコンサルタント、Yahoo!ニュースに多数記事を書いた坂本宗之祐(そうのすけ)が執筆しました。

 

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