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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

マスコミに取り上げてもらう2方法・2ルート。新聞テレビ雑誌から取材されるコツを元メディア記者が解説


マスコミに意図的に取り上げてもらう方法があります。

どんな方法やルートがあるのか?また、取材を受けるにはどんなコツが必要なのか?

この記事では、メディアから取材を受ける“2つの方法と2つのルート”を紹介します。

私は全国紙(読売新聞)の新聞記者を11年務め、無名の人や会社を多く取り上げてきました。

私の経験をもとに、マスコミに取り上げてもらう注意点や取材を受けるコツなどを、記者の視点からアドバイスします。

・マスコミからの取材を受けるための具体的な方法やルートが知りたい方
・マスコミ取材によるPR活動を効果的に展開したい方
・取材を受けるためにはどのようなコツが必要なのか知りたい方

これらの方々は、この記事を読むことで、マスコミ取材の獲得に必要な情報が得られます。ぜひ最後までじっくりお読みください。

 

※この記事は2017年3月9日に公開しましたが、2024年3月29日にリライトして再アップしました。

ルート1 自分からメディア(マスコミ)各社にアプローチする

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まずは、自分から新聞社やテレビ局ラジオ局、雑誌社といったマスコミ各社に持ちかける、というルートです。

自ら働きかける方法として、大まかにいって2つあります。

「プレスリリース」と、「企画の持ち込み」という方法です。

 

方法①プレスリリースを書いて報道機関に配信する

プレスリリースとは、新聞テレビといった報道機関に、発表情報をお知らせする文書のことを指します。いわゆる「ニュースのお知らせ」です。

私が現役の新聞記者だった時、このプレスリリースを毎日たくさん受け取ってきました。

プレスリリースを送るのは、かつては公共性の高い企業や官公庁ばかりでした。

ところが、最近はプレスリリースを「宣伝ツール」として、メディアにばら撒きまくる企業がとても増えています。

これは、本来の意味のプレスリリースではなく、単なる迷惑チラシです。

このため、マスコミ各社の記者やディレクター、編集者らから「あざとい売り込みだな!」と嫌われています。

あなたには、嫌われるプレスリリースを書いてほしくありません。

マスコミの人たちは、プレスリリースを「ただの宣伝」と判断したら、即ゴミ箱に捨てます。

プレスリリースはあくまで、「社会性・公共性のあるお知らせ」です。これが基本中の基本です。

下記の記事で説明を読んでおきましょう。

 

プレスリリースの送り先はこの記事で説明しています。

 

こちらの無料オンライン講座で、プレスリリース5つの広報戦略ノウハウを学べます。

 

方法②企画書を書いてマスコミ(メディア)各社にご提案する

新聞社やテレビ局といった報道機関のニュース部署には、プレスリリースを送ります。

なぜなら、プレスリリース=ニュースのお知らせ、だから。

私は新聞記者でしたが、日々ニュースを追いかけていましたので、プレスリリースを毎日目にしていたわけです。

ですが、マスコミが報じるのはニュースだけではありません。

テレビの情報番組や、新聞の生活情報面、あるいは雑誌の記事を見てみてください。

必ずしも、ニュース記事ばかりではないことにすぐ気づくはずです。

それが「企画記事」「企画番組」です。

ある出来事や世の中の現状を深く掘り下げたり、全体像をわかりやすく解説したりする記事や番組です。

そうした特集を制作するメディアの部署には、目先の動きを知らせるプレスリリースよりも…

「こういう特集はいかがでしょうか?」とメディア目線で持ちかける「企画のご提案」を行うのです。

その提案内容を採用してもらうには、もちろん、そのメディアの読者層・視聴者層が喜んで食いつくであろうテーマを選ぶことが必須になります。

そのためには、あなたが狙うテレビや新聞紙面、雑誌のバックナンバーにじっくり目を通し、研究しましょう。

相手のメディアが制作している記事や番組の内容を調べた上で、あなたが提供できる情報をピックアップし、その記事や番組にマッチした企画に仕立て上げるのです。

例をあげます。

例えば、あなたがスポーツトレーナーで、「30〜40代女性が読む雑誌を狙いたい」と考えたとします。

その上で、記事をじっくり見ていくと、ダイエット系の記事を読者は求めている、ということがわかります。

そこで、あなたが持っているダイエットのノウハウをもとに、企画書を作って編集者に提案していく、という流れです。

同じ文書をマスコミ各社に届けるプレスリリースと異なり、企画書はそのメディアごとにカスタマイズしていくことが必要になります。

企画書の書き方は、私の本をお読みください。

ロジカルな文章、情緒的な文章(クロスメディア・パブリッシング)

 

 

マスコミ(メディア)への具体的アプローチ方法

プレスリリースにしても企画書にしても、最もおすすめの送り方は「郵送」です。

郵送できる送り先の住所リストを、いま特別に無料でプレゼントしています。

国内メディアリスト803件(新聞社・テレビ局・雑誌等)一覧ご提供

全国のテレビ局、新聞社、雑誌、ラジオ局などのメディア名と所在地をエクセルで一覧にまとめています。無料です。

 

また、具体的な送り方は、私の本で詳しく説明しています。

手紙を書いてマスコミにPRする方法(自由国民社)

 

 

ルート2 メディア(マスコミ)から検索エンジン等で見つけてもらい取材オファーを受ける

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最近、メディアの関係者は、ネタ探しにインターネットの検索エンジンを大いに活用しています。

私も新聞記者時代、よくGoogleやYahoo!で検索して「良い取材先はないかな?」と探していました。

検索エンジンで上位に表示されるのは、「質の高い情報」です。

その意味で、取材を獲得するには、ネット上に良質な情報をストックしていく重要性がいっそう増しています。

これからの時代、広報担当はホームページやブログといったオウンドメディアに取り組むことからは避けて通れません。

もちろん、ただ漫然と質の低い情報を垂れ流すだけでは、検索エンジンで上位に表示されませんし、目利きのメディア関係者からお声がかかることはありません。

検索エンジンで評価され、上位表示を勝ち取るには、検索ユーザーのニーズにドンピシャで刺さる内容とともに、「他にはないオリジナリティ」が求められます。

「検索ユーザーが求めている情報はどのようなものか?」を徹底して突き詰めつつ…

「このテーマなら、うちの右に出るものはいない!」という情報コンテンツを、惜しみなくウェブ上にどんどんアウトプットしていきましょう。

さらには、「書籍の出版」もメディアから見つけてもらう良い方法です。

私自身も著書「手紙を書いてマスコミにPRする方法」を出版した直後、日本広報協会さん発行の「月刊広報」や、雑誌「商業界」で取り上げていただきました。

なお、出版といっても全国の書店に本が並ぶ「商業出版」でないと意味がありません。

Kindle出版といった電子書籍や自費出版では、メディア業界の人たちから評価されません。

なぜなら、電子書籍は「誰でも出せる」から、価値が低いのです。

 

検索エンジンや書籍を通じて、メディアから見つけてもらい、声がかかりやすいのは以下のような情報です。

 

1 専門性が高いコンテンツ

メディア関係者は、いつも様々な分野の専門家を探しています。

だからあなたは、自身の専門分野についての知見の深さが読み手に伝わるよう、ブログやSNSといった自社メディアから発信する情報の質と量を充実させましょう。

せっかく素晴らしい能力や実績があるのに、オウンドメディアでそれを出し切っておらず、損をしているプロフェッショナルの個人や会社がとても多いです。

なお、他に差をつける重要なポイントは、そのオウンドメディアの「コンセプト」です。

他に同じような専門家がいて、特異性の感じられない打ち出しでは、耳目を集めることはできません。

例えばダイエットなら、他の専門家が誰もやっていないような痩せるメソッドだったり(例・新聞紙で痩せる)、痩せる部位を打ち出したり(例・鼻が痩せる)して、

「今まで聞いたことがない」「これは珍しい」と感じさせられたら目立ちやすくなります。

 

2 時事性のあるコンテンツ

新聞やテレビは、毎日情報を発信しています。このため、その時々の季節やニューストレンドに応じた素材を欲しがっています。

極端な例をあげれば、航空機事故が起きれば、航空の専門家がテレビに出ますよね。

あるいは戦争が起きれば、軍事の専門家の姿を各メディアで目にすることになります。

ここまで大きな時事ニュースではなくても、

・女性の社会進出
・労働時間の短縮
・物価の上昇

…などなど、時事テーマは無数にあります。

あなたの専門性と、こうした時事テーマと絡めて情報発信することを考えてみましょう。

すると、常に検索エンジンで時事に絡む専門家を探しているマスコミ関係者の目にとまりやすくなります。

例を挙げます。「ふるさと納税」がここ数年、話題のトピックになっています。

そこで、あるファイナンシャルプランナーが「ふるさと納税の上手な活用法」といった情報をブログで発信していきました。

すると、WEB検索などして専門家を探していたテレビのディレクターから出演依頼が来たのです。

 

検索で見つけてもらうための具体的なやり方は、以下の記事を詳しく解説しています。

(参考)検索上位になる方法。広告なしでビジネスが加速&安定する最強メソッド

 

 

新聞に取り上げられた事例

ネット時代の現代でも新聞の影響力は強いです。最近、新聞掲載された方の話を紹介します。

なんと、紙面の1/4ほどのボリュームで大きく掲載して頂き、自分でもびっくりしています。

あまりにも大きいので、嬉しいやら照れくさいやら(笑)

この日は朝からたくさんの方から「新聞みたよ~」と連絡がありました。

新聞には私への問い合わせメールアドレスも掲載していただいたのですが、

全く見ず知らずの方からも、「チョークアートの絵に感動しました。これからもがんばってください」と励ましのメールを頂きました。

こんなこともあるんですね!!

また新聞に掲載された事がきっかけで、大きな仕事の依頼や、ラジオ出演の依頼が来たりと新たなビジネスチャンスも広がりました。

(教室経営、女性)

 

掲載後、電話がすごかったです。

鳴りっぱなしだったのですが、私一人なので、出ることができず。

でも、新聞からブログ検索されて、メルマガに登録してくださったり、

その後、スクールやサロンのサービスに申し込まれたりと、つながっていますよ!

本当に、新聞の掲載は大きいですね。

お客様にも、「すごいねー!ますます人気出るやん!」と言われました^^

(サロン経営、女性)

 

新聞掲載で、信頼性とブランドが一気に高まっているのがお分かりいただけるかと思います。

ここが「広告」とは大きく異なるポイントです。

 

広告との違いとPR活動の重要性

念のため、確認しておきたいことがあります。

メディアに出るというと、「お金を払うんでしょ?」と聞く人がいますが、それは違います。

お金を払って宣伝してもらうのは「広告」です。

「取材されて新聞テレビに出る」ことと「広告を載せる」ことの違いを、表にまとめました。

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違いがおわかりいただけるでしょうか?

新聞やテレビの記者から取材を受ければ、基本お金のやりとりは一切ありません。

私も新聞記者を11年以上やりましたが、取材した相手からお金をいただいたことは1回もありません。

もちろん新聞社には広告部門があります。

しかし、記者がいる編集部門と、広告部門はふだんまったく接点がないのです。

記者は自社の売り上げなど一切考えず、「読者に届ける価値のある情報かどうか?」だけを公平・中立に考えて、記事にするかどうかを判断します。

 

今の人々は、広告宣伝で「最高の触り心地!」「とろけるような味わい」といった美辞麗句をいくら見せられても、信じなくなっています。あなたもきっとそうでしょう。

しかし、記者という第三者の目を通して書かれた「客観的な記事」は、多くの人たちが高い信頼を寄せて信じてくださるわけです。

だから、新聞やテレビ、雑誌に記事や番組で紹介してもらうことの効果は、非常に大きいと言えます。

 

取材がグン!と増えるメディア対応のコツ

メディアと繋がりができたのに、露出が1回で終わる人と、その後何度も取り上げられる人に大きく分かれます。

その差は、「メディア対応」にあります。

メディアとのコミュニケーションのコツはこの記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

 

まとめ:マスコミ取材獲得に必要なポイント

メディアに取り上げてもらうことは、意図して実現できます。あなたが正しい考え方で、正しい行動を起こせば、マスコミはやって来ます。

メディアに出られるかどうかは、「運」ではありません!全てはあなたの決断と行動にかかっています。

確実に言えることは、あなたから情報を発信していくこと。

待っているだけではメディアから見つけてもらえない、と肝に銘じましょう。

情報発信の方法としては、オーソドックスなのが「プレスリリース」。そして、「企画書」という方法もあります。

さらには、検索エンジンによる取材の依頼を呼び込めるよう、ウェブ上の自社メディア(オウンドメディア)に情報をストックしていくことです。

 

これらのルートから情報を発信していくことは大事ですが、最も大事なのは言うまでもなくその情報の内容、質です。

単なる売り込み宣伝の情報は、メディアの人たちから嫌われるため、世の中に広まることはありません。

“PR” のPは、「パブリック」のPです。つまり、公共性のない情報素材は、メディアの人が取り上げません。

だから、情報発信を始める前に、公共性のあるコンセプトのデザインを必ずやっておきましょう。

 

今回の記事の話は、動画でも説明しています。ご参考ください。

 

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・全国のテレビ局(185)
・全国の新聞社(135)
・雑誌(209)
・ラジオ局、CATVなど(274)

これらの媒体名、所在地をエクセルで一覧にまとめています。

ぜひあなたの情報発信にお役立てください。