マスコミ取材お願いする依頼文の書き方と例文。元読売新聞記者がプレスリリース徹底解説します
「どうしたらマスコミから取材してもらえるの?」という相談をよく受けます。
私・坂本宗之祐は、読売新聞記者を1999年〜11年務め、北海道から沖縄まで取材。その後、Yahoo!ニュースでも数百本の記事を書きました。
この記事では、私の経験をもとに、正しい取材依頼文(プレスリリース)の書き方を説明します。
この記事を読むことで、あなたは「こう書いたら取材に来てくれるのか!」と深く理解できるはずです。
ぜひ最後までじっくりお読みください。
※文章量が多いので、読むのが苦手な方は動画もおすすめです。
※プレスリリースのひな形・テンプレートはこちらから取得できます。
※この記事は2016年8月2日に公開しましたが、リライトして2024年8月16日に再度公開しました。
目次
- 1 取材依頼する文=プレスリリースに書くべき5つの要素
- 2 取材依頼の例文・見本(プレスリリース例)
- 3 初心者でも15分でできる取材依頼のやり方
- 4 イベントのプレスリリースの書き方
- 5 プレスリリース作成7つのチェックポイント
- 6 プレスリリースのデザインの重要なポイント
- 7 メディア(媒体)ごとのプレスリリース書き方ポイント
- 8 プレスリリースの良い書き方、悪い書き方の実例
- 9 取材が来る「わが社の強み」を見つける13の質問
- 10 メールで取材依頼するプレスリリースの書き方は?
- 11 取材に来てもらうプレスリリースを書く前の準備
- 12 記者がこっそり教える、取材が来るプレスリリース9の秘訣
- 13 取材依頼文の書き方を学べる書籍、雑誌
- 14 取材依頼文(プレスリリース)の出し方
- 15 取材依頼文にはどんな種類・内容がある?
- 16 取材をお願いする適切なタイミングは?
- 17 プレスリリース、取材依頼を学ぶセミナー・講座
- 18 (まとめ)取材依頼をしてマスコミ記者を味方につけよう
- 19 取材依頼文のテンプレートをプレゼント
取材依頼する文=プレスリリースに書くべき5つの要素
マスコミに「取材してください」と依頼する文書を「プレスリリース」と言います。
プレスリリースは基本、以下の5つの項目で構成されます。
A4サイズで、できれば1枚。長くても2枚程度に収めましょう。
①タイトル
②写真
③リード文
④本文
⑤お問い合わせ先
イメージしやすいように、例文をお見せします。
報道機関各位
2024年3月19日
XYZ株式会社
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○○○○○○○イベント取材のお願い
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここに写真)
XYZ株式会社(東京都港区)はこのたび、「○○○○イベント」を開催いたします。
生産性が低いとされる日本の中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることを急務です。
本イベントはデジタル技術の最前線を行くスタートアップ企業やクリエイターたちが革新的なアイデアや技術を共有します。
日時:2024年10月20日(土) 10:00〜18:00
場所:東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内3-5-1)
対象:デジタルに関心のある企業、クリエイター、学生、一般
参加費:無料
登録方法:イベント公式ウェブサイトから受け付けています
【お問い合わせ先】
XYZ株式会社
担当者:○○○○○
電話:03-9576-****
メール:info@digitalinnovationfesta.jp
これをもとに、5つの項目
①タイトル、②写真、③リード文、④本文、⑤お問い合わせ先
について具体的に説明していきます。
①タイトルの基本
タイトルは、強調してもしきれないくらいとても重要な部分です。
記者はまずここを見て、「ニュース価値があるかどうか?」を判断します。
タイトルで興味を引くことができなければ、本文が読まれることは100%ありません!
つまり、いくら本文に素晴らしい文章を書いても、タイトルがマズければ、まったく無意味になってしまいます。
タイトルの長さは、せいぜい30字程度に収めましょう。パッと「見た」(読む、ではなく)瞬間に理解できるくらいの長さが望ましいです。
なぜなら、記者には大量のプレスリリースが届いており、1つ1つ長いタイトルをじっくり読むほどヒマではないからです。
長いタイトルは「面倒くさい」と感じ、読むのをやめて捨てます。
いかに記者に負担を感じさせることなく、スッと理解してもらえるか?が勝負です。
タイトルは横一列に収めること。その方が「見た瞬間」に頭に入りやすいです。
複数行に及ぶタイトルがよくありますが、おすすめできません。なぜなら、途中で改行すると、記者に「読む」負荷がかかるからです。
負荷がかかるタイトルを目にした記者は、思考がフリーズし、無意識に手がゴミ箱に向かいます。そうさせないよう
・主タイトル(30字以内)一行
・サブタイトル(30字以内)一行
という構成でスッキリさせましょう。
プレスリリースのタイトルでは、ネットや宣伝チラシでありがちな、広告のようなあおりや誇大な表現を決してやってはいけません。
タイトルでよくあるのが「!!」を多用するケース。
あるいは、赤字でやたら仰々しいタイトルもあります。
これらは全くの逆効果。なぜなら、「宣伝チラシぽさ」を強調するだけだからです。
宣伝チラシは、記者はもちろん、一般ユーザーからも嫌われます。だから、あおる表現はくれぐれも使用しないようにしましょう。
プレスリリースでは、事実(=ファクト)を正確に伝えることを心がけましょう。
というのも、マスコミは主観的な話を嫌います。客観報道が原則だからです。
プレスリリースのタイトルの効果的なつけ方は、この記事でより詳しく説明しています。
・「!!」や赤字を多用しない
・事実(=ファクト)を正確に伝える。広告表現は使用しない
インパクトのあるタイトルをつける方法
日本を元気にします
のような、具体性のない抽象的なタイトルが、プレスリリースではとても多いです。
これでは、まったく記者や一般ユーザーの印象に残りません。
取材依頼するプレスリリースのタイトルで重要なのは、次の2点。
1 事実(=ファクト)を正確に伝える
2 インパクトのある表現
正確性とインパクトを一挙に手にする方法があります。それは「具体的に書く」ということ。
では、どうしたら具体的に書けるか?
それは「数字」と「固有名詞」を盛り込むことです。
「日本を元気にする」のなら、「具体的に何をするのか?」を記者は知りたい。だから
千葉や京都など全国16府県に、24時間営業スポーツジムをオープンします
上記の「日本を元気にします」と見比べてください。どちらが具体的でインパクトがあるでしょうか?
このように、数字と固有名詞を入れて、明確に具体的にタイトルを書きましょう。
失敗するタイトルほど、「形容詞」が多いです。
形容詞とは、人の「主観」による表現です。
このような表現は、「客観報道」を旨とする新聞やテレビの記者から嫌われます。
「それはあなたの感想ですよね?」と、そっぽを向かれてしまいます。
だから、形容詞はできるだけ使わないで表現するように努めましょう。
タイトルは、プレスリリースで最も重要な部分です。時間をかけて練ってください。
ここに、残念なタイトルの実例6つをあげています。参考にしてください。
②写真のポイント
プレスリリースではぜひ写真を盛り込みましょう。タイトル下に1、2枚載せると効果的です。
記者は、数秒~長くても10秒で、そのプレスリリースが「取材する価値があるかどうか?」を判断します。
記者は忙しく、時間がありません。
そこで、写真が大きな効果を発揮します。
写真はほんの一瞬で、大量の情報を読み手に伝えられるメリットがあります。
1枚の写真には、数千文字に匹敵する情報量があります。それだけの情報量を一瞬で伝えられるわけですから、使わない手はありません。
メディアの人は「どんな画(え)が撮れるのか?」に高い関心を持っています。
これは、映像メディアであるテレビマンはもちろん、新聞記者も同じです。
だから、プレスリリースの冒頭で、記者に「おお〜ここは良い画が撮れそうだ!」とイメージしてもらえれば、こっちものです。
なお、プレスリリース写真では、絶対に加工したものを載せないでください!
加工画像を見た瞬間、メディアの人たちは「これはフェイクじゃないか…」と反射的に身構えます。
「フェイク情報をつかまされ、それを新聞やテレビで報じてしまう」ことほど、報道メディアにとって恐ろしいことはありません。
いくらあなたが「事実に即した画像です」と主張しても、メディアはそう受け取りません。即、取材対象から外されます。
だから写真はあくまで無加工で、客観状況を伝えることに徹してください。
はっきり言います。プレスリリースは(1)タイトル(2)写真、この二つで、勝負の9割が決まります。
つまり、
・ニュース価値がバシッと伝わるタイトル
・取材場面がイメージできる、客観性の高い写真
この2つがあれば、それだけで「取材したい!」と感じてもらえます。
ニュース価値が伝わるタイトルと優れた写真があれば、テレビ新聞が次々とあなたに取材を申し込んでくるでしょう。
記者にデータ提供できる写真を用意する
新聞あるいは雑誌の記者は、原稿を制作する際、「記事に画像を添えたい」とよく考えます。
その際、プレスリリースの発行者に「写真をご提供いただけませんか?」とお願いすることがよくあります。
私も新聞記者時代、よくお願いさせていただきました。
写真をやり取りする手段として、最も手っ取り早いのは、やはり「電子メール」による画像添付です。
なので、提供できる写真画像がある場合は、
「写真の画像データをご入用の際は、こちらのメールアドレスにご連絡ください」
と書いて、メールアドレスを記載しておくと良いでしょう。記者からありがたがられます。
③リード文(冒頭の一文)の書き方
リード文(導入文)、つまりプレスリリース本文の書き出しも、タイトルに次いで重要な部分です。
タイトルで興味を持った記者は、本文の冒頭で「ニュース価値があるか?」を突っ込んで見極めにかかります。
ここに書くのは、
・誰が、何をします
という「主語 + 述語」がメーン。
ニュース価値は、この「誰が何をする(した)」で、ある程度つかめます。
例えば、
・総理大臣が、衆議院を解散する
・3人の覆面男が、3億円を強奪した
・北陸新幹線が、開業する
いかがでしょうか?この「誰が何をする」(=主語+述語)だけで、そのニュースの本質をご理解いただけると思います。
これに肉付けをすると、いわゆる
「5W1H」(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)
になります。新聞記事の基本要素です。
これらの肉付け要素について、リード文に続く本文の中に盛り込んでいけば良いのです。
④本文に欠かせない要素 = 社会的背景
いよいよ本文です。今回お知らせする内容について、「5W1H」を交えながら具体的に説明していきましょう。
ここで重要なことを一つ。
多くのプレスリリースは、「商品・サービスの概要・スペックの説明」に終始します。この書き方では、読み手は興味を失い、多くのケースで失敗します。
例えば
タウリン1000mg配合!
といった表現は、作り手目線です。作り手の自己満足に過ぎません。
読み手にとって、作り手目線のスペック自慢は、自分達にとってのメリットや具体的な利用シーンがイメージできないのです。
だから、専門的なスペックを列挙するのはおすすめしません。
このような書き方をすると、よほど特異な発明でもない限り、記者に「また宣伝かよ!」と受け止められ、ゴミ箱行きになるのが関の山です。
ではどうしたらいいか?
「社会的な背景」を盛り込むことが、その解決策です。
例えば、「千葉の会社がまんじゅうを新発売する」というプレスリリースを出すとします。
これだけではニュースにならないのは子どもでも分かるでしょう。
しかし、このおまんじゅうに、
「地元・千葉産の小麦と小豆を使用し、地域おこしに貢献する」
という“社会的な意義”を持たせたとしたらどうでしょうか?
これなら、まんじゅうが売れることが地域社会の役に立ちます。
その背景には、今の日本が抱える「地方創生」という大きなテーマがあります。
すると、記者に「このまんじゅうを記事で取り上げる価値がある」と感じてもらえる可能性が出てきます。
このようにプレスリリース本文には、今の世の中が、あなたの商品・サービス・イベントを求めている理由・・・
つまり、“社会の役に立つ理由”をきちんと説明すること。これが極めて重要です。
プレスリリースでは、商品・サービスをそのまま伝えてはいけません。これでは、単なる「ウザい宣伝チラシ」のできあがりです。
プレスリリースでは上記のように、“社会との関わり”“社会的意義”をぜひ伝えください。
あなたの商品サービスが備える「社会的な意義」を浮き彫りにして伝えられれば…
新聞記者やテレビ記者は、次々とあなたに取材を申し込んでくるでしょう。
⑤お問い合わせ欄の書き方の注意点
プレスリリースの末尾には、あなたへの連絡先を忘れずに書いておきましょう。
記者が内容に興味を持てば、あなたに連絡してきます。
多くの場合が「電話」。新聞やテレビの記者はせっかちです。タイムラグが生じるメールより、まず最初は電話をかけてくることが多いです。
なので、電話番号は必須。
また、固定電話よりも、携帯電話の方が記者としてはありがたく感じます。
なぜなら、「いつでも担当者と連絡が取れる」という安心感を得られるからです。
固定電話だと、会社の営業時間外には連絡がつかないことがよくあります。
しかし、記者が原稿の内容について「取材先に確認したい!」ということは、夜間でもひんぱんに起きます。
なぜなら、新聞の締め切りは深夜だからです。
私自身も、締め切り間際に取材先に連絡が取れず、焦ったことは1度や2度ではありません。
ところが、携帯電話番号があれば、記者は「いつでも連絡が取りやすい」と安心します。
電話番号のほか、社名、所在地、担当者の名前は必ず入れておきましょう。
もちろん、メールアドレスは必須です。
以前、リリースを見て「これは面白い、取材しようか」と思ったのに、「あれっ!?連絡先がないぞ!」と困惑したことが何度もありました。
あるいは、電話番号が間違っていて、かけても全然違う人につながり、怒られたことも…。
せっかく興味を持たれたのに、取材依頼が来ないのは非常にもったいないですよね。しかし実際、こういうことは起きています。
みすみす取材を逃すことがないよう、お問い合わせ欄の各項目はしっかりチェックしておきましょう。
取材依頼の例文・見本(プレスリリース例)
上記の流れで書いたプレスリリースの例をお見せしましょう。このような感じになります。
イメージできたでしょうか?簡単に見ていきます。
(1)タイトル。この例では、すごくシンプルに書いています。
(2)写真は、見ていただいて0・1秒で「赤ちゃんが食べている」とご理解いただけると思います。
「親子で食育か、社会的な意義がありそうだな」
「ああ、取材すれば、かわいい赤ちゃんの画(え)が撮れそうだな」
と、記者は魅力的に感じます。タイトルと写真で「勝負あり」です。
(3)リード文。 誰が?(いつ、どこで)何をする?がシンプルな一文で表現されています。このリリースにおけるニュースの要点がまとまっています。
(4)本文。よく読んでみてください。ここでは「社会的な背景」の説明から入っています。
このイベントには社会的な意義がある、ということを記者に伝えているのです。
そして、具体的な内容を書いておきます。
イベントなら日時と場所は必ず盛り込むべき情報です。
(5)問い合わせ先は、見ての通り。電話番号は絶対に欠かさないでください。
記者から取材を受け、新聞記事になったイメージ
プレスリリースをきっかけに新聞記事になったイメージをお見せしましょう。
イベントのプレスリリースなら、記者に興味を持ってもらえれば当日に会場まで取材に来てくれます。
そして、当日の風景の写真を撮ったり、講演者や主催者から話を聞いたりして、記事にします。
新聞やテレビのニュースなら、早ければ当日あるいは翌日に報じられます。
ただ、場合によっては1か月以上遅れて報じられることもあります。その場合は手厚い記事や特集となって報道されるケースが多いです。
私の指導を受け、実際にメディアに取り上げられた方々の実例はこちらです。
初心者でも15分でできる取材依頼のやり方
「マスコミに取材依頼する」というと、どうしても身構えてしまう。そのお気持ちはよく分かります。
しかし、難しく考える必要はありません。初心者でも、シンプルに始めることができます。
まずは1社のメディアに、あなたの情報を簡潔なメッセージでお届けしてみてはいかがでしょうか?
例えば、WEBニュースサイトの情報提供フォームに、「いつ、どこで、誰が、何をする」といった情報を投稿するだけでもいいんです。
広報初心者でも15分でできるプレスリリースの超簡単なやり方を、この記事で紹介しています。
イベントのプレスリリースの書き方
イベントをやるなら、ぜひプレスリリースをメディア各社に出しましょう!
日時と場所が決まったイベントのプレスリリースは、新聞やテレビにとっても、ありがたい存在です。
しかし、せっかくのイベントのお知らせなのに、書いてはいけないことを書いたりして、記者に嫌われているケースがよくあります。
以下の記事でイベントの取材を依頼するプレスリリースの書き方を詳しく解説しています。
プレスリリース作成7つのチェックポイント
プレスリリースを書き終わったら、メディアに送る前に、以下の7つをチェックしておきましょう。
単なる売り込みチラシになっていないでしょうか?
社会との関わり、そしてニュース価値を持たせることを意識しましょう。
① ファクト(事実)を書いているか?
② 目新しさ・珍しさはあるか?
③ 社会的な背景に触れているか?
④ 売り込んでいないか?(記者は、宣伝が大嫌いです)
⑤ 客観性はあるか?具体性はあるか?(抽象的な話をしない)
⑥ 消費者向けの単なる宣伝になっていないか?(記者向けです)
⑦ タイトルだけ見て、小学6年生にも意味が通じるか?(専門用語は使わない)
必ずしもこのすべてを満たす必要はありませんが、少なくとも「消費者むけの宣伝チラシにしない」ことは必ず守りましょう。
※ほとんどのプレスリリースは単なる宣伝チラシになっています。気をつけましょう!
プレスリリース攻略法・動画解説
プレスリリースについて、YouTube動画で解説しているので参考にしてください。
プレスリリースのデザインの重要なポイント
「プレスリリースはデザインも重要ではないか?」と考える人は最近多いです。
ただ、多くのプレスリリースは、ギラギラした色や飾りが多すぎるデザインになっていて、記者から嫌われ、失敗しています。
はっきり言って、プレスリリースではおしゃれなデザインは全く必要ありません!
逆に、過剰な装飾がメディアの人に嫌悪感を与えているケースが実際かなりあります。
デザインは記者の印象を大きく左右します。
以下の記事をぜひ読んでおいてください。
メディア(媒体)ごとのプレスリリース書き方ポイント
以下にメディアごとのプレスリリースのポイントについて説明していきます。
テレビ向け
(キーポイント)インパクトのある写真
テレビは映像メディアなので、動きのある画(え)が撮れなければ取材対象になりえません。
だからプレスリリースでは、一目で分かる写真を掲載しましょう。
「どんな画(え)が撮れるのか?」を写真で伝え切ることを意識してください。
写真は目立つように、プレスリリースのタイトル直下に配置しましょう。
インパクトのある写真があれば、テレビへのプレスリリースの成功率は大きく高まります。
テレビに取り上げてほしい!という方、取材依頼してTVに取材に来てもらう方法はこちら説明しています。
新聞向け
(キーポイント)社会性
新聞はテレビよりも硬派なメディアです。テレビは「見た目で面白い」というだけで取材することがあるかもしれません。
しかし、新聞は内容が伴わないものを取材することは基本ありません。
だから新聞を狙いたいなら、「社会性」を重視した書き方にしましょう。
プレスリリースで知らせる商品サービスが、どのように社会に役立つのか?
そんな社会性を浮き彫りにした書き方にすることを心がけてください。
この「社会性」は、朝日や読売などの全国紙はもちろん、全国の道府県で発行される地元紙も共通して重視するポイントです。
この社会性というポイントを外さなければ、知名度の低い中小事業者であっても取材を受けられる可能性が十分開けます。
一方で、日本経済新聞(日経新聞)は、その名の通り、経済に特化した新聞なので少し事情は異なります。
日経新聞は、経済界の視点で取材するので、影響力の大きい大企業が載りやすく、中小企業のプレスリリースはどうしても載りにくい側面はあります。
とはいえ、チャンスがないわけではありません。中小企業が日経を狙うなら、日経新聞の弟分に当たる「日経MJ(流通新聞)」あたりが狙い目です。
雑誌向け
(キーポイント)お役立ち情報
雑誌は、毎日情報発信するテレビや新聞と異なり、発行頻度が少ないです。
多いものでも週刊、最もメジャーなのは月刊でしょう。
このため、速報性ではネットやテレビ新聞には逆立ちしても勝てません。
だから雑誌は、ストレートなニュースではなく、「企画の面白さ」で勝負をするのです。
例えば、新型アイフォーンが発売された時、テレビ新聞はその概要を速報します。
雑誌は、速さでは勝てっこありませんよね。
しかし雑誌では、新型アイフォーンの機能や使い勝手などを、深く掘り下げて詳報します。
そして、「あなたにぴったりの新型アイフォーンの選び方」といった、お役立ち記事を掲載します。
このように、社会性を重視する新聞に対して、いわば雑誌は「有用性」で勝負しています。
だから雑誌にプレスリリースしたいなら、「お役立ち情報」にフォーカスした書き方にするのが一つの有効な方法です。
雑誌では基本、読者が記事を読んだだけで実行でき、効果を実感できる内容が求められます。
例えば、あなたが整体師なら、「仕事と子育てに忙しいアラフォー女子が自宅でできるセルフケアの方法」のような内容です。
ウェブニュース向け
(キーポイント)速報性
ウェブニュースサイトは無数に存在します。
それぞれの編集テーマは異なるので一概には言えませんが、共通するのはインターネットの特性上、「一刻も早く情報を発信したい」という高いニーズです。
数日遅れでは遅いです。プレスリリース案件が固まったら、すぐにウェブニュースに知らせましょう。
くれぐれも先にSNS等で発信してから、のんびりプレスリリースを送ることをしてはいけません。
すでにウェブ空間上に流れてしまった情報をプレスリリースで知らせても、それはニュースにならないからです(これは新聞テレビにも当てはまります)。
ただ、ウェブニュースには紙面スペースに限りがないため、各編集部は少ない人員で大量の記事をアウトプットすることに追われています。
「PV(ページビュー)数を上げたい」と考えるため、とにかく記事の本数を増やしたいのです。
だから、ウェブ記者はプレスリリースを基にそのまま原稿を書き、右から左にすぐ記事にするケースがよくあります。
その意味では他のメディアに比べ、掲載されやすい面はあります。
Yahoo!ニュースに載る方法、ネットニュースに掲載してもらう取材依頼はどうするか?については、この記事をご覧ください。
プレスリリースの良い書き方、悪い書き方の実例
下記の記事では、プレスリリース実例を用いて、坂本が解説・採点させていただきました。参考にしてみてください。
取材が来る「わが社の強み」を見つける13の質問
もしかしたら、プレスリリースで何をアピールすべきなのか?悩んでいるかもしれませんね。
プレスリリースから取材に来てもらうには、何らかの「特異性」が必ず必要になります。
ただ、ほとんどの社長や社員は、自社について客観的になれないので、なかなか強みや特異性に気づけません。
そこで、以下13の観点から自社のことを客観的に見つめ直してください。「そういえば…」という強み・特異性が何か浮かび上がってくるはずです。
1 経営理念は?
2 社長・創業者の経歴は?
3 福利厚生は?
4 働き方は?
5 歴史は?
6 ビジネスモデルは?
7 実績は?(利用者数、納入先など)
8 お客様の声は?
9 ユニークな商品サービスは?
10 ユニークな社員は?
11 顧客フォローは?
12 使用している原材料は?
13 価格は?
こうした様々な観点から、あなたの事業を洗い直してみましょう。
すると、「ここは他社にはない特異ポイントかも!」と気づくところが出てくるはずです。
メールで取材依頼するプレスリリースの書き方は?
さて、上記でこれまで説明してきた書き方は、紙の文書(A4判サイズ)で作成すると想定したものでした。
「メールでプレスリリースを送りたいが、どういう書き方をしたらいい?」というご質問にお答えしましょう。
基本は、上記で説明してきた流れを押さえれば大丈夫。ただ、注意すべき点をいくつか挙げます。
①メールの“件名”でニュース性を判断される
メールの「件名」は、プレスリリースの「タイトル」に相当します。まさにメール件名で勝負が決まると言っても過言ではありません。
上記の「プレスリリースはタイトルは命」の項目をもう一度、熟読しておいてください。
正直言って、メディアの人はメールのプレスリリースの大半を開封すらしていません!
なぜなら、開封して読むかどうか?は、メールの「件名」を見て判断するのですが、
プレスリリースが届くメールの件名のほとんどが、ニュース価値を記者に感じさせられていないからです。
メール件名では、プレスリリースのタイトルと同じく、誇大なあおり表現はやめましょう。記者から即、スルーされます。
誠実・正確な表現で、知らせたい情報内容の要点を伝えることが大事です。
ちなみに、メール件名に「プレスリリース」「ニュースリリース」などという文言を盛り込むのはおすすめできません。
「また不特定多数にばら撒かれている宣伝メールだな」と、記者から瞬時に受け取られるからです。
という表現にしたほうが、まだ興味を持ったもらえる可能性があります。
②メール送信者・送り主・差出人を明確にしておく
記者たちは、件名に加え、「送信者(送り主・差出人)が誰か?」を注意深く見ています。
・sakamoto sonosuke
・そうちゃん
こうした差出人だと怪しげに感じられ、記者はそのメールを開く気にはまずなりません。秒殺されます。
・坂本宗之祐
のように、本名の氏名が望ましいです。 会社名を添えるなら、
・坂本宗之祐(株式会社メディア戦略)
という形です。
逆に、差出人を「会社名」だけにするのも避けた方が良いです。(社名だけで記者に通用するのは、トヨタ自動車など超有名企業だけです)
なぜなら、「ああ、企業の売り込みだな」と判断され、開封されない可能性が高まるからです。
やはり、個人の氏名を名乗ったほうがベターです。
③添付ファイルだけで送るのは愚の骨頂
これも注意したいポイントです。
メール本文で、「プレスリリースを送ります。よろしくお願いします」とだけ書いて、プレスリリースを添付ファイルで送る方がいます。
しかし、添付ファイルをわざわざ開く、という行為は、それだけで記者に負担をかけます。
メディアには毎日、大量のプレスリリースが添付ファイルで津波のように押し寄せているのが現状です。
想像してみてください。あなただったら、よく分からない企業から届いたメールを数百も開いて、一つ一つ添付ファイルをのんびり開封して読むでしょうか?
記者たちは、そんなにヒマではありません。
だから、よほどのニュース価値を感じない限り、まず添付ファイルは開封されることはありません。
なので、プレスリリースの内容の概要は、メール本文できちんと伝えましょう。
その上で、より詳しい資料や画像があるのなら、添付ファイルで送ることは問題ないです。
プレスリリースをメールで送る方法については、この記事でもっと詳しく説明しています。
ちなみに、プレスリリースをメールで送るのは、あくまで補完的な行為です。
新聞社やテレビ局では、メールで会社宛てに届くプレスリリースは大半が読まれていません。
(メールは送る側は気軽に送る分、メディア側も気軽に捨てられます)
だから、新聞テレビ向けにはプレスリリースは紙で印刷し、郵送することをおすすめします。
取材に来てもらうプレスリリースを書く前の準備
取材依頼文であるプレスリリースを書く前に、準備として以下2つのポイントを押さえておきましょう。
①プレスリリースは、メディアの一人ひとりに届ける大切な文書
「メディア」という大きな組織に届けるものがプレスリリースだ、と多くの人が錯覚します。
しかし実際は、あなたのプレスリリースを受け取るのは、生身の1人の人間です。
あなたの文章を読むのは、新聞社やテレビ局のビルでも機械やロボットではありません。個々の記者やディレクターたちです。
彼らは、血の通った生身の人間である、ということを心に留めてください。
②プレスリリースは、記者が記事を書くためのきっかけ
記者やライターらは日々、記事になるネタを探しています。その情報源の一つとして、プレスリリースを活用しています。
プレスリリースをみて、「これはネタになりそうだ」と感じたものだけ、発行者に電話やメールで連絡し、取材をお願いするわけです。
だから、プレスリリースに一方的な宣伝文を書くべきではないし、また「全ての情報を詰め込もう!」として5枚や6枚も費やす必要もありません。
そもそも、長い文書は読まれません。
1、2枚にポイントを絞り込み、「ぜひ取材したい」と感じてもらう文書に仕上げましょう。
取材に来てもらった時に、より詳しい情報はお伝えすれば良いのです。
記者がこっそり教える、取材が来るプレスリリース9の秘訣
新聞記者時代から、大量のプレスリリースに目を通してきました。累計3万通以上にはなります。
プレスリリースは記者にとって有益な情報源。私もとてもお世話になりました。
ただ、最近のプレスリリースは、非常に残念なものが増えています。
マーケティングのツールと勘違いした人が、売り込みチラシのように質の悪いものを濫造しているのです。
その結果、多くのプレスリリースが秒殺でゴミ箱に直行です。
そうならないよう、メディアに喜ばれるプレスリリース7つの秘訣をお伝えしましょう。
①一枚のリリースには、ワンテーマが鉄則!
まず、1枚のプレスリリースに盛り込む内容は、1つのテーマに絞ること。
欲張って、あれもこれも伝えたい!と考える気持ちは、わからなくはありません。
「何でもかんでも盛り込んでおいたら、どこかに興味を持ってもらえるのでは?」
と思いたくなりますよね。
しかし、記者の立場に立って考えてみてください。話があっちこっちに飛ぶと、途中で意味が分からなくなるのです。
「この人は何を言いたいのだろう?」と頭をひねり、全く何も印象に残らず、そのプレスリリースを捨てるだけです。
一つのプレスリリースに全要素を盛り込み、「一発勝負をかけよう!」とすべきではありません。
複数の伝えたい要素があるのなら、分けて別々のリリースとして知らせましょう。
その方が出せるプレスリリースの数も増えてチャンスも増える上、意味が伝わりやすいプレスリリースになります。一石二鳥です!
②マスコミは、自分を売り込む人が大嫌い
ほとんどのプレスリリースが、いきなり売り込みを始めています。自分やわが社、商品サービスのアピールを始めます。
記者としては、序盤から売り込まれると、確実に引いてしまいます。
「単なる売り込み宣伝」と思われた瞬間、ゲームオーバー。そのまま捨てられてしまう、と肝に銘じてください。
よほど特異性のある、画期的な商品なら話は別ですが、そんなものは滅多にありません。
最初に売り込むとすぐ嫌われるので、後半にいくら良いことを書いても、ほとんど無意味となります。
メディアの人は、自らを売り込む人を非常に嫌います。ぐいぐい押し込むのは逆効果で、「絶対取材するものか!」となるケースはよくあります。
私は、マスメディアとは、公共や社会のために存在する組織だと考えています。
記者たちも基本、「世の中を良くしたい」と考えて仕事しています。
そうした人々に「うちだけ得をさせろ」と言わんばかりに売り込めば、軽蔑されるのは当然の帰結です。
「この人、自分のことしか考えていないな」
とても、世の中の多くの人にお見せできない、と考えるのです。
マスメディアとは、社会の課題を解決する道筋を、記事で取り上げることが使命。
だから、彼らは基本、「世の中の役に立つ情報」にしか興味がありません。
もちろん、テレビや新聞の報道が、ビジネスの宣伝になるケースはあります。でも、それは「結果的に」宣伝になるだけの話。
だから、私はクライアントには「プレスリリースには、社会の役に立つことを書いてください」とお願いしています。
世の中に役立つことをすれば、結果的にマスコミが取材にやって来ます。
「善意から発した、社会に役立つ情報」だと、記者に感じてもらいましょう。
③プレスリリースはタイトルが超重要!練りに練ること
タイトルは超重要。強調しきれないくらい重要です。記者は、ある意味ここしか見ません。
「いい加減につけたタイトルだな…」と感じるものが9割以上です。
せっかくニュース性があるネタなのに、タイトルで失敗してゴミ箱直行になっているケースが数えきれません。
タイトルはまず第一に、何の予備知識のない人でも理解できる言葉で書くこと。
言葉づかいとしては、中学生でもわかるようなプレーンな表現が望ましいです。
専門用語は決して使ってはいけません!
一般人になじみのない言葉は極力、避けましょう。記者は、なじみのない言葉が出た瞬間に思考停止します。
ここで、残念なタイトルの事例を紹介しています。参考にしてください。
④ストーリーを盛り込むと、説得力と共感性が高まる
私はこれまで日本全国、何千人もの方々にインタビューしてきました。
どんな人や組織にも、必ずドラマやストーリーがあります。
あなたにも、今取り組んでいる仕事・活動に至るドラマがあるはず。それをストーリーで簡潔に語りましょう。
自らの経歴や人となりを開示することは効果的です。「この人は信用できる」と感じてもらいやすくなります。
ストーリーで今の活動に至る経緯を語ることには、2つのメリットがあります。
一つは、説得力が大幅に高まる点。
なぜあなたは今、その活動をしているのですか?と聞かれ、「いや、何となく」「食っていくための稼ぐ手段として」と答える人と、
「私はこんな経験をしたので、こんな人たちの役に立ちたい」と、過去から語れる人とでは、記者の受け止め方は天と地ほど差がつきます。
メディアは、志を持っている人を応援したいのです。
それから、ストーリーのもう一つのメリットは、
人の感情に訴え、共感を呼び覚ます点
ストーリーを聞いた人は、その主人公に共感してしまいます。ストーリーは優良なコンテンツなのです。
インディアン・ポピ族の格言で、「物語を制するものは、世界を制する」という言葉があります。私はこの言葉が好きです。
あなたや会社には必ずストーリーがあります。これこそ大きな宝。これを掘り出してください。
⑤プレスリリースの写真は重要
プレスリリースは、写真もとても重要です。
写真は、たった一枚でも、一瞬で見た人に大量の情報を伝えることができます。文字数にすると、何千文字に相当する情報量となります。
忙しい記者たちに、一瞬でプレスリリースの内容を伝えられる写真を1枚載せれば、とても効果的です。ぜひ有効に使ってください。
⑥抽象的に書くと怪しく見える法則
「人を笑顔にする」「お客様に貢献する」
こうした、耳障りの良い表現がよくあります。しかし、これらは抽象的で、具体的に何も伝わって来ません。単なるスローガンです。
記者らメディアの人がこういう抽象的な文章を見ると、どう思うか?
「具体的に書けないのは、中身がないからだ」「つまり怪しい会社だ」と瞬間的に判断するのです。
「抽象的に書くと怪しく見える法則」と私は呼んでいます。
だから私は口酸っぱく「具体的に書いてください!」とクライアントさんに繰り返し伝えています。
メディアは、具体的な事実=ファクトにしか興味がません。抽象的なスローガンをプレスリリースに書くのは全く無意味です。
⑦継続的に送り続ける
1回、プレスリリースを送って反応がなく、「やっぱりダメだったよ」とすぐ諦めてしまう方が非常に多いです。
これは全くのナンセンスです。というのも、1回プレスリリース送っただけで取材が来ないのは当たり前だからです。
1回でやめては本当にもったいないです。というのも、記者たちは紙で届いたプレスリリースには(数秒でも)目を通しています。
(※ただ記述の通り、メールのプレスリリースの大半は開封すらされません)
プレスリリースは1回で終わらせず、継続的に送り続けることで、記者たちはあなたの存在を認識するようになます。
そして、記憶に残るようになります。
もちろん同一のプレスリリースを何度も送り続けてはいけません。毎回、新しいアイデアを生み出し、新しい動きとしてお知らせしましょう。
(※ただ、全く同じプレスリリースを送り続けると、迷惑業者としてブラックリスト入りします)
また、テレビの情報番組や新聞の生活情報の担当記者は、基本的にプレスリリースをそのままストレートに記事・番組にしません。
彼らの頭の中で「こういう企画をやりたい」というアイデアがあり、その後に素材を集める作業に着手します。
つまり、まず記事・番組の企画ありきで始まり、その後に取材先探しが始まります。
だから、彼らの頭の中に、御社に関連するテーマに興味がない時に、「うちを取り上げてください!」というプレスリリースを送っても難しいです。
食べ物に例えると、テレビや新聞の企画担当者は、その時々で「食べたい」と思っているものが違うわけです。
ある時は「うな丼食べたい」。ある時は「パフェ食べたい」。
だから、彼らが情報を求めるタイミングと、あなたの素材がぴったり合うまで、こつこつアプローチを続けることです。
いずれ、「そうそう、こういうのを探してたんだよ!」というタイミングがやって来るでしょう。
⑧書き方は、狙うメディアごとにカスタマイズする
プレスリリースは「不特定多数のメディアにばらまく」べきではありません。
なぜなら、情報とそれを受け取るメディアの間に、必ず「ミスマッチ」が起きるからです。
例えば、雑誌「月刊ジャイアンツ」に阪神タイガースの選手情報を送るとどうでしょうか?
これでは当然、掲載される可能性はないのは、分かりますよね。
私も新聞記者時代、「うちに載るわけがない情報をよく送ってくるな…」と頻繁にガッカリしていました。
こうしたケースはとても多く、受け手のメディア編集者を「うちの新聞(雑誌)を全く読んでいないな」と不愉快にさせだけです。
相手を知る努力をせず、「誰でもいいので付き合って!」と言い寄る節操のない人(会社)だと認識されてしまいます。
これでは、せっかく書いたプレスリリースが、台無しどころか逆効果です。
阪神タイガースの情報なら、それを好んで取り上げそうなメディアをきちんと選んで送ることです。
そして、そのメディアに歓迎され、取り上げられそうな切り口を考えましょう。
メディアによって求める情報は異なります。この当たり前の事実を直視してください!
・新聞・テレビ
・雑誌
・ネットメディア
「どのメディアに伝えるか?」ひいては「どのコーナーに送るか?」を明確にし、プレスリリースを書き進めてください。
⑨文章を詰め込みすぎない
プレスリリースの中には、文字量が多すぎるものがとても多いです。これはやめた方が良いです。
読みやすい文字の大きさで、せいぜい2枚以内に収めましょう。3枚以上は多すぎです。
だらだら長く書くのは、書いている本人が要点をつかみきれていない証拠です。
文字量が増えると、それだけ読み手の記者の負担が増します。
その結果、9割以上が読まれず捨てられる、という結末を迎えています。
上記のプレスリリース見本を再度、じっくり見てください。文字量はごく少ないことがお分かりいただけるでしょう。
プレスリリースで重要なのは、「ニュースのポイントを伝えること」です。
すべての情報を1つのプレスリリースで伝える必要はありません。伝えるのは「ポイント」だけでいいのです。
記者にとってプレスリリースは、あくまで「取材のきっかけ」に過ぎません。詳しい情報は、取材に来てくれた時に教えてあげればいいのです。
だから、プレスリリース(A4判)1〜2枚で、せいぜい800〜1000文字以内を目安にしましょう。
取材依頼文の書き方を学べる書籍、雑誌
これまで、プレスリリースの書き方の基本をお伝えしてました。
ただ、最近はプレスリリースをする会社が増えています。コロナ以降は特に顕著に増えています。このため、当たり前の書き方をしては、その他大勢の中に埋もれてしまいます。
そこで、私の本では、その他大勢のプレスリリースに差をつけ、取材される確率を大幅に高める必殺ノウハウを惜しみなく明かしています。
これからのプレスリリースは、単なる事務的な文書を超えて、限りなく記者あての「手紙」に近づいていくと考えています。
ご一読いただければ幸いです。
こちらの本もプレスリリースのレベルを一段二段、上げてくれるでしょう。
私が、市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)で講義した「プレスリリース作成術」のPDF原稿が無料で読めます。
取材依頼文(プレスリリース)の出し方
さて、プレスリリースを書き上げたら、いよいよメディアにお送りしていきましょう。
正しい送り方は、この記事で詳しく解説しています。
上の記事で書いたように、プレスリリースは配信サービスを使わなくても、誰でもマスコミにダイレクトに送ることができます。
しかし、メールはあまりおすすめしません。郵送を私はおすすめしています。
なぜなら、新聞社テレビ局では、メールはほとんど中身を読まれていないからです。
私も記者時代、メールで送られて来るプレスリリースは、ほとんど中身を読まずにゴミ箱送りにしていました。
プレスリリース配信サービスの多くは、メールで送られます。そこが個人的には残念です。
だから、本当に取材を呼び込みたいなら、郵送あるいは持参することで、記者に届けていくことを強くおすすめします。
テレビ局、新聞社、雑誌、その他のメディアの住所、電話番号といった情報は、誰でもカンタンに手に入れられます。
「広報・マスコミハンドブックPR手帳」です。
一冊買って、手元に置いておきましょう。
このほか、弊社(株式会社メディア戦略)では無料でメディアリストをご提供しています。
(参考)メディアリストの作り方。デキる広報が行う作成と管理7つの手順
●主要な新聞社への具体的な送り先は、以下の記事を参考にしてください。
・中日新聞に取材依頼する(プレスリリース・情報提供)方法とその送付先
なお、下記の記事では、「記者クラブ」に対してプレスリリースをお届けする方法について、具体的に説明しています。
取材依頼文にはどんな種類・内容がある?
プレスリリースは、あなたが走っている姿を発信し続けるものです。あらゆる機会をとらえて、マスコミ各社にプレスリリースをお届けしていきたいです。
一般的には、次のような内容がプレスリリースになります。
1)事業のスタート
・会社設立
・お店の開店、など
2)新商品・サービスの発表
・開発への着手
・完成
・発売
・発売後の様子(反響、売れ行き等)
3)イベントの開催
・交流会
・無料相談会
・ボランティア活動…などなど
以下の記事では、プレスリリースの種類・内容を21パターン紹介しました。参考にしてください。
取材をお願いする適切なタイミングは?
「プレスリリースが読まれやすいタイミングはいつ?」という質問をよく受けます。
しかし、昨今はメディアに届くプレスリリースの数が増えすぎているため、一概に「いついつに送れば有利」と言い切れません。
それでも、少しでも有利なタイミングに送りたい方は、以下の記事をチェックしておきましょう。
プレスリリース、取材依頼を学ぶセミナー・講座
プレスリリースの書き方などのセミナーは、弊社(株式会社メディア戦略)で不定期に開催しています。
①プレミアム・プレスリリース講座(次回未定)
私が直接、プレスリリースに個別アドバイスする講座を不定期に開催しています。
詳しくはこちら。
②プレスリリース書き方・音声セミナー(無料)
「新聞テレビの取材を引き寄せる書き方」セミナー音声(約1時間)を無料で限定公開しています。
2万円の価値があるセミナーをプレゼント中。
③プレスリリース書き方セミナー(DVD)
以前に開催したセミナーをDVD化した教材があります。
プレスリリース書き方はもちろん、ブログ作成・ウェブ対策についても学べます。
④新聞テレビから取材される10日間メール講座(無料)
広報PRの初心者におすすめ。プレスリリースの書き方やマスメディアの内情について、役に立つメールを10日間にわたってお届けします。
⑤「プレスリリースの教科書」オンライン講座
こちらの無料オンライン講座では、プレスリリース5つの広報戦略ノウハウを学べます。
(まとめ)取材依頼をしてマスコミ記者を味方につけよう
プレスリリースには、無限の可能性があります。1枚のプレスリリースをきっかけに、全国に知られるようになり、ビジネスを大きく飛躍させた方は枚挙にいとまがありません。
あなたもきっと、何かしら埋もれたニュースを秘めています。それを掘り起こし、プレスリリースに落とし込んでください。
私は記者時代から、たくさんの優れた会社や個人が世に知られずに埋もれているケースを目の当たりにしてきました。本当にもったいないのです。
プレスリリースはとても奥が深いです。最初はなかなか思い通りにいかず、壁にぶち当たることがあることでしょう。
しかし、この記事を何度も読み直しながらチャレンジを繰り返すことで、きっと上達していけます。
あなたの情報を必要としている人の元に届けられるように、粘り強くプレスリリースにチャレンジしていってください。応援しています!
・新聞テレビから取材されるメディア戦略を学べる無料のメール講座はこちらです。
取材依頼文のテンプレートをプレゼント
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「国内メディアリスト(新聞社・テレビ局・雑誌)」
(計803)
このリストでは
・全国のテレビ局(185)
・全国の新聞社(135)
・雑誌(209)
・ラジオ局、CATVなど(274)
これらの媒体名、所在地をエクセルで一覧にまとめています。
ぜひあなたの情報発信にお役立てください。