Yahoo!ニュースの仕組み!ヤフトピ記事を多数書いた私が解説します
Yahoo!ニュースはとても便利ですよね。あなたもよくご覧になっていることでしょう。
「Yahoo!ニュースに取り上げられたらいいな」と思うこともあるはずです。
しかし、このYahoo!ニュース。その仕組みがどうなっているのか?まだよく知られていません。
私・坂本宗之祐はかつて、Yahoo! JAPANの方からご依頼を受けてニュース記事を執筆していました。
そこで、私の経験を踏まえて、Yahoo!ニュースの仕組みを解説します。
この記事を読めば、「なるほど!そういう流れでYahoo!ニュースに取り上げられるのか」と、目からウロコが落ちるはずです。
Yahoo!ニュースの仕組み!ヤフトピ記事を多数書いた私が解説
「ヤフーの社員がYahoo!ニュースを書いてるんでしょ?」
これは誤りです。Yahoo!ニュースのほとんどは、社外から買っているものです。
社外ってどこ?それは、「新聞」「テレビ」「雑誌」「ウェブニュース」から、です。
ヤフーに記事を配信しているメディアは現在600近くあります。
主なところは、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞といった新聞社や、日本テレビ系(NNN)、TBS系(JNN)といったテレビ局。
また、西日本新聞(福岡)や神戸新聞(兵庫)、IBC岩手放送などの地方マスコミ。
あるいは、ITmedia NEWS、ねとらぼ、などといったウェブ専業のニュースメディアも多数あります。
さらには日本農業新聞といった専門紙、週刊女性や女性自身、新潮、文春といった雑誌まで、幅広く網羅しています。
ヤフーニュースはいわば「ニュースのデパート」
つまり、Yahoo!ニュースは日本のあらゆるメディアの取りまとめ役。
上記600メディアから洪水のように流れてくるニュースを取りまとめ、ユーザーさんに分かりやすく整理して、ご提供しているのです。
Yahoo!ニュースに記事配信していないメディアが珍しいほどです。
ヤフーで読めないのは、日本経済新聞、NHKくらいではないでしょうか?
とにかく膨大な記事が日々刻々とYahoo!ニュース編集部に押し寄せてくる。
その数は、1日4000本以上、と言われています。
しかし、ここで疑問がわきます。
「え?でも、ヤフーでは8本くらいの記事しか目にしないよ?」
それは、Yahoo!ニュースのトピックスのトップページです。
新聞で言えば、「一面」に当たります。
つまり、数あるニュースの中で、厳選のうえに厳選された「ニュースのエリート」。
あなたが目にするYahoo!ニュースは、実際は膨大なヤフーニュース記事の“氷山の一角”にしか過ぎないのです。
ヤフートピックスはどうやって決まる?4つの関門
では、どういう仕組みでその8本が選ばれていくのか?その仕組みを説明します。
大きく分けて、4つの関門があります。順を追って説明します。
【第一関門】ヤフー配信するメディアから取材を受ける
ヤフーニュースに載りたかったら、まず第一段階はYahoo!ニュースに配信するメディアから、取材を受けることです。
「新聞」「テレビ」「雑誌」「ウェブニュース」、あらゆるメディアがあります。
丹念に見ていけば、きっとあなたにもなじみの深いメディアがあるはずです。
Yahoo!ニュース配信社は、数年前は「300超」とされていました。
しかし今日(2019/12/20)数えてみたら、なんと600近くまで増えていました。
メディア数が倍近くに増えていますね。
なので、Yahoo!ニュースに1日に配信される記事数も増えているはずで、少なくとも5000本は超えているでしょう。
ちなみに私はかつて、ヤフーが直営する「THE PAGE」で記事を書いていました。
【第二関門】Yahoo!ニュースに配信(1日4〜5000本)
さて、あなたが上記のヤフーニュース配信社から取材されたとします。
例えば、新聞に載ったとしましょう。
しかし、その新聞記事がすぐYahoo!ニュースに配信されるか?というと、そうとは限りません。
というのも、上記のニュース配信社は、すべての記事をYahoo!ニュースに配信していないからです。
なぜなら、すべての記事を無料ネットニュースに載せたら、新聞を購読する人がいなくなってしまうじゃないですか?
だから、「無料でネットに出してもいっか」と選ばれた記事だけ。
あなたの記事をヤフーに配信するかどうか?は、各メディア任意の判断です。
この段階では、Yahoo!ニュース編集部は関与しません。
このように、新聞の記事になった後、Yahoo!ニュースに配信されるまでが、2つ目の関門になります。
ここのハードルをクリアすれば、一応は「Yahoo!ニュースに載った」と言えます。
しかし、その数は全体で4000〜5000本もあるんです。
これら大半のヤフーニュース記事は、多くの人の目に触れずに、埋もれてしまいます。
・予測されるPV数
ここに載った場合、1記事あたりの目安のページビュー(PV)数は、以下の通り。
・数千PV程度
少ないですが、それでも1記事で数千PVというのは十分立派な数字です。
【第三関門】Yahoo!ニュース・トピックス(8ジャンル)掲載
さて、Yahoo!ニュースに配信される4000〜5000本の記事。
これをそのまま流したら、受け手は大混乱しますよね。
だから、ここでついに「Yahoo!ニュース編集部」が登場します。
Yahoo!ニュース編集部はYahoo! JAPANの社員さんたちです。
約25人が24時間・4交代制で、ニュースを選別していきます。
「これは重要なニュースだ」と判断したものをピックアップし、8つのジャンルに振り分けていきます。
国内
国際
経済
エンタメ
スポーツ
IT
科学
地域
それぞれのジャンルごとに、常時8本の記事が掲載されています。
もちろん、記事はどんどん入れ替わっていきますが、1日あたりの本数は1カテゴリあたり平均15本程度です。
ですので、8ジャンルのトータルで、1日120本くらいでしょうか。つまり「5000分の120」です。
ここに掲載される確率は、たったの2〜3%に過ぎません!
ここに載るだけでも、いかにハードルが高いかお分かりいただけるでしょう。
掲載期間は、半日〜1日くらいと短いです。
・予測されるPV数
さて、このジャンル内の8記事に選んでもらえたら、1記事どれくらい読まれるのか?
私の感覚値では
・数万〜10万PV
【第四関門】Yahoo!ニュース・トピックスのトップ(主要)掲載
「主要」というタブ。ここは新聞でいう一面です。
全てのカテゴリのニュースの中から「特に大事」と判断されたものが、ここに引き上げられます。
まさに選りすぐり中の選りすぐり。ニュースのエリートですね。
ここにはどれくらいの数の記事が載るのか?直近の数字は
12月19日 83本
12月18日 86本
12月17日 92本
12月16日 76本
12月15日 71本
12月14日 67本
というわけで、1日あたり80本前後です。
Yahoo!ニュース記事全体のわずか1・6〜2%です。
数年前はもっと少なかったのですが、最近は記事の入れ替わりサイクルが早まっています。
その分、このトップ(主要)にくる本数が増えている印象です。
ちなみに本日12月20日の午前10時50分現在、27本です。
午前7時台に6本、6時台に3本。通勤時間を意識して、朝の時間帯に多いですね。
・予測されるPV数
ヤフトピのトップ(主要)に掲載されると、ケタ違いの数の人々に読まれます。
・数十万〜数百万PV
Yahoo!ニュース7つの採用基準
以上、Yahoo!ニュースの仕組みと流れを説明してきました。
Yahoo!ニュースといっても毎日、全体で4000〜5000もの記事があります。
その中から「トピックス」で取り上げてもらえるのは、2%前後と極めて狭き門です。
では、Yahoo!ニュース編集部は、どういった基準でそれらの記事をピックアップしているのか?
その基準は公開されています。以下の通りです。
1. 速報性・時事性・今日性(事実が起きてからの鮮度、タイムリーであるか)
2. 真実性・信頼性(虚偽が含まれていないか、信頼に足るか)
3. 新奇性(目新しいことか、珍しいことか)
4. 公益性(多くの人の利益につながるか)
5. 認知度(より多くの人が知っているか、関心があるか)
6. 表現力(内容が多くの人が理解できる表現か)
7. 品位(誰が見ても不快感を抱かないか、誰かを中傷していないか)
「1日4000本の記事と向き合う「Yahoo!ニュース トピックス編集部」のすべて」より
いかがでしょうか?
Yahoo!ニュースは上記の基準に沿って、公平・公正にニュースを世の中の人々に提供する役目を果たしてきました。
決して、目先のPV狙いで、下品なエログロやスキャンダル記事に走らなかった。
だからこそ、現在のように世の多数から支持を集めるニュースサービスに成長したのだと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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