続きを読む

記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

Yahoo!ニュースの仕組み!ヤフトピに多数の記事が掲載された元読売新聞記者が解説


Yahoo!ニュースは、多くの人がスマホやパソコンで読む日本最大のニュースメディアです。

多くのニュースを無料で読めて便利ですが、Yahoo!ニュースはどういう仕組みで記事を載せているのか?あまり知られていません。

私・坂本宗之祐は、読売新聞記者を経て、Yahoo! JAPANの方からご依頼を受け、Yahoo!ニュース向けの記事を多数執筆しました。

私がYahoo!ニュースに執筆した記事一覧はこちら

私が書いた記事のうち、数十本の記事がヤフートピックス(ヤフトピ)に掲載されました。

そこで、私の経験を踏まえて、Yahoo!ニュースの仕組みを解説します。

この記事を読めば、「なるほど!Yahoo!ニュースの記事はそういう流れで取り上げられるのか」と、目からウロコが落ちるはずです。

 

※この記事は2019年12月20日に公開しましたが、2022年12月22日にリライトし再度公開しました

Yahoo!ニュースの仕組み!ヤフトピ記事を多数書いた私が解説

「ヤフーの社員がYahoo!ニュースを書いてるんでしょ?」

という方がたまにいます。しかし、それは誤りです。Yahoo!ニュースのほとんどの記事は、社外のメディアから提供を受けて購入しているものです。

社外のメディアとは?それは、「新聞」「テレビ」「雑誌」「ウェブニュース」から、です。

ヤフーに記事を配信しているメディアは677あります(※1)(2021年12月末現在)

主なところは、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞といった新聞社や、日本テレビ系(NNN)、TBS系(JNN)といったテレビ局。

また、西日本新聞(福岡)や神戸新聞(兵庫)、IBC岩手放送などの地方マスコミ。

あるいは、ITmedia NEWS、ねとらぼ、などといったウェブ専業のニュースメディアも多数あります。

さらには日本農業新聞といった専門紙、週刊女性や女性自身、新潮、文春といった雑誌まで、幅広く網羅しています。

(※1「Yahoo!ニュース パートナーカンファレンス2022を開催しました」より)

 

ヤフーニュースの記事数は1日7500本!いわば「ニュースのデパート」

つまり、Yahoo!ニュースは日本のあらゆるメディアの取りまとめ役。

上記650メディアから洪水のように流れてくるニュースを取りまとめ、ユーザーさんに分かりやすく整理して、ご提供しているのです。

Yahoo!ニュースに記事配信していないメディアが珍しいほどです。

ヤフーで読めないのは、日本経済新聞、NHKくらいではないでしょうか?

とにかく膨大な記事が日々刻々とYahoo!ニュース編集部に押し寄せています。

1日の記事配信数は7500本、と言われています。

しかし、ここであなたは疑問をいただくかもしれません。

「え?でも、ヤフーでは8本くらいの記事しか目にしないよ?」

それは、Yahoo!ニュースのトピックスのトップページです。

新聞で言えば、「一面」に当たります。

つまり、数あるニュースの中で、厳選のうえに厳選された「ニュースのエリート」。

あなたが目にするYahoo!ニュースは、実際は膨大なヤフーニュース記事の“氷山の一角”にしか過ぎないのです。

 

ヤフートピックスの記事はどうやって選ばれるか?4つの関門

では、どういう仕組みでその8本が選ばれていくのか?その仕組みを説明します。

大きく分けて、4つの関門があります。順を追って説明します。

 

【第一関門】ヤフー配信するメディアから取材を受ける

ヤフーニュースに載りたかったら、まず第一段階はYahoo!ニュースに配信するメディアから、取材を受けることです。

ニュース提供社 – Yahoo!ニュース

 

「新聞」「テレビ」「雑誌」「ウェブニュース」、あらゆるメディアがあります。

丹念に見ていけば、きっとあなたにもなじみの深いメディアがあるはずです。

Yahoo!ニュース配信社は、数年前は「300超」とされていました。

しかし2021年11月時点で、なんと650以上まで増えています。

※Yahoo!JAPAN公式発表より

メディア数が年々、劇的に増えていますね。

Yahoo!ニュースに1日に配信される記事数も年々増えており、2022年12月現在は、8000本近くあるのではないでしょうか。

ちなみに私はかつて、ヤフーが直営する「THE PAGE」で記事を書いていました。

 

 

【第二関門】Yahoo!ニュースに配信(1日7000本超)

さて、あなたが上記のヤフーニュースに記事を配信しているメディアから取材されたとします。

例えば、新聞に載ったとしましょう。

しかし、その新聞記事がすぐYahoo!ニュースに配信されるか?というと、そうとは限りません。

というのも、上記のニュース配信社は、すべての記事をYahoo!ニュースに配信していないからです。

自社が抱える多数の記事のうち、ピックアップした一部の記事をYahoo!ニュースに配信します。

なぜなら、すべての記事を無料ネットニュースに載せたら、新聞を有料で購読する人がいなくなってしまいます。

だから、「無料でネットに出しても問題ない」と選ばれた記事だけ、Yahoo!ニュースに届ます。

どの記事をヤフーに配信するかどうか?は、各メディア任意の判断です。

この段階では、Yahoo!ニュース編集部は関与しません。

 

このように、新聞の記事になった後、Yahoo!ニュースに配信されるまでが、2つ目の関門になります。

ここのハードルをクリアすれば、一応は「Yahoo!ニュースに載った」と言えます。

しかし、その数は全体で7000本以上もあるわけです。

これら大半のヤフーニュース記事は、トピックス記事(ヤフトピ)で紹介されませんので、多くの人の目に触れずに、埋もれてしまいます。

 

・予測されるPV数

Yahoo!ニュースに掲載(トピックス記事以外)された場合、1記事あたりの目安のページビュー(PV)数は、以下の通り。

数千PV程度

少ないですが、それでも1記事で数千PVというのは十分立派な数字です。

 

【第三関門】Yahoo!ニュース・トピックス(8ジャンル)掲載

さて、Yahoo!ニュースに配信される7000本以上の記事。

これをそのまま流したら、受け手のユーザーは到底すべての記事を消化できず、大混乱してしまいます。

そこで、ここで登場するのが、「Yahoo!ニュース編集部」です。

Yahoo!ニュース編集部はYahoo! JAPANの社員さんたちで構成されます。

約25人が24時間・4交代制で、ニュースを選別・ピックアップしています。

「これは重要なニュースだ」と判断したものをピックアップし、以下の8つのジャンルに振り分けていきます。

国内

国際

経済

エンタメ

スポーツ

IT

科学

地域

それぞれのジャンルごとに、常時8本の記事が掲載されています。

もちろん、記事はどんどん入れ替わっていきますが、1日あたりの本数は1カテゴリあたり平均15本程度です。

ですので、8ジャンルのトータルで、1日120本くらいでしょうか。つまり「7000分の120」です。

トピックスの8ジャンルに掲載される確率は、全体の記事のうち、たったの2%未満に過ぎません!

ここに載るだけでも、いかにハードルが高いかお分かりいただけるでしょう。

掲載期間は、半日〜1日くらいと短いです。

 

・予測されるPV数

さて、このトピックスの8ジャンルのどこかで記事に選んでもらえたら、1記事どれくらい読まれるのか?

私の感覚値では

数万〜10万PV

といった感じです。

 

 

【第四関門】Yahoo!ニュース・トピックスのトップ(主要)掲載

「主要」というタブ。ここは新聞でいう一面です。

全てのカテゴリのニュースの中から「特に大事」と判断されたものが、ここに引き上げられます。

まさに選りすぐり中の選りすぐり。ニュースのエリートですね。

朝刊と夕刊の2回しか一面がない新聞とは違い、Yahoo!ニュースの「主要」は、時間が経つごとに次々と新しいニュースに差し替えられていきます。

ここにはどれくらいの数の記事が載るのか?2019年の数字は

12月19日 83本
12月18日 86本
12月17日 92本
12月16日 76本
12月15日 71本
12月14日 67本

というわけで、1日あたり80本前後です。意外と多い印象です。

Yahoo!ニュース記事全体のわずか1・6〜2%です。

数年前はもっと少なかったのですが、最近は記事の入れ替わりサイクルが早まっています。

その分、このトップ(主要)にくる本数が増えている印象です。

ちなみに2019年12月20日の午前10時50分現在、27本です。

午前7時台に6本、6時台に3本。通勤時間を意識して、朝の時間帯に多いですね。

 

・予測されるPV数

ヤフトピのトップ(主要)に掲載されると、ケタ違いの数の人々に読まれます。

数十万〜数百万PV

にのぼります。

 

Yahoo!ニュース7つの採用基準

以上、Yahoo!ニュースの仕組みと流れを説明してきました。

Yahoo!ニュースといっても毎日、全体で7000もの記事があります。

その中から「トピックス」で取り上げてもらえるのは、2%未満と極めて狭き門です。

では、Yahoo!ニュース編集部は、どういった基準でそれらの記事をピックアップしているのか?

その基準は公開されています。以下の通りです。

 

1. 速報性・時事性・今日性(事実が起きてからの鮮度、タイムリーであるか)

2. 真実性・信頼性(虚偽が含まれていないか、信頼に足るか)

3. 新奇性(目新しいことか、珍しいことか)

4. 公益性(多くの人の利益につながるか)

5. 認知度(より多くの人が知っているか、関心があるか)

6. 表現力(内容が多くの人が理解できる表現か)

7. 品位(誰が見ても不快感を抱かないか、誰かを中傷していないか)

「1日4000本の記事と向き合う「Yahoo!ニュース トピックス編集部」のすべて」より

 

いかがでしょうか?

Yahoo!ニュースは上記の基準に沿って、公平・公正にニュースを世の中の人々に提供する役目を果たしてきました。

決して、目先のPV狙いで、下品なエログロやスキャンダル記事に走らなかった。

だからこそ、現在のように世の多数から支持を集めるニュースサービスに成長したのだと思います。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

こちらの動画もぜひご覧ください。

 



新聞テレビ露出する10日間PR講座(無料)
お名前
メールアドレス

無料電子ブック

「経営者・個人事業主のための“広告費ゼロ”PR戦略
〜新聞テレビWEBを活用して売上を高める方法〜
(全50ページ)


効果的な情報発信のやり方を調べているけれども、「どうしたら良いのか分からない」と悩んでいませんか?

この冊子では、

・マスメディアに登場する圧倒的メリット
・成功するPR戦略の全体像
・自らのニュース価値(強み・特徴)を掘り起こす方法
・記者が取材したくなる4つの切り口

など、具体的なPRの取り組み等を50ページにわたって詳しく説明しています。

ぜひあなたの情報を広めるためにお役立てください。

無料ダウンロード(期間限定)

「国内メディアリスト(新聞社・テレビ局・雑誌)
(計803)

 media-list-imageこのリストでは

・全国のテレビ局(185)
・全国の新聞社(135)
・雑誌(209)
・ラジオ局、CATVなど(274)

これらの媒体名、所在地をエクセルで一覧にまとめています。

ぜひあなたの情報発信にお役立てください。