Yahoo!ニュースに載る方法!ネットニュースに掲載してもらう取材依頼はどうするか?
「Yahoo!ニュースに載せてもらいたい!」という企業の方はとても多いです。
日本最大のニュースメディアで大きな影響力がありますから、企業や経営者の方の関心が高いのも当然でしょう。
私・坂本宗之祐はかつて、Yahoo!ニュース編集部のご依頼を受け、記事を書いていました。
たった1記事で100万、200万PV〜を叩き出す影響力にとても驚きました。
その後、広報PR支援がメーンになったため、今は執筆はお断りさせていただいています。
Yahoo!ニュース編集部の方々と一緒にお仕事させていただき、とても感謝しています。
この記事では、Yahoo!ニュースに数百本の記事を書いた私の経験も交え、Yahoo!ニュースに載る方法を説明します。
この動画でも説明していますので、ぜひご覧ください。
※この記事は2019年12月6日に公開しましたが、24年4月25日にリライトして再度アップしました。
目次
Yahoo!ニュースに記事が載る流れ
基本的に、Yahoo! JAPAN社内には取材する記者はいません。
ですので、Yahoo!ニュース編集部に直接、取材依頼や掲載のお願いはできません。
つまり、「Yahoo!ニュースにプレスリリースを送ってもほとんど意味がない」ということです。
では、Yahooはどうやってニュース記事を取得しているのか?
それは、日本や海外の数多くのメディア(新聞、テレビ、雑誌など)各社から記事の提供を受けて、それらを取りまとめて掲載しているのです。
それらの記事数は、1日で約7500本に上るとされます。
ヤフーのサイトには、以下のような記載があります。
Yahoo!ニュースは、契約している情報提供元から配信されるニュースを掲載しております。このため、お客様からいただいたニュースを記事として紹介できるシステムとはなっておりません。
事件や話題に関する情報は、各情報提供元へご連絡いただけますようお願いいたします。
Yahoo!ニュースの特徴は、ニュースの選別をAIで行うのではなく、「人」が行っている点です。
個々のユーザーの好みに合わせた記事をAIが自動で表示させるのではなく、
プロのニュース編集者が、「みんなが読むべき大切なニュース」と判断したものがトピックスに載ります。
この点が、他のネットニュースと異なります。
編集部は約25人。24時間、4交代制で次々と届くニュースを選別、編集しています。ニュース価値判断ができる元新聞記者が多いようです。
(参考:1日4000本の記事と向き合う「Yahoo!ニュース トピックス編集部」のすべて)
「ニュース提供社」を狙おう
Yahoo!ニュースに載りたいなら、まずはYahoo!ニュースに記事を配信しているメディア(=ニュース提供社)に記事で取り上げてもらうことを目指しましょう。
すると、ニュース提供社のウェブサイトから、Yahoo!ニュースに記事が転載されます。
例えば、読売新聞の記者から取材されると、読売新聞に載るのはもちろん、読売オンライン(YOMIURI ONLINE)に掲載される可能性があります。
すると、読売オンラインからYahoo!ニュースに記事が転載される、という流れです。
Yahoo!ニュースに記事提供するメディアは、650以上あります。
ここで公開されています。
だから、Yahoo!ニュース掲載を狙うには、これら650超のメディア各社を狙うのが、まず基本となります。
つまり、これらのメディアに、プレスリリースをお送りしていくのです。
こうしたメディアにアプローチするには、送り先を網羅したメディアリストがあると便利です。
特別に、私が保有する約800件のメディアリストを無料ご提供しています。ご活用ください。
・プレスリリースはどう書くのか?
「プレスリリースってどうやって書いたらいいの?」
そんなに難しくありません。
初心者にもわかるよう、以下の記事で詳しく説明しています。
・マスコミ取材お願いする依頼文の書き方と例文。元読売新聞記者がプレスリリース徹底解説
Yahoo!ニュースのおすすめ攻略先
Yahoo!ニュースに掲るためには、以下のようなメディアから取材を受け、記事にしてもらい、Yahoo!ニュースへの転載を狙いましょう。
①地元新聞社
全国の地方新聞社の多くが、ヤフーニュースに記事を提供しています。
ですので、地方新聞に掲載されることで、Yahoo!ニュース掲載への道が開けます。これがオーソドックスな方法です。
中でも、西日本新聞や京都新聞あたりが多く掲載されている印象です。
地方の新聞社は地元ネタが載りやすく、比較的ハードルが低いので狙い目でしょう。
もちろん、地方新聞でなくても、全国紙を狙うのも良いですね。
全国紙なら、毎日新聞や産経新聞の記事掲載が目立ちます。
中日新聞への取材依頼(プレスリリース)のやり方はこの記事をご覧ください。
②雑誌系メディア
次に、雑誌系メディアです。
現在、主要な出版社ほとんどがウェブニュースサイトを手がけています。
そのサイトの記事を見ると、雑誌に掲載された記事が流用されているケースが多いです。
ですので、こちらも新聞社と同様、雑誌社にプレスリリースをお送りして掲載してもらうことで、Yahoo!ニュースへの転載も狙えます。
主なところでは、NEWSポストセブン(小学館)など。
雑誌系メディアが良いのは、それぞれジャンルやテーマが明確になっている点です。
あなたが提供したい情報に応じて、マッチしたメディアを選び、そこにアプローチしていくと良いでしょう。
③みんなの経済新聞
というサイト群があります。これは、全国各地の地元情報を扱うニュースサイトの集まりです。
とても細かなエリアごとに「○○経済新聞」サイトがあります。東京だけでも「品川経済新聞」「日本橋経済新聞」など。
地方でも、「旭川経済新聞」「福島経済新聞」などなど、北海道から沖縄までカバーしています。
これらの○○経済新聞に載ると、すべてではありませんが、Yahoo!ニュースに記事が転載されます。
ですので、○○経済新聞はYahoo!ニュース掲載を狙う上で、大いに狙い目です。
この記事では、初心者でも○○経済新聞に15分でプレスリリースを届けるやり方を紹介しています。
ぜひチャレンジしてみてください!
③共同通信など通信社
Yahoo!ニュースには、通信社の記事が多数、掲載されています。
数が多いという意味では、狙い目のように感じられるかもしれません。
ただ、通信社の記事の多くが、ストレートニュースの記事です。つまり事件や事故などの発生を速報するニュースです。
ファクトの速報ですので、よほどの大企業や有名人でない限り、通信社の記事からヤフーニュースを狙うのは難しいでしょう。
それでも、共同通信や時事通信は全国の都道府県に記者がいますので、あなたの地元の記者にプレスリリースを届けるのは良いでしょう。
④その他(テレビなど)
全国各地のテレビ局も、多くがヤフーニュースに記事を提供しています。
中には映像ニュースも増えてきましたね。
ですので、地方新聞と同様、地方のテレビ局にもアプローチしていくことでヤフーニュースに掲載される可能性があります。
テレビに取り上げてもらう方法についてはこの記事で具体的に説明しています。
新聞テレビ雑誌等へのプレスリリースの送り方は、ここで詳しく解説しています。
⑤Yahoo!ニュース エキスパート
そして番外編がこちら。
Yahoo!ニュース内のカテゴリの1つとして、「Yahoo!ニュース エキスパート」があります。
これは、各分野の専門家や有識者、ジャーナリスト、クリエイターらが、Yahoo!ニュース内において自由にコンテンツを制作・発信しているものです。
エキスパートは、オーサー、クリエイター、コメンテーターからなります。彼らを総称してエキスパートと呼びます。その人数は500人を超えます。
彼らが書く記事もYahoo!ニュースの1コンテンツとして扱われ、場合によってはトピックスのトップページに掲載されて大きく注目されることもあります。
そこで、エキスパートの方々にアプローチすることで、あなたのビジネスがYahoo!ニュースの記事として紹介してもらえる可能性があります。
あるいは、あなた自身が専門家として「Yahoo!ニュース エキスパート」になる、という選択肢もあり得ます。
エキスパートになるには、Yahoo!側からあなたの専門領域における実績、執筆経験について審査を受けた上で、契約を結ぶことになります。
ただ、よほどの専門性や実績がなければ、かなりハードルが高いのは間違いないでしょう。
※なお、2024年8月現在、Yahoo!ニュースでは「オーサー、クリエイター、コメンテーターの公募は行っていません。公募の再開は未定」とのことです。
Yahoo!ニュース エキスパートについて、詳しくはこちらをご覧ください。
Yahoo!ニュースに載りやすいネタ、切り口は?
さてこれまで、ヤフーニュースの媒体社オススメを紹介してきました。
とはいえ、最も肝心なのは情報の中身。つまり、「どういう情報を提供すべきか?」です。
いくら売り込んでも、情報としての価値がなければニュースになりようがないのです。
ですので、Yahoo!ニュースが好んで取り上げるネタの傾向をぜひ知っておきましょう。
Yahoo!ニュースは、どういうネタが好まれるのか?
それは「公共性、社会性」のあるネタです。
同社のメディアでも、こう言っています。
Yahoo!ニュース トピックスでは、社会全体に関わる「公共性」が高いニュースを広める使命があると考えているのです。
私が経験した、ヤフトピに採用されやすいネタや切り口
もちろん、こうした固いテーマばかりではありません。ウェブユーザーの関心が高いテーマであれば、採用される可能性は十分あります。
私の経験では、以下のようなネタや切り口は、Yahoo!ニュースのトピックスでよく採用され、PVも伸びました。
・話題性、トレンド性のある話
・SNS映えするネタ
・飲食ネタ(牛丼、ファストフードは特に)
・交通系ネタ(鉄道は特に)
・お金、収入にまつわるネタ
私が書いた記事で、Yahoo!ニュースのトピックスに選ばれた記事の一部を紹介します。
・平均貯蓄1739万円ってホント?実は100万円未満が多かった
・幻の「大分・宮崎新幹線計画」が復活か 果たして実現可能性は?
取材されやすいプレスリリースの書き方
Yahoo!ニュースでは、単に商品サービスをプレスリリースしても、採用される確率はかなり低いです。
だから、商品サービス以外のプレスリリース企画を考えてみてください。
1つは、調査アンケートを行い、そのデータを取りまとめてプレスリリースする方法です。
いわゆる「調査リリース」の書き方、手順はこの記事で詳しく説明しています。
もう1つは、リアルなイベントを企画してプレスリリースで知らせる、というものです。
記者が取材したくなる「イベントのプレスリリース」はこの記事をご覧ください。
Yahoo!ニュース編集部は新聞社マインド
Yahoo!ニュース編集部の人たちは、新聞社出身の人が多くいました。オールドメディアからの中途入社組です。
だから、「社会の役に立つ情報を提供する」という視点が強く、同じく新聞記者だった私はとても共感、共鳴しました。
ページビューを稼ぐには、芸能やスポーツの記事ばかり載せれば圧倒的にPVが伸びるのは誰でもわかっているんです。
だから、そうした記事ばかり載せるネットニュースはいくつもあります。
しかし、Yahoo!ニュースではそれをやりませんでした。社会的責任を自覚し、PVが伸びなくても“伝えるべきニュース”を伝え続けています。
だからこそ、今のように多くの人に信頼されるニュースメディアに育ちました。
ただ、最近は新卒入社の社員もヤフーニュース編集部に入るなど、新聞社出身者は減っています。
それでも、ヤフーニュースの人たちには、新聞社的な社会的視点が引き継がれています。
ですので、ヤフーニュースに載りたい方にとっては、奇をてらうネタを持ち込んで狙って掲載を獲得できるようなものではありません。
裏技はありません!
だから真っ当に、社会性のある、つまり世の中の役に立つ取り組みを考えてください。
これって結局、広報PRの基本に立ち返る、ということと同じです。
世の中にとって良い活動を行い、それをメディアにお届けし、世の中に良い影響を広げていってください。
Yahoo!ニュースの仕組みは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
Yahoo!ニュースの掲載料は?
結論から言うと、無料です。
でも逆に言うと、企業や個人がお金を払ってYahoo!のニュース記事に載せてもらうことはできません。
記事は、社会性や公共性など、「世の中にとって有用」と編集部から判断されたものしか載ることができません。
Yahoo!ニュースに掲載されている記事はいずれも、新聞社やテレビ局、雑誌社など650超のメディア各社から配信されているものです。
Yahoo!ニュースに掲載されたいなら、これまで説明してきた通り、Yahoo!に記事配信しているメディア各社にプレスリリース等を送って取材を依頼することです。
取材を受けて掲載されることには、対価は発生しません。つまり無料です。
Yahoo!ニュース提供社になるには?
ここまで、「Yahoo!ニュースに記事として取り上げてもらう」アプローチを紹介してきました。
そうではなく、メディアとしてYahoo!ニュースに記事(コンテンツ)を配信する、という道もあります。
それが「Yahoo!ニュース提供社」です。
もしあなたの会社が、ウェブメディアを運営しているのであれば、検討してみる価値はあります。
ただ、Yahoo!ニュース提供社になるのは簡単ではありません。厳しい審査を受ける必要があります。
企業の実態、コンテンツの内容、取材・制作体制がメディアとして確立されていることが最低条件です。
そして、専門性が高く、かつ客観性と信頼性の高い記事コンテンツを提供していることが求められます。
Yahoo!ニュースにニュース提供者として記事を配信したい方は、こちらからエントリーできます。
まとめ
・Yahoo!ニュース媒体社を狙おう
・公共性・社会性の高いネタを考えよう
ということです。
Yahoo!ニュースといっても、結局ほとんどの記事はマスコミ、つまり新聞社やテレビ局、雑誌社が提供した記事で作られています。
ですので、特別にYahoo!ニュース対策をするというよりも、主要な各メディアに対して地道なアプローチを継続していくのが王道のやり方です。
つまり、Yahoo!ニュースは狙って確実に掲載されるものではありません。
「Yahoo!ニュースに確実に掲載されます!」という誘い文句はほぼ詐欺です。このような怪しい誘いに騙されないよう、くれぐれも気をつけてください。
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(こちらの記事もお読みください)
・広報戦略8つの手順と3フレームワーク。戦略立案から実行、測定まで徹底解説
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