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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

コーヒー2日やめたら明らかな変化!珈琲は本当に健康にいいのか?むしろガン率高まる指摘も


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坂本です。コーヒーをここ2日やめてみて、体調や気分に驚くべき変化が起きています。日中、気分が安定しているのです。頭がすっきりしています。

いつもは午後には頭の働きが鈍っていたのですが、午後も頭がさえて快調です。

そして夜、スムーズに入眠できます。熟睡でき、朝の目覚めもすっきり爽やかなんですね。

やはり刺激物ですから、摂りすぎるのはよくなかったのでしょう。

僕はコーヒーが好きです。ほぼ毎日スターバックスさんでコーヒーを飲んでいました。

その魅力に目覚めたのは10年ほど前。ドリップコーヒーの香ばしい香りを嗅ぎ、「こんな素晴らしい世界があったのか!」と、虜になったのです。

ただ、今年3~4月に入院・手術してからしばらく、コーヒーは全く飲む気がしませんでした。

でもしばらくして体が平常に戻っていくと、いつの間にかコーヒーを日常的に飲む生活に戻っていました。

もちろん、コーヒーで特に体調が悪いとか自覚症状はなかったんですが、このところ眠りが浅いし、日中の集中力が落ちていると感じていました。

そこでふと一昨日、「最近コーヒー飲みすぎかなぁ、今日はちょっと控えてみるか」と思って1日飲まなかったら、その夜ぐっすり眠れたんです。

そして気分がいい。「ああ、これはコーヒーのカフェインにやられていたんだな」と気づきました。これは当面、コーヒー断ちを続けるしかないですね(笑)。

 

メディアの情報を疑ってみること

コーヒーは体にいい、という話をメディアでよく目にします。さらには「コーヒーはがんを予防する」という話もあります。

ただ、コーヒーに限りませんが、「・・・・は体にいい!」とかいう情報は、それを売りたい企業のマーケティング活動の一環であることが、とてもよくあります。

なので、あなたもメディアで流される情報を鵜呑みにしないでくださいね。

あ、ネット情報もですよ。ネットニュースには気をつけてくださいね。純粋に中立的な記事かどうか?怪しいケースがいっぱいあります。

悪く言えば情報操作、ステマ(ステルスマーケティング)です。

「コーヒーが体にいい」という情報が、コーヒー関連の事業者によるマーケティング活動によるかは分かりません。

ただ、どんな情報でも疑ってかかるのは、新聞記者のちょっと悲しい性です

 

コーヒーやカフェインは本当に体にいいのか?

さて、カフェインの健康への影響についてちょっと調べてみました。

内閣府・食品安全委員会によると、次のような情報がありました。

一般的な急性作用は、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症で、消化管系の興奮状態は下痢、吐き気をもたらすことがあります。

また、長期的な影響としては、肝機能が低下しているヒトなどの一部において、コーヒー の摂取と関連する高血圧リスクが高くなる可能性があること、

特にカルシウム摂取量が少ないヒトがカフェインを摂取した場合、カルシウムの体内からの排出率を増やすので、骨粗しょう症の発症の原因となる可能性があることのほか、妊婦においてカフェインの摂取により 胎児の発育を阻害する可能性があります。

 

フィンランド食品安全局は、2008年にカフェインのリスク評価を行い、 「カフェインに対する耐性の増加、禁断症状、不安とイライラ感の副作用がある」ことを示しています。

また、カナダ保健省は「健康な成人には少量のカフェインは覚醒や集中力の向上などの良い効果がある」としつつも、「感受性の高いヒトに対しては、不眠、頭痛、神経過敏などの影響をもたらす」と指摘。

「カフェインに対する耐性は人によって著しく異なるため、健康に及ぼす影響を正確に評価することは非常に難しい」としています。

僕って感受性が高いんでしょうか。

やはり、世の中で流布しているコーヒーに対する無条件の健康礼賛って、バイアスがかかっているんじゃないかと思うわけですよ。

実際に昨年末、九州地方の20代男性がカフェインの過剰摂取で死亡していたことが判明し、各方面に衝撃を与えました。→こちらの記事

 

コーヒーで発ガン率が高まる

さらには、コーヒーの飲み過ぎによって発生率が高まるガンがありました。

それが膀胱ガンです。

タバコを吸わない男性で、コーヒーを1日1杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人の2・24倍の発症率だったことが、国立がん研究センターのサイトでも公表されています。

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そして、膀胱ガンにかかった有名人の男性は少なくありません(敬称略)。

(亡くなった方)

・松田優作(俳優)
・菅原文太(俳優)
・やなせたかし(漫画家)

(ご存命)

・立花隆(作家、ジャーナリスト)
・田中康夫(作家、元長野県知事)
・小倉智昭(フリーアナウンサー、タレント)

 

こちらのサイト参照しました。そうそうたる顔ぶれですね。

ただ、ネガティブ情報だけだとフェアじゃないので、コーヒーのガン予防効果をうたう記事も紹介しておきますね。日経新聞です。

カフェインの作用で膀胱がんを増やすコーヒーですが、肝臓がん、子宮体がん、大腸がんなど、多くのがんの予防に有効であるとみられることがこれまでの研究から分かってきました。

とくに、肝臓がんでは、コーヒーをほぼ毎日飲む人では、男女とも肝臓がんのリスクが約半分に減少しています。飲む量が増えるほどリスクは低下し、1日5杯以上飲む人では、肝臓がんの発症率は4分の1にまで低下していました。

(日経新聞2016年6月9日夕刊より)

 

最近のトレンドは、カフェインレス

このところ、カフェインの影響を心配して、カフェインのないコーヒーを選ぶ消費者が増えています。

UCC上島珈琲は2016年春、6種類のカフェインレス商品を発売。また、ネスレ日本は昨年9月から、カフェイン少量コーヒーを「ネスカフェ原宿」で提供を始めたそうです。

味の素ゼネラルフーヅも2015年8月、「〈ブレンディ〉スティック カフェオレ やすらぎカフェインレス」を発売していますね。

僕がいつもお世話になっているスターバックスでも、「ディカフェ(つまりカフェインレス) コモド ドラゴン ブレンド」が出ました。

ただ何度か飲みましたが、あまり僕の好みじゃなかったんですよね…。

こちらはカフェインレスでも割と違和感なく飲めるようです。

・ドトール やさしい香りカフェインレス

無農薬のタンポポの根っこから作ったコーヒー。これはヘルシーで美味しかったです。

・AMOMA たんぽぽコーヒー

 

逆張りの極端で、注目を得る方法

逆に、カフェイン2倍のコーヒーもアメリカで人気だそうです。

その名も、「デスウィッシュコーヒー」(死を願うコーヒー)。

日経新聞今年3月25日の記事によると、2012年にニューヨーク州北部の町で発足した「デスウィッシュコーヒーカンパニー」が、数年かけて開発したそうです。

「カフェインの強さナンバー1」という触れ込みが、多くの人々の心を捉えたようですね。

このように、極端な特徴のある商品・サービス・会社には、マスコミが取材をしたがります。

食べ物でも、「ギガ盛り」だとか、極端なメニューには、人々は目を奪われますよね。

 

まとめ

コーヒーは嗜好品です。そして刺激物であることは間違いないので、程よく付き合っていくことにしようと思いました。

お酒と同じで、カフェインに対する耐性は、個人個人によって異なるようです。だから「コーヒ1日1杯なら大丈夫!」とは、一概には言えませんよ。

僕は弱い方だったのかもしれません。しばらく控えます。あなたも知らずのうちにご自身の体に負荷をかけ続けていませんか?

ただ、僕もいずれまたコーヒーを口にする日が来るでしょう。でもデスウィッシュコーヒーはあまり飲みたいとは思いませんが…。

 

 

手紙を書いてマスコミにPRする方法(自由国民社)