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広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

文章うまくなりたい!イライラさせない文に一変させる12のコツ


意味がわからない文章を見ると、イライラしますよね。

私は新聞記者になるまでは、本当に文章を書くのが苦手でした。

駆け出しの頃、あまりに下手くそだったので、上司のデスクに殺されかかったくらいです(笑)

よっぽとイライラさせていたんだろうな、と申し訳なく思います。

そんな自分が一丁前に書くことを仕事にしている。不思議な気がします。

「文章うまくなりたい!」

という方のために、以下に12のアドバイスをまとめてご紹介します。

 

①具体的に書く

ぼんやりした言葉、つまり抽象的な文章がすごく多いです。例えば

・大学を卒業して大手企業に就職。たくさんのプロジェクトを成功させました

・・・抽象的なんですよね〜

「大学ってどこ?」「大手企業って何?」「たくさんって数は?」「どんなプロジェクト??」

などと、疑問が次から次にわいてくる。

わからないから、イライラするんです。

具体的とは、例えば

・福岡大学を卒業後、九州電力に就職。電線を地中化する事業に携わり、九州7県の電線地中化率を5年で28%アップさせました

だいぶ具体的になりました。(これ勝手に想像で書いた事業ですので悪しからず)

 

具体的とは、「固有名詞」「数字」です。

これがあると、読み手はすごくイメージしやすくなり、文章の理解度が劇的に上がるのです。

できるだけ、固有名詞と数字をふんだんに盛り込みましょう。

 

②例えを用いる

少し難しい話や、人にあまりなじみの薄い話をする時ってありますよね?

その時は、その相手がよく知っている例えを用いて話をしましょう。理解度が格段に高まります。

例えば、「プレスリリース」という概念があります。これ知らない人はまだ多いです。

説明する場合

・プレスリリースは、マスコミに送るラブレターです

という例を用いる。

あるいは

「例えばね、大学、というより、福岡大学、って言った方が具体的でしょ?」

上記①でも、この「例えを用いる」を使っています。

例があると、わかりやすいでしょう?

 

③目の前の人に話しかけるように書く

「文章が苦手!」っていう人ほど、カッチリした文章を書こうと肩に力が入りすぎ!です。

もっとリラックスしてください。

スタバで友達とコーヒー飲みながら、何かを説明するイメージで、話しかけるように書くといいですよ。

すると、書く本人もすごく書きやすい。

それに、読み手はすごく受け止めやすいです。

イライラさせる文章の多くは、カッコつけて堅苦しい言い回しをしています。

自分目線なんです。自分が「すごい」と思われたい書き方。

目の前の友達が良くなることを心から思って、「わかるように話そう!」と一所懸命になる。

そしたら、そんな自分目線の言い回しにはならないはずなんです。

 

④一文を短く区切る

「・・・で、・・・ですが、・・・・なので、・・・・と思います」

このように接続語を乱発して、文のカタマリをつなぎにつなぐ文章ってありますよね。

美しくないし、読み手にとって分かりにくいです。

だから、一文ごとにできるだけ区切った方が良いです。

改善後はこちら。

「・・・で、・・・です。しかし・・・・です。・・・・と思います」

 

⑤五感を刺激する

いつも使うわけではありませんが、時々意識して五感を刺激する言葉やフレーズを用います。

色とか、匂いとか、肌感覚とかを、想起してもらうのです。

例えば

「4月、晴れた青空を見上げると、満開の桜がそよ風に揺れていました。

風に舞う花びらから、ふわりと香りが漂ってきました」

 

・視覚的なイメージ(青空、桜)

・触覚的なイメージ(そよ風)

・嗅覚的なイメージ(桜の香り)

こうした要素があると、読み手はこちらの文章の世界に感情移入しやすくなります。

特に、「嗅覚」というのはイメージに訴える力が強く、効果的な気がします。

 

⑥自分の体験から語る

これは、非常にオススメです。というか、

・もはやこれからは、体験の裏付けのない文章は、誰にも読まれなくなる(信用されない)

と感じています。

例えば、僕が

「野球うまくなりたかったら、365日24時間、野球のことだけ考えろ!」

といっても、説得力ゼロです。

「根性論、言ってんじゃねーよ」と反発されて終わりです。

最近、こういう「ほんまかいな?」と首を傾げたくなる文章が多いですね。

 

しかし、イチローが「365日24時間、野球を考えろ」と言ったとしたら?

そして、

「僕は朝起きたらすぐバッティングをイメージしながらストレッチする。

それから体の状態をじっくり観察しながら、朝食で摂取すべき栄養素を検討する・・・」

などと文章で書いていたとしたら?

野球少年は食い入るようにその文章を読むでしょう。

体験の裏づけがある情報なら、その正しさ・真実味が劇的に高まるからです。

イチローの例は極端ですが、そこまで大げさな話でなくても、あなたが体験したエピソードを文章に盛り込んでください。

「私は12月16日から毎朝、ひと駅分15分を歩くことにした。

すると、体調が良くなり、体重は1・5キロ落ちた。

だから、ひと駅分を歩くことはオススメだ」

という感じです。

 

⑦専門用語を使わない

人はつい知らずのうちに難しい言葉を使ってしまいます。

ですが、あなたがふだん使っている言葉は、世の中の人々は理解できない可能性が高い。

ということを知っておきましょう。

でも、自分が知ってる言葉はつい「常識」だと勘違いしちゃうんですよね。

私は新聞記者時代、「プレスリリース」という言葉は、常識だと思っていました。

ですが、この言葉はまったく一般的な言葉ではなかったのです。

新聞社をやめてから、「何ですか、それ?」と聞かれることが何度もあり、びっくりしました。

こういう、一般的じゃない言葉を使っちゃダメですよ。

「この言葉は、小学6年生でも理解できるだろうか?」

と自分に問いかけながら、わかりやすい言葉を意識して選んでください。

 

⑧とにかく書き始める

「完璧に準備が整ってから、書き始めよう!」

というお気持ちは、ものすごくわかります。

しかし、完璧に準備が整うことなんてありません。ズルズルと先延ばしになるだけ。

大ざっぱな構成だけ考えたら、ある段階で思い切って、とにかく書き始めてみましょう。

書きながら考えて行けばいいんです。

手を動かし始めると、脳は活性化し、新たな活動ステージに入ります。

手を動かさずに、頭だけでウンウンうなって考えても、良い考えは浮かびません。

そんな時は、思考・感情をストップさせてください。

そして、今すぐに机に座って、書き始めてください!

 

⑨声に出して読み上げる

文章を書き終わったら、書いたものを実際に声に出して読み上げる、という方法があります。

すると、リズムが悪いなど、字面だけでは気付きにくかったおかしな点に気づけます。

 

⑩失敗談を語る

世の中には、成功談にあふれています。しかし、失敗談は意外と少ないものです。

文章を書く時、どうしても格好をつけたくなりますよね。良いことばかり言いたくなる。

そこで、あえて自らの失敗談を明らかにしてみましょう。

すると、その文章は強く読み手を引きつけます。

上記⑥でお伝えしたように、体験談は文章に強い説得力をもたらします。

その上、人間って、弱みを見せてくれた人物に対して、好感を抱くものです。

完璧すぎる「できすぎくん」よりも、失敗する「のび太くん」の方に親しみを覚えます。

また、誰しもが「失敗を避けたい」という強い欲求を持っています。

だからこそ、他人の失敗談から学ぶことに強い興味を示してくれます。

最近、私が書いたこの記事は想像以上の反響をいただきました。

 

これも、自分の失敗談を明らかにしたからでしょう。

 

11 形容詞を使わない

イライラする文章ほど、「形容詞、形容動詞がムダに多い」という特徴があります。

・おいしい

・美しい

・面白い

・かわいい

・圧倒的な

・上品な

・幸せな

などなど。

こうした形容詞、形容動詞って、「主観的な表現」です。

だから、受け取り方が人ぞれぞれに違ってきます。

「おいしいんだよ!」「かわいいんだよ!」「幸せなんだよ!」

とグイグイ言われたら、どう感じますか?

その人の主観が押し付けられる感じがして、いやーな感じなのです。

イライラする文章は、客観性がないのです。

その解決策が、①でお伝えしたように「具体的に書く」ということ。

具体的な状況を、相手にお伝えすることです。

その結果、読み手は「おいしそうだな」「かわいいんだな」「幸せなんだな」と感じます。

形容詞、形容動詞を用いずに、相手にこのように「感じさせる」のが、良い文章です。

 

12 文字を詰め込みすぎない

文字はぎゅうぎゅうに詰め込まないでくださいね。

ワードの文書であれ、ブログであれ、メールであれ、すべてに言えます。

ギッチリ書き込まれた文章が送ってこられると、手に取った瞬間、「うげー」と感じます(笑)。

そんな文章のカタマリは、私だけでなく、誰もが「圧」を感じるんですよ。最初から読みたくなくなります。

このブログ記事も、大きめの文字で、行ごとにスペースを空けています。

相手の読みやすさを考えて、行ごとに適切なスペースを空けましょう。

それから、文章の量自体も、全体でできるだけ絞り込んでください。

昨今は特に、長すぎる文章は嫌われます。

みんな忙しいですから、相手に余計な時間をとらせないように、簡潔にポイントを絞った文章を書いてくださいね。

 

 

 

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