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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

埼玉県図書館協会様の研修会で「図書館の広報戦略」について講演しました


埼玉県図書館協会の図書館長等研修会で「図書館の広報戦略」について講演しました

埼玉県内の公共図書館・大学・学校図書館が加入する「埼玉県図書館協会」からお招きいただき、講演いたしました。

会場は、埼玉県立歴史と民俗の博物館内の研修室です。

私は学生時代から、公共図書館には大変お世話になってきました。お金のない若い頃には本を大量に買えませんから、図書館には本当に助けられました。

また、新聞記者時代も市立図書館や県立図書館を取材させていただく機会が何度もありました。

図書館は、非常に便利で役に立つ施設ですから、個人的にももっと多くの人に知っていただき、ご活用いただきたいと願っています。

そんな気持ちを込めて、お話しさせていただきました。

 

埼玉県庁での県市町村の広報担当者向け講演がきっかけ

 

2019年10月、埼玉県庁で県・市町村広報ご担当者向けの研修講演をさせていただきました。

そちらの講演がきっかけで、埼玉県の図書館協会の方がぜひ図書館関係者の方にも話を聞いてもらいたいということで、お声がけをいただきました。とてもありがたいことです。

 

埼玉県ご担当者様のご感想

埼玉県庁のご担当者の方からは、講演後に以下のようなメールをいただきました。ご許可を戴き、紹介します。

先日は、御多忙の中、講師として御登壇いただき誠にありがとうございました。

広報担当者として、あまり学べる機会のない記者側の視点や、
見出しをストックしていくといった実践しやすい広報力アップの方法など、
とても参考になることばかりで大変貴重なお話でした。

参加者の満足度も非常に高く、実施したアンケートでは、

「ニュースリリースをする上で大変参考になった」

「記者として取り上げる側の方の御意見を聞けて非常にためになった」

「メディアを含め、仕事での立ち振る舞いを見直す機会となった」

などの感想がありました。

今回、こちらがお願いしたテーマに合わせて直前に内容を修正いただくなど
坂本様にはお手数をおかけして申し訳ございませんでした。

ですが、大変有意義な研修会となりましたこと、
職員一同、大変感謝いたしております。本当にありがとうございました。

 

広報のあり方に悩む地方、公共団体が増えている

県庁、市役所、町村役場といった自治体はいうまでもなく「公共」の役割を担う組織です。

だから、基本的には新聞記者やテレビ記者から「取材されやすい」存在です。

実際に私自身、記者時代には役所や図書館などの公共関係を多数取材しました。

世の中には怪しげな会社や人物が多数いますが、公共団体なら安心して記事・番組で取り上げられます。ありがたい存在なのです。

にもかかわらず、です。

全国の地方自治体では、広報について悩んでいるところが多い、ということを新聞記者を辞めてから知るようになりました。

特にここ1、2年は、全国の自治体関係の方からご相談を受ける機会が増えています。

新聞テレビの記者たちは、社会的な目線の強い存在です。

その意味で、地方・公共団体の方々は、お互い理解し合えるはずなのです。

お互い馴れ合いになってはいけませんが、同じ目的(=社会をより良くする)を共有する仲間です。

公共団体とマスメディアは、連携できる部分は連携していただきたいと願っています。

 

地域活性化には、戦略的な広報が不可欠

地域活性化のためには、広報を戦略的に行っていくことが必要です。地域ごとに情報発信するライバルは増加の一途です。

だから、発信する情報をきちんとデザインしておかなければ、誰にも見向きもされません。

戦略とは何か?目指すゴールを設定して、そこから逆算して打ち手を考え、実行していくことです。

自分たちが「知らせたい」情報ありきで発信していては、確実に失敗します。

戦略を立てるには、まず相手を知ることから始まります。

マスメディアなら、マスメディア記者を知る。

ネットならネットユーザーを知る。

全ては、相手を知る=リサーチから始まります。

 

「リサーチ」して「戦略」を立てる、というと、堅苦しく難しく感じるかもしれません。

しかし、リサーチを受験に例えてみれば「過去問」に取り組むことと同じです。

受験において、過去問に取り組むのは常識のはずです。

しかし広報においては、「過去問」をやらずに取り組み、失敗する人が非常に多いです。

 

情報発信のセオリー

広報に魔法はありません。ある日突然、世の中に一気に広まることは滅多にないです。

地道な作業を積み重ねによって、成果が現れるケースが大半です。

広まる情報には、次の3つのセオリーがあります。

 

(1)タイトル表現力

プレスリリースでも、ウェブ記事でも、メール件名でも、「タイトル」で読まれるかどうか?そのすべてが決まります。

いくら本文に良いことを書いていても、入り口であるタイトルがいい加減だと、中身を読まれずにスルーされてしまいます。

注目を集めるコンテンツは、ほぼ例外なく優れたタイトルがつけられています。

 

(2)ニュース価値の発掘力

多くの当事者は、自らのニュース価値を正しく理解していません。

その結果、世の中では無数のニュース価値が誰にも知られないまま、埋もれています。

優れた情報発信者は、自らを客観視し、ニュース価値を地道に掘り起こします。

なおかつ、新たなニュース価値を創造していくのです。

 

(3)信頼を築くコミュニケーション力

最近はプレスリリースの数が増えています。

だから、メールや郵送するだけでは、その他大勢の中にあっという間に埋もれてしまいます。

だから、メディアの人に会って情報を伝える重要性が増しています。

さらには、メディアの人とコミュニケーションをとるということは、上記で挙げた「リサーチ」にもなります。

コミュニケーションを重ねるほど、信頼関係が築かれ、相手のことがよく分かるようになる。

好循環が生まれ、広報成果も当然のように現れるようになっていきます。

 

まとめ:講演ご依頼お受けしています

最近は図書館の利用が減少傾向とのこと。若い人たちはスマホがありますから、書籍を読まなくなっているんですね。

しかし、スマホで得られるネット情報と書籍から得られる情報の間には、その濃度に雲泥の差があります。

それは、ネットでも書籍でも(もちろん新聞でも)、文章を書いてきた自分の実感でもあります。

スマホユーザーは、ネット情報を「軽く」扱いがちです。だから、その書き手もどうしても「軽く」なる傾向があります。

ですが、書籍に対しては、読み手は「リスペクト」を持って接します。書き手も読者に対して相応の「リスペクト」を持ちます。

メディアには、新聞テレビはもちろん、ネットや書籍など様々あります。

私は、メディアとは「人と人を結びつけるもの」だと考えています。だから結局は、人と人の関係が最大のポイントです。

メディアを通じて、豊かな人間関係が広がるお手伝いをこれからもやっていきたいと考えています。

 

講師講演のご依頼、お問い合わせは随時受け付けています。