プレスリリースタイトル7つのコツと実例5つを紹介します
プレスリリースはタイトルがすべて。ここで取材されるかどうか勝負が決まります。
なぜなら、記者は忙しく、短時間で大量のプレスリリースをチェックします。
その際、見るのはタイトルだけだからです。
私も、読売新聞の記者時代から、いい加減なタイトルに苦しめられてきました。
毎日、何十通もチェックするため、一通あたり数秒で判断しないといけない。
・ギラギラした宣伝文句
・フワフワした抽象表現
時間がないのに、こういうのがあると、すごくイライラするんです。
あなたに、そんなプレスリリースを書いてほしくない。
この記事では、タイトルで失敗しないために、プレスリリースタイトルのコツをお伝えしていきます。
目次
プレスリリースタイトルのコツ7つ
①宣伝したいことはいったん忘れる
これが最大のコツと言っても良いかもしれません。
「〇〇しませんか?」などと、消費者向けのお誘い文句を入れていませんか?
読まずに即ゴミ箱です。
あなたが宣伝したいことをそのままプレスリリースに書けば、ほぼボツになります。
なぜなら、新聞テレビといった報道機関は「宣伝はしない」というスタンスだからです。
ただの宣伝は、真っ先に取材対象から外されます。
「宣伝したいなら、広告・CMの部署に行って」ということ。
だからそうならないために、いきなりタイトルで「宣伝」をすべきではないのです。
自社の宣伝をいったん忘れ、自社を客観視して、社会に役立つことをお知らせしよう。
こういう意識でタイトルをつければ、いきなり記者に嫌われるリスクを大幅に減らせます。
②事実ベースで書く(釣りタイトルは厳禁)
プレスリリースは、広告チラシとは180度、性質が異なります。
なのに、マーケティング的な手法でつけられたタイトルが非常に多いです。
広告キャッチコピーのような、あざといタイトルを見ると、記者は腹が立つんですよ。
ましてや、本文とずれた釣りタイトルなどは論外です。
新聞テレビの報道記者は、事実ベースでしか物事を判断しません。
「・・・とは?!」みたいに焦らせば、本文を読むと思っていませんか?
読まずに即ゴミ箱です。
「なぜ〇〇なのか?」と問いかければ、本文を読むと思っていませんか?
読まずに即ゴミ箱です。
記者は、ヒマな読み物など求めていません。
ニュースになるネタが欲しいのです。
誰が、何をするんだ?
この疑問にスパッと答える。
だから、事実のみを淡々とタイトルで伝えてください。
③社会に絡めて書く
既述の通り、新聞テレビの報道記者は、社会・世の中に関係がある出来事しか取材しません。
特定の企業や個人の話は、「社会性がない」ため、取材対象にならないのです。
だから、あなたが取材されたかったら、「このプレスリリースは社会と関係する話ですよ」と伝えるタイトルをつけるべきです。
④数字を入れる
記者は、事実ベースで物事を判断します。
プレスリリースタイトルを見ていて、抽象的でウソっぽく感じることが非常によくあります。
「たくさん」とか、「最高」とか、「圧倒的」とか・・・。
「本当かよ?」って思うんですね。
事実を報道する記者は、ウソや空想っぽく感じる話は、真っ先に取材対象から外します。
だから、そう思われないよう、事実だと感じてもらいたいわけです。
そこで有効なのが「数字」です。
・たくさんの小学生を指導
・10年で1200人の小学生を指導
どちらが、リアリティを感じますか?明らかですよね。
事実をリアルに客観性をもって伝えられるのが「数字」です。
⑤固有名詞を入れる
数字と同じく、リアリティを感じさせる有効な手段が、「固有名詞を盛り込むこと」です。
・開催します
・山梨県甲府市で開催します
固有名詞が入れば、読み手は頭でイメージができます。
⑥何が?どうなる?を盛り込む
タイトルで意味がわからない原因は、
「何が、どうなる」「誰が、何をする」
このうち、「何が」「誰が」といった主語がすっぽり抜け落ちているから。
こういうケースも多いです。
「詳しくは本文を読んでね」と思っていませんか?
タイトル読んで、概要がわからなかったら、本文を読みません。
主語+術後
これをしっかり盛り込んで、タイトルで概要を伝え切ってください。
⑦見た瞬間にわかる(読ませない)
タイトルは、読ませようとしてはいけません。
記者は、「見た瞬間」に判断します。
タイトル部分が、3行や4行に及び、長々とした文章になっているケースがよくあります。
こういうものを見ると、記者は「重たいなぁ」と負担感を覚えます。
後述しますが、主タイトルは30文字以内に納めてください。
見た瞬間に判断できる限度は、これくらいの文字数です。
プレスリリース・タイトルの例5つ
上記のコツを取り入れて作られたタイトルが、今のようなものです。
福岡市Iターン夫婦のための・・手作りワークショップ開催
〜子育てが終わった70代夫婦の生きがいづくり〜
イクメンパパが悩みを語り合うトークカフェを広島で開催します
〜仕事と家庭の両立、子育て、キャリアの悩みを分かち合おう〜
東南アジアで働きたい日本人が現地語を学べるeラーニング4月開始
〜アジア企業とのオンライン面接も。若手人材グローバル化を推進〜
増加する運営難のPTAのために保護者参加アドバイスを実施
〜PTA活動7年。大阪市の行政書士が運営支援〜
元看護師が作る薬膳茶8種類を飲み比べるイベントを開催
〜運動不足やスマホ首に悩む働き盛り世代を助けたい〜
いかがでしょうか?いずれも事実を具体的に伝えつつ、社会性を感じさせる書き方になっています。
プレスリリースタイトルの文字数は?
30文字以内が目安です。
・主タイトル30文字以内
・サブタイトル30文字以内
「主タイトル」で事実関係を知らせます。
「サブタイトル」で補足説明や、意義を伝えます。
ポイント:1行で書ききり、改行しないこと!
主タイトルサブタイトル、いずれも改行せずに配置しましょう。
改行しない理由は、改行された文は「読ませる」ことになるからです。
文字列を追って、目を少し動かす。この動きを記者に強いるとどうなるか?
記者の思考と判断を鈍らせ、興味関心を損なうリスクが格段に高まります。
些細なことに思えるかもしれませんが、結果に影響を及ぼします。
プレスリリースのメールタイトルは?
メールの場合、件名です。記者は、メールの件名しか見ません。
件名を見て、すぐに「売り込み宣伝」と分かれば、開封すらせずにゴミ箱にまとめて送ります。
ですので、メールの件名も上記の7つのコツを踏まえて、練りに練ってください。
タイトル表現力をつける方法
タイトル表現力は極めて重要なスキルです。
記者に限らず、一般の方でそもそも文章を読まない人が増えています。
そうした中、いかに短いフレーズで要点を伝え、相手の興味を引きつける書き方ができるかどうか?は、あなたの生き残りに関わります。
文章は長く書くほうがカンタンで、短く書くことはかなり熟練の技術が必要です。
一朝一夕では、この力はつきません。だから、地道にトライアンドエラーを繰り返すしかありません。
その方法として、以下3つがとても参考になります。
①新聞のテレビ欄
②雑誌タイトル
③ウェブサイトのクリックしたタイトル
これらで、自分が思わずクリックあるいは読んでしまったタイトルを、どんどんメモに保存してストックしていくのです。
上記3つは、タイトルを作る当事者が練りに練って作成しています。だから参考になるのです。
お料理は、材料が冷蔵庫にないと作れません。
それと同様、優れたタイトルを作るには、あなたの冷蔵庫に材料をどんどんストックしていってください。
まとめ
私は13年間の記者経験で、3万通を超えるプレスリリースを見てきました。
その後、独立してこれまで9年、メールマガジン、ブログで数千本の記事を書き、
クリック率や開封率を測定してきました。
ブログやメルマガは、タイトルで読まれるか?が決まるのでシビアです。
「どんな言葉なら、人はクリックして読んでくれるのか?」
その検証作業を毎日のように積み重ねてきたことで、タイトル表現のコツが身体に染み込んできました。
この力がつけば、それだけでご飯を食べられるといっても過言ではありません。
あなたも毎日、タイトル表現を考えて、読まれるプレスリリースを作成してくださいね。
この記事も参考にしてください。
プレスリリースの全体像についてはこちらご参考ください。
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