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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

メディアリストの入手方法!プレスリリースを自社で送れるリストの簡単な作り方とフル活用する方法


プレスリリースを直接メディアに送れるメディアリストを持ちましょう!

リストは簡単に手に入れられます。それを元に自社むけにカスタマイズすれば良いのです。これで広報PRの成功率が劇的にアップします。

でも、いざそのリストを作ろうと思っても、どのように始めれば良いのか分からない方が多いのではないでしょうか?

この記事では、ゼロからメディアリストを手に入れ、自社カスタマイズする方法について、わかりやすく説明します。

私は読売新聞記者を11年務め、広報指導の専門家として11年活動し、2500人以上をこれまで指導してきました。

あなたもメディアリストを手にいれ、新聞社やテレビ、雑誌、ウェブメディアといったメディア各社とのコネクションを深めていきましょう。

 

まずは、私が保有している国内の主要メディアリスト一覧を手に入れてください。

国内メディアリスト803件(新聞社・テレビ局・雑誌等)一覧ご提供

全国のテレビ局、新聞社、雑誌、ラジオ局などのメディア名と所在地をエクセルで一覧にまとめています。お役立てください。無料です。

 

※この記事は、2019年12月28日に公開しましたが、2024年3月29日にリライトして再度公開しました

メディアリストとは?

メディアリストとは、上記のように、新聞社やテレビ、雑誌、ウェブメディアの連絡先をリスト化したものです。

新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブメディアなど、情報を発信したい対象のメディアの

・会社名
・メディア名
・記事・コーナー名
・担当者名
・電話番号
・住所
・メールアドレス

などをエクセル等にまとめたリストを指します。

メディアリストがあれば、新製品の発表など企業の重要なプレスリリースを、好きなタイミングで好きなメディアに直接、届けることができます。

大事なのは、あなたの会社、商品・サービス、活動内容などにマッチしたメディアを見つけること。

むやみやたらにメディア連絡先をかき集めれば良い、というものではないのです。

なぜなら、あなたの会社の事業に興味がないメディアにプレスリリースを送ってしまうと、「迷惑業者」と認知されてしまうからです。

でも、自社にぴったりのメディアリストを持つことができれば、広報戦略を効果的に進めることができます。

大事なのは、適切に管理・更新をコツコツ続けること。これで情報発信の効果を大きく高めることができます。

いきなり最初から完璧なリストはできませんから、あなたができる範囲からじっくり作っていきましょう。

将来、このリストがあなたの大きな財産になります。

メディアリストを作る7の手順

ではいよいよメディアリストを作り始めましょう。

前提の手順は以下の通りです。

1 広報・マスコミハンドブックPR手帳を入手

2 メディアを分類、ピックアップする

3 メディア公式サイトを確認する

4 メディアをリサーチする

5 記事・コーナー名を特定する

6 電話する→名前を聞く

7 実際に会う→名刺交換

 

これらを順に説明していきます。

 

①広報・マスコミハンドブックPR手帳を入手

マスコミの連絡先一覧は、2000円程度でカンタンに購入できます。

●広報・マスコミハンドブックPR手帳(2024年版)

これを一冊、書店やアマゾンで購入しておきましょう。

テレビ局、新聞社、雑誌、その他のメディアの所在地、電話番号、メールアドレスが載っています。

私が持っているメディアリストを無料で手に入れて始めても良いでしょう。

 

②メディアを分類、ピックアップする

上記を見ながら、「自社に合いそうなメディア候補」を個別にピックアップしていきましょう!

・新聞
・テレビ
・ラジオ
・雑誌
・ウェブ

 

初心者なら、全体で「30」程度をピックアップすれば大丈夫です。

 

③メディア公式サイトを確認する

30メディアをピックアップしましたか?

では次に、それらのメディアの公式サイトを訪問しましょう。

その雑誌のコンセプトや対象読者などについて、より詳しい情報が載っています。

サイトにじっくり目を通せば、メディアごとに「ウチの会社の商品サービスを記事で扱ってくれる可能性があるかどうか?」見えてくるはずです。

「ここは無理」と判断したものは、リスト候補から除外します。

「いけそう!」だと感じたものは、リストの候補に残します。

 

④メディアのコンテンツをリサーチする

メディアが絞れてきたら、実際にそれらのメディアを手に取ってみましょう。

新聞、雑誌なら実際に購入して読んでみる。テレビなら番組録画などして視聴してみる。

ウェブサイトならじっくり読んでみる。

そして、それぞれのメディアが「どういう情報を載せているか?」をリサーチしましょう。

そして、その傾向をあなたなりにメモ等に記録し、分析してください。

なお、雑誌等の紙媒体は、「媒体資料」を提供しているケースが多いです。

これは広告主向けの資料ですが、そのメディアの発行部数やどんな読者がターゲットなのか?(年齢や職業、時に年収など)が詳しく書かれています。

 

⑤記事・コーナー名を特定する

メディアの内容をリサーチする過程で、いろんな記事・番組、コーナー名を目にすることでしょう。

「ここなら、うちが取り上げてもらえる可能性がありそうだ」

「この記事は、うちの事業と関連がある」

そのように自社が貢献できそうな記事、コーナーを1つ1つ特定していきましょう。

ここが具体的なアプローチ先となります。

これで、上記メディアリストの項目「会社名」「メディア名」「記事・コーナー名」までが判明したことになります。

 

⑥電話する→名前を聞く

さあ、いよいよ実際のアプローチに入っていきます。

広報マスコミハンドブックをもとに、「電話」をかけます。

目的は、「プレスリリースの送り先を聞くこと」と「担当者のお名前を聞くこと」です。

【会話事例】

お世話になります、株式会社・・・の・・・と申します。

プレスリリースをお送りしたいのですが、ご担当者様はいらっしゃいますか。

・・・というプレスリリースをお送りしたいのですが、

送り先のファクス番号かメールアドレスを教えていただけますでしょうか?

恐縮ですが、ご担当の方のお名前を頂戴できますか?

 

ここで、「ファクス番号」あるいは「メールアドレス」、「ご担当者名」がわかれば、メディアリストに記入していきます。

 

注意点
大手のテレビ局や新聞社の本社はまず「代表番号」に電話をかけ、「担当部署」につないでもらいましょう。担当部署の人と話ができたら、次回のために「直通の電話番号」を聞いておきましょう。

 

⑦実際に会う→名刺交換

ここまでで、メディアリストの多くの項目が分かってきました。

しかし、真に価値あるメディアリストにするには、実際にメディアの人と会うことが必要不可欠です。

だから、「メディアの人と会うこと」を目指してください。

方法としては

・電話でアポを取り、会いに行く

・記者クラブを訪問してみる

・メディア関係者が集まるイベント等に参加してみる

などが考えられます。

そして、実際にお会いすれば「名刺交換」できます。

その名刺には、記者・編集者・ディレクターの「個人のメールアドレス」「個人の電話番号」が記載されています。

記者ら個人の連絡先こそ、真のメディアリストに必要な情報です。

なお、メディアが公開している代表の電話番号やメアドにはあまり価値はありません。

・誰でも知れる=誰でもプレスリリースを送りまくっている=すぐ埋もれる

からです。

 

⑦信頼の構築

名刺交換したら、それはすぐ人脈になるか?

というと、「ノー」ですよね。

名刺交換だけしてその後、誰だか思い出せない、という人になっては全く意味がありません。

だから、実際にお会いして名刺交換できたメディアの方と信頼関係を構築していくべきです。

これをやらないと、あなたのメディアリストは単なる情報の羅列に過ぎない無用の長物となってしまいます。

実際、名刺交換できただけで満足して、記者個人のメールアドレスにプレスリリースをガンガン送りまくってくる企業の人が多数います。

私も記者時代、名刺交換した企業の広報担当者から、ひたすらプレスリリースがガンガン届くようになり、閉口したことがあります。

そういうケースは本当に多く、私の先輩は、「迷惑メール設定したよ」と話していました…。

「売り込みの宣伝業者」とメディアの人から認識されたら、おしまいです。

せっかく手に入れた記者個人のメールアドレスが台無しになってしまいます。

「この人は信頼できるな」という関係ができれば、メールでも電話でも気軽に連絡を取り合えるようになります。

すると、あなたの情報がテレビや新聞、雑誌で紹介されるのはそう遠からず実現します。

 

電話で聞くこと

メディアリスト作成において、メディアに電話をかけることは有効です。

でも、メディアの人は忙しいですから、業務の妨げになるような迷惑電話は絶対にしないでください。

私も新聞社にいた時、たくさんの売り込み電話を受けましたが、忙しい時に売り込み宣伝をされると本当に迷惑です。

ポイントを絞って、簡潔に要件を伝えてください。

まず伝えるべきことは、

・あなたが何者で、何の要件(情報提供ですよね)で電話をしているのか?

その後、以下の項目について、電話の相手に質問してみてください。

・部署名

・ご担当者のお名前

・直通の電話番号

・ファクス番号

・メールアドレス

・その他、情報提供をする際の注意点

 

メディアリストを作成するメリット

メディアリストを持つメリットは以下のようなものがあります。

 

①プレスリリース配信業者やPR会社に依存しなくて良くなる

自社でプレスリリースをメディアに送ることができるようになります。

だからプレスリリース配信サービスにコストをかける必要がなくなります。

メディアの記者やディレクターといつでもやり取りできるようになれば、PR会社に依存する必要も全くなくなります。

その結果、外部業者に頼らず、効果的な広報PR活動ができるようになります。

 

②広報活動が属人化しなくなる

会社で広報担当者を決めると、「その人しかメディアの人とやり取りできない」ということが起きやすいです。

しかし会社としてメディアリストを作り、会社として管理しておけば、広報の属人化を防げます。

1人の担当者が人事異動や退職などでいなくなったとしても、次の担当者にスムーズに引き継ぐことができます。

 

③コスト削減と、広報効果の最大化

プレスリリースを配信したり、メディアにコンタクトを取ったりするために、外部委託する費用がなくなります。

その上、メディアと直接やり取りできるようになることで、取材を獲得しやすくなります。

この「直接やり取り」はとても大事です。

なぜなら私が新聞記者時代にいつも思っていたことが、「直接、当事者と話がしたい」ということでした。

「私が広報の窓口です」と称する人物が、話を聞きたい相手との間に介在されると、スムーズな取材の妨げになることが多かったからです。

だから直接やり取りできるようになれば、メディア露出しやすくなります。

 

④広報活動の努力が蓄積され、どんどん成果が出やすくなる

広報は自社でやるほど、ノウハウと人脈が蓄積されます。

その結果、メディア露出が雪だるま式に増えていきやすくなります。

 

ーーーーー

逆にいうと、メディアリストがないまま広報活動をやる会社は、

・PR会社やプレスリリース配信業者に依存せざるを得ない

・広報活動を自走できない

・コストがかさみ、利益が圧迫される

・広報活動の努力が蓄積されず、毎回ゼロからのスタート

となってしまいます。

 

メディアリストの価値

メディアリストにはとてつもない価値があります。

ビジネスにおいて「見込み客リスト」が最も重要な資産であることはよく知られています。

江戸時代、呉服屋が火事になって逃げ出す時、真っ先に持ち出すのが反物(商品)ではなく、この「顧客リスト」でした。

顧客リストさえあれば、全てを失っても、また商売が始められるからです。

それくらい、リストというものには価値があります。

メディアリストというのも、全く同じです。

あなたの会社に最適化されたメディアリストには、とてつもない価値があります。

ただメディアリストに関しては、そこまでの価値を理解している方は少ないですね。

ぜひ御社だけのメディアリストをじっくり構築していってください。

 

メディアリスト作成の注意点

メディアリストというと、「プレスリリース配信先」と短絡的に考える方がほとんどです。

ですが、ただプレスリリースを配信するだけなら、そのリストには大した価値はありません。

なぜなら、メディア側には大量のプレスリリースが届いています。その量は特に増加する傾向にあります。

だから、メディア側は一方的に送りつけられるだけのプレスリリースに対して「不感症」になっています。

つまり、プレスリリースを送るだけでは、取材されにくくなっているのです。

だから、単純に「ファクス番号分かった!」「メールアドレス分かった!」だけで満足しないでください。

これからのメディア掲載の成果は、いかに「相手から顔と名前を覚えてもらえるか」にかかっています。

つまり、あなたの顔と名前がメディアの人の「頭の中のリスト」に入るかどうか?が問題なのです。

 

リストのメンテナンス方法

メディアはほとんどが企業体ですから、定期的な人事異動があるケースが大半です。

だから、記者・編集者・ディレクターらは担当や持ち場がどんどん変わります。

ですので、メディアリストは定期的にアップデートしていく必要があります。

ではどうやってメディアリストをメンテナンスするか?

最も良いメディアリストのメンテナンス方法は、「リストの人物に定期的に連絡を取る」ことです。

それも決して、「一方的にプレスリリースを送り続けること」ではありません。

そうではなく、個別メディアの記事・番組を定期的にチェックします。

そして記事や番組に、名刺交換した人物の名前を見つけたら、「記事(番組)見ましたよ」と感想をメールで伝えるのです。

こちらの記事を読んでくれる人はすなわち「お客様」です。間違いなく、あなたに感謝の念を抱きます。

記者は、宣伝プレスリリースは無視しますが、お客様のご感想にはレスポンスを返します。

ご感想をいただけることはメディアの制作者にとって、単純にめちゃくちゃうれしいからです。

すると、メールや電話でやりとりしたり、実際に会ったりできるようになり、信頼関係が深まります。

あなたとの間で信頼関係ができていれば、異動などの変化があれば100%教えてくれます。

本人が担当を外れても、必ず後任に引き継いでくれます。

逆に言うと、異動があってもあなたに連絡してくれないメディアリストの人物には、価値がありません。

 

まとめ:真のメディアリスト=配信先、ではない!

機械的にプレスリリースを配信しても、それだけで取材につながることは滅多にありません。

重要なのは、メディアの人と関係性を築くこと。

そして、何より重要なのは、「あなたが届ける情報(ネタ)の質」です。

どんなメディアの人たちでも、求めているのはレアな情報(ネタ)だからです。

広報は、ネタの良し悪しで決まります。

いくらメディアリストが充実しても、ネタに価値がなければ宝の持ち腐れになってしまいます。

ですので、メディアリストの充実を図るとともに、ネタの質を高めることにしっかり取り組んでくださいね。

あなたが独自のメディアリストを構築し、メディアの人たちと豊かな関係を育んでいかれることを願っています。

 

(こちらの記事もご参考ください)

・広報戦略8つの手順と3フレームワーク。戦略立案から実行、測定まで徹底解説

・マスコミ取材お願いする依頼文の書き方と例文。元読売新聞記者がプレスリリース徹底解説します

 

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 media-list-imageこのリストでは

・全国のテレビ局(185)
・全国の新聞社(135)
・雑誌(209)
・ラジオ局、CATVなど(274)

これらの媒体名、所在地をエクセルで一覧にまとめています。

ぜひあなたの情報発信にお役立てください。

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