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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

記者会見やり方・開き方の虎の巻。記者が教える5つの手順と当日の流れ


記者会見はテレビや新聞などでよく耳にする言葉ですよね。

しかし、実際にそれを開催する立場となると、「どうしたらいいのか分からない」という方が大半だと思います。

私は1999年から新聞記者として、数え切れないほどの記者会見に出席してきました。

また、記者クラブを代表する幹事を何度も務め、「どういう場合に記者会見が開かれるか?」も熟知しています。

切れ気味に「会見を開いてくださいよ!」と、取材相手に要求したこともあります(笑)

そこで、記者会見のやり方、開き方についてこの記事で説明したいと思います。

なお、「企業の営利・宣伝目的」で開くのは、記者発表イベントです。

この記事では、記者会見とは明確に区別してお伝えします。

 

記者会見のやり方・開き方。迷った時のカンタンな解決法

「記者会見をしたいが、どうしよう」と、迷われることがあるでしょう。

この解決策はとても簡単です。

どストレートに記者に相談しましょう。

解決策を、すぐに教えてくれます。しかも無料です。

・慈善事業・ボランティア

・公益性の高い商品・サービスの発表

のように、「公益性がある」と判断されたら、記者クラブで記者会見を開催できます。

だから、そうなれば会場費などムダな費用もかかりません。

イベント会社等に相談すると、彼らはビジネスですから、費用がかさむ方向に誘導されます。

なお、記者側に「営利性が強い」「宣伝目的」と判断されたら、記者クラブでの会見は開催できません。

だから、明らかな営利事業の宣伝なら、記者発表イベントを企画してください。

とはいえ、記者に聞くのはタダですから、まずは記者に相談することをおすすめします。

 

・どの記者に、どう相談すれば良いか?

では、どこの記者に相談したらいいのか?これもカンタンです。

基本的に、あなたの事業と関わりがありそうな「記者クラブ」に連絡してください。

地方であれば、

・札幌市の事業者・・・> 札幌市役所の記者クラブ

・大阪の商工業者・・・> 大阪商工記者会

・福岡県の事業者・・・> 福岡県庁の記者クラブ、など

 

東京なら、

・農林水産関係の事業者・・・> 農水省記者クラブ

・教育関係の事業者・・・> 文部科学省記者クラブ

・IT・通信系の事業者・・・> 総務省記者クラブ、など

 

注意
地方であれば比較的、記者会見は開きやすいです。しかし東京の各記者クラブでは、全国展開するよほど大手の事業者等でない限り、開催は困難です

 

記者クラブへの連絡の取り方は、この記事をご参考ください。

 

・記者会見の開催可否のやりとり

各記者クラブには、「幹事社」と呼ばれる取りまとめ役の記者がいます。

各記者クラブに電話をかけ、「幹事社」の記者を呼んでもらい、相談してみてください。

すると、「どんな案件ですか?」と必ず聞かれます。そこで、簡潔にポイントを絞って説明してください。

すると、記者から「いやー、それは記者会見の必要ないですよ」と言われるかもしれません。

その場合は、記者クラブへの投げ込み(プレスリリースの配布)のみで、終了です。

あるいは、

「それなら、●●記者クラブに相談してみてください」と、別の記者クラブを提示されることもあります。

「それは大変ですね、会見を開きましょう!」となれば、すぐに日時の調整に入ります。

 

記者会見にかかる費用

イベント会社やPR会社に丸投げすると、200万円〜かかります。

しかし、上記の通り、公共性のある発表内容で、記者クラブで開催できれば、費用はかかりません。

しかも、新聞テレビ各社への連絡は、記者クラブで行ってくれます。

なお、企業の「記者発表イベント」の場合でも、以下の項目を自社手配すれば、外注せずに開催可能です。

・ホテルなど会場の予約
・バックパネルを用意(ネットで安く買えます)
・司会を用意(自社スタッフ)
・関係メディアへの連絡

これらを自社で行い、芸能人も呼ばないなら、コストを大幅に抑えられますね。

 

記者会見を開く手順(危機の発生時)

さて上記までは、それほど緊急性の高くない事案の記者会見について説明してきました。

それと異なり、危機の発生など緊急性の高い事案が発生し、記者会見を迫られるケースもよくあります。

その場合、どういう手順で記者会見を段取りしたら良いか?について説明します。

この場合はとにかく「スピード!」が求められます。

 

①情報の集約、整理

まず迅速に、事実関係の把握に努めます。すべての情報を集約し、錯綜する情報を整理しましょう。

対策本部を設置し、ホワイトボードなどに逐次、記入していきます。

その際、確定した事実と、推定の伴う情報は明確に区別します。

ある程度の情報が集まったら、事実関係とそれに対する対応方針を「ポジションペーパー」にまとめます。

 

②会見者の選定

記者会見が避けられないと判断したら、すぐさま会見者の剪定を行います。

組織であればできうる限り、ポジションの高い責任者が行うべきです。

最も推奨されるのが、組織のトップが行うこと。会社なら社長ですね。

問題が大きいほど、現場担当者レベルの人物が会見に出てくると、記者会見は紛糾します。

「トップの方が出てきてください」と求められるケースは日常茶飯事です。

最初から社長が出てこないと、世間に「社長は逃げている」という悪い印象を与えてしまうリスクがあります。

 

③記者の想定質問と、回答の準備

①で整理した情報をもとに、記者から聞かれるであろう質問と、それに対する回答を準備しておきます。

トップら会見者に恥をかかせないよう、担当者は必要最低限の回答準備を整えておきましょう。

ただ、緊急性の高いリスク発生時ほど、周到に準備できるほど多くの時間はありません。

 

記者への連絡

上記の通り、記者クラブへの連絡が基本となるでしょう。

ただ、日常からやりとりしているメディア各社のリストがあるのなら、そのリストの各社記者に一斉に連絡しても差し支えありません。

なお、記者への連絡から記者会見の開催時間までの間は、最低でも2時間は持たせたいです。

いくら緊急性が高い事案だといっても、テレビ等は機材の準備が必要だからです。

ただ、ニュースの締め切り間際(お昼前後など)といった場合には、記者側から「もっと早く開いてくれ」と要望されることもあります。

 

会場の確保

記者クラブで開催できるなら、それで良いのですが、そうではない場合、自分たちで会見場を用意する必要があります。

参加が想定される記者の人数に応じて、会場を押さえてください。

会社の会議室が使えるのなら、そこでも大丈夫です。

自社で用意できないのなら、民間の会議室などをレンタルしても良いでしょう。

ただ、記者会見の内容と、会場の雰囲気に齟齬が生じないよう、注意を払ってください。

例えば、「不祥事の発表会見」にもかかわらず、高級ホテルの宴会場で記者会見をセットした失敗例があります。

華美な会場で、頭を下げられても、「この会社は本当に反省しているのか?」と世間から見られても仕方がありません。

 

(参考)危機管理広報の基本と備え。元社会部記者が教える8つのポイント

 

記者会見当日の流れ

①説明資料の配布

記者にお知らせする事案について、最低限の情報を文書にまとめ、必要部数を印刷して会見に臨みましょう。

記者クラブでの開催なら、加盟社の数は事前にわかるはず。

その文書は、会見の開始前に記者たちに配布します。

時々、配布資料のない記者会見があります。「発表内容は、すべて言葉で話す」というわけです。

しかし、新聞テレビの記者は、固有名詞となどの間違いを極度に恐れるため、「紙」の資料を強く欲します。

いずれにしても「紙を出してください」と要望されますので、最初から用意しておいた方が良いでしょう。

 

②冒頭の概要説明

記者会見では、最初に会見者が概要を説明します。

この時の注意点は、「配布資料をそのまま棒読みしない」ということ。

紙に書かれたことを話すだけなら、記者にとっては時間のムダでしかありません。

概要の説明は、事案の内容にもよりますが、数分程度で手早く済ませて、早めに記者との質疑に移ってください。

 

③記者からの質疑応答

記者とのやりとりが、記者会見の本番です。

想定問答に沿った回答が基本になると思いますが、記者の質問のたびに、手元の紙に目を落とすのはみっともないのでやめましょう。

記者からは「ただ想定回答を読んでいるだけだな」とすぐにばれます。

当事者意識が薄いマニュアル人間だとみられ、新聞テレビで批判的に取り上げられかねません。

質問した記者の目を見ながら、誠実に自分の言葉で答えていってください。

 

④会見の終了

基本的には、記者の質問が続く限り、会見は続けましょう。

不祥事の会見などで、途中で記者の質問を打ち切って、会見を強制終了させてしまうケースがあります。これは最悪の終わり方です。

どうしても次の予定があるのであれば、会見前にその事情を記者たちに説明し、理解を得ておきましょう。

 

記者会見時の注意点

記者会見の注意点は、シンプルです。

「誠実に」「ウソをつかない」。これらは絶対です。

それから、「大げさに言わない」「事実を正確に伝える」ことも心がけてください。

あやふやな情報がテレビや新聞で報じられてしまったら、取り返しがつかないことになります。

記者といっても、普通の人間です。

好き好んで揚げ足を取ろうとは考えていません。ただ、真実を知りたいだけなのです。

彼らの職務を尊重し、誠実に事実に基づいて話をしていただきたい、と思います。

 

記者会見が開かれるパターン

記者会見は主に、「世間の大きな関心が集まっている」あるいは「集まるのが確実」な時に開かれます。

メディア側からの要請で開かれるケースが多いです。例えば、以下のようなケース。

 

・不祥事の発覚

・事件・事故の発生

・金メダルなどの偉業達成後

・ノーベル賞などの表彰時

・その他、重要な発表

 

いずれも緊急性が高く、マスメディアの取材が殺到するケースですよね。

こういう時、「記者会見」を開催することには、取材する側・される側いずれにもメリットがあります。

それは、取材を受ける側にとっては、1回の説明で済むこと。

もし個別にメディア対応していたら、同じ質問への回答を繰り返すことになります。

そして、メディア側も、取材相手を追いかけ回す必要がなく、公開の場でじっくり話が聞けること。

お互いにとって、負担を軽減できるメリットがあります。

 

まとめ:良い発表も悪い発表も、記者会見を活用しよう

いかがでしたか?記者会見には、積極的にやりたい場合もあれば、できれば避けたい危機発生時もあるでしょう。

いずれにしても、世の中に広く知らせる必要がある事案が発生したら、躊躇せずに、記者に相談されてみてください。

記者は、ニュースバリューを判断するプロです。

あなたの事案に応じて、記者会見を開くべきかどうか、開くならいつどこでどのように開催したら良いか、教えてくれます。

記者と良い関係を築き、世の中に必要な情報を迅速にお届けされていってください。

良い発表でも、悪い発表でも、いずれにしても重要なのが、「日頃からの記者との関係構築」です。

記者たちと日頃から関わり、お互いメリットのある関係を築いていただけたらと思います。

 

 



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