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打って出る企業のための広報PRの方法

世界最大メディア・実績No. 1 コンサルタント 坂本宗之祐

マスコミ取材の仕組み 広報を成功させたいなら必ず理解しておくべきこと


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あなたは、マスコミ・報道機関が取材する仕組みを正しく理解しているだろうか。

新聞・テレビを主とする報道担当者は、どういう行動原理で、日々のニュースを報じているか、ご存知だろうか。

マスメディア広報に取り組む人は世の中に数多くいる。しかしその大半の方は、このマスコミ報道の根幹について理解できていないのが実情だろう。

残念ながらその状態では、企業広報に取り組んでも成果を出すのは難しい。目先の載った載らなかったに一喜一憂し、メディアに振り回され続けるだけだ。

もしあなたが広報で本当の成果を出していきたいのなら、この記事をじっくり読み込んでいただきたい。報道機関の理念や、記者たちの志、目指すところをぜひ知ってほしい。

彼らの行動原理を正しく理解できれば、広報にいかに取り組んでいくべきか?その道筋がはっきり見え、大きな成果を出せるようになる。

1 マスコミの理念を理解せずしてメディア連鎖は不可能

どうしたら広報は成功するのか?それを実現するには、小手先のテクニックを学ぶ以前に、まずマスコミの理念を正しく知っておく必要がある。

というのも、それを理解しておけば、マスコミ記者たちがどういう情報をニュースとして取り上げるべきだと考えているか、手に取るように分かるようになるからだ。

なお、ここでは報道機関としてのテレビと新聞について説明する。バラエティなどエンタメ色の強い番組は事情が異なる。

では、順番に説明していくことにしよう。

 

 1−1 マスコミは社会を良くしたいと考えている

報道マスコミは、一言で言えば、「社会をより良くする」ことを目指して、日々の報道活動を行なっている。

日本新聞協会の倫理綱領には、次のような文言がある。

豊かで平和な未来のために力を尽くす

 

次に、朝日新聞綱領を引用する。

一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す。

一、正義人道に基いて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して腐敗と闘う。

(以下略)

 

多くの企業や団体の掲げる理念には、空文化しているものが多いが、報道機関にはいまだ正義を志向する文化が根強く残っている。

 

KADOKAWA・DWANGO代表取締役社長の川上量生さんは次のように語っている。

 

「日本にいろんな組織がありますけど、新聞業界ほど営利企業らしからぬ、いいことをやるっていう文化が残っている組織はないんですよ」

(※ニューズピックス記事 2015/4/22より)

 

僭越ながら、私自身も新聞記者時代は「自分たちの仕事が日本の民主主義を支えている」と考えていた。平和と人々の幸福を守るため、正しい情報を国民の皆さんに届けるのだという考えは、基本的のどの報道機関も持ち合わせている。

 

 1−2 現場の記者は社会の役に立つ活動を評価する

上記の通り、新聞やテレビは社会に対する強い責任感を持っている。

だが、マスコミの経済的な基盤が揺らぐに連れ、純粋なジャーナリズムを貫徹できず、営利企業としての側面が露呈するケースが最近見られる。また、ネット上ではマスコミを批判することが、トレンドにすらなっている。

マスコミにも真摯に反省すべき点は多々ある。だが、そうした批判する人の多くは実際に新聞を手にとって読んでいない。そして経営陣と、現場の記者を混同している。

経営陣には企業としての経営的な判断をせざるを得ない面がある。しかし、現場の若い記者の多くは、利潤の追求とはかけ離れた価値観で日々の仕事に取り組んでいる。

つまり、ジャーナリストとして「社会のために役立つ記事を書く」というのが彼らの動機付けとなっている。

一般の営利企業の方々には信じられないかもしれないが、マスコミの記者たちに「稼ぐ」「儲かる」という発想は一切ない。

組織人として、「会社に貢献したい」という気持ちはあったとしても、「自分の書いた記事で社はいくら儲かった」などという考えは及びもつかないことだ。

だから、記者が取材するかどうかを判断するのは、それを記事にすることで社会の役に立つかどうか?という点にかかってくる。

 

1−3 記者は利にさとい企業の人々を軽侮する

上記のように記者たちには、一般企業では当たり前の「稼ぐ」思考が一切欠落している。むしろそうした考え方を「卑しい」ものとして、低く見る傾向がある。

彼らには「武士は食わねど高楊枝」というプライドがある。形而上的な思考を好む。

だから、企業の「稼ぐ」思考が露骨ににじみ出た広報やPR会社の担当者とは、話が全く噛み合わないことがお分かりいただけるだろう。

 

2 マスコミが取材する仕組み

では次に、記者たちが情報をキャッチし、取材し、記事になるまでの流れを説明しよう。

 

 2−1 情報のキャッチ

新聞社やテレビ局が情報をキャッチするのは、概ね次のようなルートがある。

 ・プレスリリース: 郵便、ファクス、メール等で情報が届く

 ・電話: 電話で情報提供を受ける

 ・記者クラブへの情報提供: 記者クラブで情報の提供を受ける

 ・記者個人の情報網からのキャッチ: それぞれの記者が自らの情報網から端緒を掴む

 

 2−2 取材

上記の各ルートから届けられた情報について、記者各人がそのニュース価値を見極め、取材するかどうかを判断する。

現場の記者がその判断に迷った場合、上司であるデスクにその判断を仰ぐことになる。

記者は、自分が手にした情報が、次の2つのどちらかに該当するかどうかに強い関心がある。

 その1:特ダネ(スクープ記事)

ライバル各社を出し抜いて、自社のみの独占記事として放たれる記事。これを書くことを多くの記者は目指している。

上記の情報経路で言えば、多くは「自分の独自情報網」から、この特ダネはもたらされる。

だから記者は、自分の独自の情報網を構築したいと考えている。

「タレコミ」と呼ばれる情報提供が特ダネになることもある。これは電話やメール、郵便などで会社に寄せられるものだ。

特ダネを連発していると、その社にはタレコミが増える。「あの社に持ち込めば記事に仕上げてくれるのでは」と期待する人が増えるからだ(最近の週刊文春に顕著にみられる)。

一方で、記者クラブへの情報提供(投げ込みと呼ばれる)や、各社一斉配信のファクスの場合、記者は「各社みんな知っている情報だ」と判断する。

この場合、スクープ記事をものにしよう、というほどのインセンティブは記者にわきにくい。

 

 その2 特オチ

記者たちは特ダネをものにしたいと考える一方、特オチに対して強い恐怖を抱いている。

特オチとは、特ダネの逆で、ある記事が「自社だけ載っていない」という状態のことを指す。

特ダネ記事を書くのは並大抵ではない。大勢のライバル記者を出しにく必要があるからだ。だから、特ダネ記事が書けないだけで、記者の評価が大きく損なわれることは少ない。

だが、特オチは話が別だ。「よその記者はみんな知っているのに、お前だけ知らないとは何事だ!」と、記者としての能力が上司に疑われてしまう。

そして人事評価を大きく下げてしまう。だから記者は、特オチを非常に恐れる。

 

 2−3 記事掲載の権限を握る「デスク」によるチェック

さて、特ダネにせよ、各社横並びの記事にせよ、記者が書いた原稿は、最初に「デスク」と呼ばれるベテラン記者がそれをチェックする。

デスクは概ね現場で15年以上の経験を積んだベテラン記者で、40代が多い。後輩記者が書いた原稿がニュースとして世の中に知らせるに値するものか?をチェックする。

デスクはただ単に原稿を添削する存在ではない。現場の記者に指示を飛ばす司令塔だ。取材の不足を感じれば、再取材を命じる。また、原稿を全く異なる切り口から再構成し、着眼の違う記事に作り変えてしまうこともある。

だから、いくら現場の記者が「良いネタだ」と考えて原稿にしても、デスクがその原稿を通さなかったら、永遠にそれが記事として掲載されることはない。

 

 2−4 部長クラス、編集局幹部によるチェック

デスクを通った原稿は、9割方はそのままニュースとして世の中に届けられる。

だが、稀に「待った」がかかることがある。デスクよりも高い役職にある部長クラスや編集局幹部が、その記事について注文をつけることがある。

その場合は、現場の記者に再取材・書き直しが命じられたり、場合によっては掲載が見送られたりすることもある。

だが、よほどセンシティブな記事でない限り、この段階で掲載を止められるにまで至ることは滅多にない。

 

3 企業が広報で取り組むべき3つのポイント

報道機関の仕組みを理解することで、どのように取り組めば広報活動で成果を上げられるか分かる。

マスコミ広報に当たってやるべきことは、次の3つだ。

 1 社会性のある情報をデザインする

自社利益のことしか考えない広報は、確実に行き詰まる。ジャーナリストのように自社を客観視し、社会の一員として発信する。商品サービスについてもストレートな宣伝ではなく、その社会的な価値が伝わるよう情報の加工を行う必要がある。

 2 プレスリリースを継続的に発信する

あなたの会社がトヨタのような超有名企業でもない限り、自ら情報を発信していかなればマスコミから目を向けてもらえない。だからプレスリリースは必ず送るべきだ。それも粘り強く継続すること。大量のリリースの中でもいずれ記者の目にとまる。

 3 記者との個人的な関係を築く

記者は、前述の通り自分だけの特ダネを書きたい。そのために独自の人脈を築きたい、と考えている。だから、あなたは記者と個人的な関係を築けばいい。そして自社の話に限らず、役立つ情報提供を続ければ、記者は必ずあなたを大事にしてくれる。

 

言うまでもなく、最も重要なのは1だ。自社が言いたいことありきの発信を続けていては、マスコミに関心を持ってもらえる可能性は限りなく低い。

まずは、ニュース価値のある情報をつくること。その上で、報道機関・記者との接触を地道に続けていけば、あなたの会社はその他大勢の会社から一歩も二歩も抜け出せる。

 

4 マスコミ広報は、マスコミ理念を理解せずして成立しない

マスコミ・報道機関は、世の中をより良くするために、読者・視聴者に有益な情報を届けたいと考えている。

そのために、記者たちは辛い取材でも日々、歯を食いしばって頑張っている。

「ネットで検索さえすれば情報は何でも手に入る」と多くの人が思い込んでいる。だが、実際は情報を手に入れて正確に伝えていくには、大変な労力と手間、コストがかかる。

広報を「お金がかからない宣伝」と安易に考えていると、痛い目を見る。報道機関とそれに携わる記者たちの状況に想いを馳せながら、広報に取り組んでいただければ幸いだ。

社会の役に立とう、という姿勢さえ崩さなければ、あなたはマスコミ記者ときっと良い関係を築けて、世の中に良い影響を広げていける。

 

 


 
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