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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

マスコミ広報がうまくいく!記者に好かれる担当者7つの共通点


「坂本さん、知り合ったマスコミの人とどうコミュニケーションをとったら良いですか?」

広報PR活動に取り組む方から、こんなご相談をよく受けます。

多くの方が、マスコミの記者・編集者に接触はできても、その関係が深まらないケースがほとんどです。

それはそうだよな、と思うんです。なぜなら、

「売り込みたい時にプレスリリースを送るだけ」という人が大半だからです。

せっかく名刺交換できても、これではマスコミから敬遠されてしまいます。

13年の記者経験をもとに、好かれる広報の共通点を紹介します。あなたもぜひ取り入れてください。

マスコミ広報がうまくいく!記者に好かれる担当7つの共通点

 

①公平

広報担当者は、複数のマスコミとやりとりするケースが多いです。

この時の取材対応で、メディアごとに差をつけると、すぐに嫌われます。

「日経新聞をまず優先させよう」
「テレビに取り上げてもらいたいからテレビ優先」

こういうことをあからさまにやってはいけません。

マスコミ各社を公平に扱い、取材対応をしていただきたいのです。

「記者クラブ」に対して情報提供する時はなおさらです。

 

(参考)記者クラブに投げ込み(プレスリリース)する方法と注意点

 

フェアな取材対応を心がけましょう。

 

②ウソをつかない

これも広報担当者に必須の条件です。

どんな時も、ウソをつかず、誠実に記者・編集者とやりとりすることを心がけましょう。

都合の良い取材の時はいいんですけど、不祥事やリスク発生時に、手のひらを返す広報担当者がいます(笑)。

逃げまくったり、ウソをついたりする。残念ながらこういうケースはかなり多いです。

どんな時も、ウソをつかない誠実な対応をしましょう。

新聞テレビの記者たちは、「絶対に間違えられない」という強いプレッシャーのもと、日々の仕事をしているんです。

「この広報はウソをつく」と感じたら、そんな人は怖くて取材できないから、潮が引いたように取材が来なくなりますよ。

 

③対応が素早い

「こういう情報が欲しいんですけど」

と頼んだら、「調べてお返事しますね!」と言ってすぐに返事をくれる広報担当の方は、とても信頼できます。

新聞テレビの仕事に慣れていると、一般ビジネスマンのレスポンスの遅さにイライラすることがよくあります。

新聞テレビ報道には、1日に何度も締め切りがあります。1分1秒を争う仕事をしているからです。

ですが、優秀な広報マン・広報ウーマンは、新聞テレビがいかに時間を大切にしているか?をよく理解しています。

雑誌はともかく、新聞テレビにとって、「速さは正義」なのです。

まあ、新聞テレビに限らず、仕事ができる人は、行動のスピードが速いですよね。

 

④リスペクトがある

「この人好きだなぁ」と感じる広報の人って、長い記者生活で何人もいましたが、そういう方々に共通する点として、

「新聞テレビ(報道機関)の記者たちに対するリスペクトがある」という点です。

敬意を持って接してくださるから、こちらもその方に対して敬意を持って接します。

お互い、良い仕事ができるんですよね。

心理学でいう「返報性の法則」というやつですね。

逆に、嫌いになる広報に共通するのは、この「リスペクトがない」点。

表面上は慇懃ていねいだとしても、「このマスゴミめ」と心の中で思っていたら、すぐに態度・雰囲気でわかりますよ(笑)

 

⑤記事(放送)を褒めてくれる

「坂本さん、今日のあの記事良かったですね」

などと言ってもらえると、記者は非常にうれしいです。

「記事を読んでくださっているんだな」
「私の仕事に関心を向けてくださっているんだな」

という喜びの気持ちでいっぱいになります。

マスコミの人は、自分たちの「作品」をたくさんの人に見てもらいたいんです。

そして、世の中に反響を巻き起こしたい。そういう欲求があります。

だから、「自分の仕事が世の中の人に影響を与えられた!」と実感できた時、無上の喜びを覚えます。

この気持ちは、あなたが考える以上に強烈です。

というのも、マスコミの記事や放送には、「苦情やおしかり」は多いですが・・・

「お褒めの言葉」というのは、それほど多くないんですよね。

だから、褒めていただけることはレアケース。

ということは、褒めていただけたら、強く印象に残ります。

そして、その相手に対して、好意・好感を抱くようになります。

その結果、必然的に「この人に報いてあげたい」と感じるようになります。

「記事や番組で取り上げて応援しよう」という気持ちになります。

広報するあなたは、自分の仕事(会社)を認められたいわけですよね?

それなら、先に「相手の仕事を認める」ことです。

先出しの法則です。

自分にしてもらいたいことは、先に相手にしてあげれば良い、という話ですね。

 

⑥役立つ情報をくれる

マスコミの人たちは、情報でご飯を食べています。

情報はいわば“飯のタネ”。良い情報を、いつでも必死に探しているのです。

だから、あなたは良い情報を、マスコミの人にご提供するよう努めてください。

と言っても

あなたの会社のプレスリリースだけを送りまくってはいけません!

・あなたが得た情報で、

・知り合いの記者・編集者の役に立ちそうな情報

これらを情報提供するのです。

「あなたの仕事に関係ない情報」であるほど、記者はこう感じます。

「この人は、自分の得にならない情報を僕にくれる。純粋に、僕に貢献しようとしてくださっているんだな」

 

例えば、あなた(Aさん)の事業が「カマボコ製造業」だとします。

知り合いのヤマダ記者が、「防災担当」で防災の記事をよく書いている。

たまたま知り合いの漁師さんが、漁港の防災の取り組みをしていると知った。

そこで、「ヤマダさん、知り合いの漁師がこういう防災活動していますよ」と知らせる。

すると、記者は「ありがとうございます!」とあなたに感謝して取材します。

その漁師さんは記事になった。あなたの会社は全然関係ない。

としても、ヤマダ記者は「良い情報をもらったし、今度機会があればAさんのカマボコを記事にさせてもらおう」と考えるのです。

恩義に報いたい、と考えるのです。

 

⑦人を紹介してくれる

上記⑥に関連しますが、良い人を紹介してくれる広報の方は非常にありがたいですね。

何のビジネスでも言えることですが、一見さんよりも、知り合いからの紹介で会った人は、信頼しやすいじゃないですか?

特にテレビ新聞は、「変な人」「怪しい会社」は絶対に取り上げたくない。

だから、信頼できる対象しか、取材したくないのです。

その点、あなたが信頼できる広報として、信頼性の高い人物や企業団体に記者をつなげていただけたら、本当に記者は助かります。

マスコミは、情報でご飯を食べています。

そして、貴重で新鮮な情報は、「人」から直接もたらされるものなのです。

だから、あなたの知り合いで、記者に紹介したらお互いメリットがありそうな人がいたら、どんどん紹介してあげましょう。

紹介された人や会社もきっと喜ぶでしょう。一石二鳥ですね。

 

(注意)嫌われる広報担当者3つのパターン

逆に、嫌われる広報担当のパターンも紹介しておきましょう。

 

(1)取材に制約をかけたがる

やたらしゃしゃり出る。コントロールしたがる人がいます。

基本的に、あくまで広報は「役に立つ情報」へのつなぎ役なんです。

鬱陶しい広報だったら、できるだけ接触を避けます。

そして社長や大臣に直接いきます。

 

(2)「原稿見せて」という

これも論外。この記事で書いている通りです。

 

(3)リスペクトがない

記者へのリスペクトがない広報がたまにいます。

「おとなしく黙って、うちの宣伝書いとけよ」といった態度・雰囲気が漂ってくるんですよね。

こういう人は、広報には向きませんから、配置転換かクビにした方が良いでしょう(笑)。

 

マスコミと広報の交流会

「マスコミの人脈が欲しい!」という動機で、マスコミの人が来る交流会に行きたがる広報の方がいます。

マスコミ人脈が欲しい、そのお気持ちは痛いほどよく分かります。

しかし、マスコミにいた人間として、このような交流会はあまりオススメできません。

なぜなら、こうした交流会で知り合っても、取材・掲載につながるケースは少ないからです。

マスコミの人も、そういう交流会に来るのは「売り込みたい人ばかり」だと百も承知です。

だから、売り込んで来られることに、うんざりしています。

そもそも、「知り合いさえすれば、マスコミで取り上げてもらえる」ほど甘いものではありません。

マスコミの人が欲しいのは、「自社のメディアのネタになる情報」です。

「売り込んでくる鬱陶しい人」ではない。

だから、マスコミ交流会を渡り歩くヒマがあったら、ニュースになるネタ作りに勤しむ方が、長い目で見てよほど成果につながると思います。

 

 

 

まとめ

マスコミ記者・編集者と、広報担当者、どちらが上とか下とかありません。

お互いには、役割の違いがあるだけなんです。

だからお互い、尊重しあって、良い仕事をしていただきたいなと願っています。

広報の仕事は、対人コミュニケーションが活動の主要を占めます。

記者たちに好かれることは、ことのほか重要です。

好かれるためには、相手のことをよく知るように努めてください。

記者と広報の良い関係が広がり、良いニュースが世の中に増えることを願っています!

 

 

 

 

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