プレスリリースの最適タイミングは?時間帯や曜日、時期など解説します
プレスリリースは、どのタイミングで送ったら効果的なのか?読んでもらえるのか?
せっかく頑張ってプレスリリースを書いたなら、有利なタイミングでお送りしたいですよね。そのお気持ち、よく分かります。
ただ、記者は365日24時間、仕事をしてるので、読むタイミングは人それぞれです。
だから、「このタイミングで送れば読んでもらえる!」という絶対的な法則はないんです。
とはいえ、少しでも良いタイミングでプレスリリースを送りたい!というあなたのために、
私の記者経験(新聞、ウェブ)から、タイミングについてお伝えしていきます。
絶対ではないので、あくまで目安の参考にしてください。
目次
●プレスリリース「提供方法」ごとの適切なタイミング
まず、プレスリリースの提供方法によって、適切なタイミングというのは変わってきます。
各ケースごとに見ていきましょう。
①メール
メールはメディア各社に大量に送られてくるので、僕は新聞記者時代、正直あまり真剣に見ていませんでした。
メールアドレスには大きく分けて2種類あります。自分宛と会社宛。
自分宛のメールはきちんと見ますが、会社宛のメールは大半が売り込み宣伝なので、“まとめて削除”が多いです。
記者がメールをチェックする大まかな時間を、それぞれ大雑把に紹介します。
会社のメールアドレス
・午前10時ごろ
・正午前後
・午後5時ごろ
記者個人のメールアドレス
・午前9時ごろ
・午後1時ごろ
・午後5時ごろ
②ファクス
ファクスは、いまだに新聞社やテレビ局ではよく使われています。
記者にとっては、受信したらすぐ読むことができ、持ち運びや書き込みもできるメリットがあります。
比較的、おすすめの時間帯は
・午前9時
・午後3時
・・・あたりでしょうか。
③郵送
郵送は、タイムラグが生じるデメリットがあります。しかし、メールよりもはるかに見てもらいやすいメリットがあります。
郵送のタイミングは、「出せる時に、すぐ出す」に尽きるでしょう。
④記者クラブ
持ち込む時間帯でおすすめなのは
・午前10時ごろ
・午後2〜4時
あたりかと思います。
●プレスリリース「送り先」ごとの最適な配信タイミング
次に、送り先の媒体ごとのタイミングです。
各社、“締め切り”というものがあります。
締切間際はとても忙しくばたついているので、プレスリリース送付は避けましょう。
その代わり、締切の直後はひと段落しており、「さて次のネタはどうしよう?」と考えるタイミングになります。ここがチャンス。
送るのに良いタイミングは、大雑把に以下の時間帯・時期です。
新聞社
:午後3〜4時ごろ
テレビ
:番組ごとのオンエア6〜7時間前
雑誌
月刊誌 ;発売日から前の4、5日間
週刊誌 :発売日の前日
ウェブニュース
:随時(決まった締切時間がないから)
●プレスリリースの「内容」ごとの出すタイミング
新事業のスタート
開始の2か月前〜1、2週間前に出して良いでしょう。
イベントの開催
こちらも開始の2か月前〜遅くとも1週間前
新商品・サービス
開始の2か月前〜
調査結果
これは鮮度が命なので、まとまり次第すぐ出しましょう。
業績(売上、販売数)の節目
これも鮮度が命。すぐお知らせしましょう。
本の出版
出版日の1か月前〜でしょうか。
●プレスリリースにおすすめの「曜日」は?
月曜日
週はじめは記者も何かとバタバタしています。出すとしても夕方の方が良さそうです。
火曜〜木曜日
曜日としておすすめと言えるのは、この3日間でしょう(でも絶対ではありません)。
金曜日
官庁系プレスリリースが増加。また、多くの企業がネガティブな発表をします(翌日から週末で休みなので、クレームを避ける狙いか)。だから金曜日は基本、避けた方が良いです。
土曜、日曜
経済系の記者は企業に合わせて休みます。しかし社会部系や地方支局の記者はいます。届くプレスリリースが激減する一方、記者は余裕があるので、意外と狙い目。
●プレスリリース配信におすすめの「時間帯」は?
締め切りが月1回しかない雑誌などは、時間帯をそこまで気にする必要はないでしょう。
しかし、毎日締め切りがある新聞・テレビ(あるいはラジオ)は、時間帯を考慮する必要があります。
午前9〜10時
まだ比較的落ち着いている時間帯です。今日のニュース出稿計画を立てています。この時間なら、比較的プレスリリースに目を通す余裕があります。
午前11〜12時
夕刊のある新聞は夕刊の編集作業。テレビは、お昼のニュースに向けて忙しさはピークです。よほど急ぎでない限り、プレスリリースするのは避けた方が無難です。
正午〜午後1時
民放は正午前にニュースは終わります。しかしNHKニュースが正午から始まり、新聞テレビ各社の記者はニュースを見ます。また、新聞は夕刊作業のピーク時間帯です。プレスリリースは避けた方が良い時間帯です。
午後1時〜2時
テレビ新聞の各社は、ひと通り締め切りを乗り越え、ほっとする時間帯です。狙い目とも言えますが、ランチで会社外に出ることも多く、微妙ですね。
午後3時〜4時
ランチも終え、また夕方以降のニュース出稿作業まで時間があります。1日の中で最もプレスリリースを送るのにおすすめの時間帯です。
午後5時以降
テレビなら夕方・夜のニュース。新聞なら翌日朝刊の作業に入り、忙しさが増していきます。その意味では避けた方が良いと言えます。
ただ、新聞社にとって仕事のピークは午後9〜10時。午後7時8時なら、「まだ早い時間帯」という感覚があります。
この時間には、多くの企業も時間外となるため、届くプレスリリースがかなり減ります。その意味では穴場の時間帯、と言えるかもしれません。
●プレスリリースが採用されやすい「時期」はあるのか?
年末年始
多くの企業が休むこの時期も、新聞テレビの記者は仕事をしています。プレスリリースは激減する一方、記者にはわりと余裕があります。だからこの時期にプレスリリースすると、意外とじっくり読まれることがあります。
1〜2月
1月中旬くらいまでお正月ムードでそれに伴うイベント等は続きます。しかし、それ以降2月にかけては世間の動きも鈍くなり、ニュースのネタが少なくなります。だからプレスリリースのチャンスと言えます。
3月
年度末、3月の記者はとても慌ただしいです。各種人事や、ルール・制度の変更への対応、さらには自社の人事異動も絡みます。3月中旬以降はプレスリリースを避けたいです。
4月
新年度がスタート。新入学や新社会人の話題や、花見などニュースやイベントが増えます。少なくとも4月上旬までは、できればプレスリリースは控えたほうが賢明です。
ゴールデンウイーク
企業が休みに入り、プレスリリースは激減します。しかし、年末年始と同じく記者たちは誰かしら出勤しています。記者はわりと余裕があるので、実はプレスリリースがじっくり読まれやすい時期でもあります。
5月(GW後)〜7月中旬
気候的に穏やかで、世間も落ち着きを取り戻します。プレスリリースの数は安定的に推移しますが、この時期は特に気にせずに自社のタイミングでプレスリリースすれば良いでしょう。
7月下旬〜8月
記者たちも交代で夏休みを取り始めます。また、地方の新聞は、高校野球の報道に多くの紙面が割かれます。つまり、一般ニュースの割合が減り、載りにくくなります。
とはいえ、届くプレスリリース数も減少傾向。お盆時期は記者も余裕があります。出せるタイミングでプレスリリースを出して良いです。
9〜11月
気候的に1年で最も過ごしやすく、秋のお祭りなどイベントも多くなります。届くプレスリリース数は安定して推移しますが、大きな事件さえなければ、記者たちは少し余裕があります。出せるタイミングでプレスリリースしましょう。
12月
1年で最も忙しい時期の一つです。というのも、記者たちは新年の紙面・番組に向けて、企画や取材に追われるからです。また、年末年始の休みを交代で取るために、穴埋め用の原稿も用意しなければなりません。緊急性の高いニュース性のあるプレスリリース以外は、避けるのが無難です。
まとめ:タイミングを気にしすぎる必要なし!
色々とプレスリリースのタイミングについて紹介してきました。
とはいえ、最初にもお伝えした通り、「このタイミングがベスト!」という絶対法則はありません。
例えば、記者たちが忙しい午前11時ごろにプレスリリースを送ったとします。
しかし、もしこの発表に“極めて高いニュース価値”があれば、記者は他の仕事をほっぽり出して取材を始めます。
僕も新聞記者時代、数え切れないほどこういうことをしました。
だから、こまごましたタイミングを気にしてもあまり意味がありません。一番大事なのは「ニュース価値」です。
あなたのプレスリリースにニュース価値がありさえすれば、タイミングに関係なく、記者たちは取材してくれます。
だから、ニュース価値を一番に考え抜いて、プレスリリースに取り組んでくださいね!
プレスリリースの全体像についてはこちらご参考ください。
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