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記者が教える広報PRの方法

広報PR情報No.1サイト 元読売新聞記者 坂本宗之祐

読売新聞に取材依頼する(プレスリリース・情報提供)方法とその送付先


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 読売新聞に取材に来てもらいたい、記事にしてもらいたい、と考えている方は多いのではないでしょうか。

読売新聞は、名実ともに日本を代表する新聞の一つです。この新聞であなたの取り組みが紹介されれば、多くの人に知ってもらえます。

でも、具体的に「どこに、何を、どう伝えたらいいのか分からない」という方のために、その手順について説明します。

(※この記事は2017年3月28日に公開しましたが、2024年3月13日リライトして再度公開しました)

読売新聞とは 

特徴

読売新聞の販売部数は全国で612万6366部(2023年11月現在)。日本で最も、発行部数の多い新聞です。

ライバル紙である朝日新聞、毎日新聞が関西の発祥であるのに対し、読売新聞は東京で発行を始めました。

こうした背景もあり、特に関東圏で強さを発揮しています。

東京都はもちろん、神奈川、埼玉、千葉、茨城においても、地元紙を抑えて発行部数はトップです。

従業員数は、4318人。国内には307か所の取材拠点があります。

 

社の所在地

読売新聞には、3つの本社があります。東京、大阪、そして西部(福岡)です。このほか3つの支社や、全国の道府県に支局などがあります。

・東京本社 〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1

・大阪本社 〒530-8551 大阪市北区野崎町5-9

・西部本社 〒810-8581 福岡市中央区赤坂1-16-5

中部支社 〒460-8470 名古屋市中区栄1-2-1

北陸支社 〒933-8543 高岡市下関町4-5 

北海道支社 〒060-8656 札幌市中央区北4条西4-1-8 

 

プレスリリースを送るには、これら本社や支社が送り先の一つになります。

ただ、各本社にそのまま「御中」で郵送しても、しかるべき部署に届かないため、なかなか取材されません。本社は組織が大きく、部署が細かく分かれているからです。

では、どうやって部署を特定すればいいのか?

それは、新聞の紙面を見れば分かります。新聞の紙面をチェックしながら

「自分のネタは、新聞のどの面なら載る可能性があるだろうか?」

を見極めればいいのです。

部署名は分からずとも、新聞の「面」を指定して送れば、プレスリリースはしかるべき記者にきちんと届きます。

ですので、これから読売新聞の紙面について紹介します。

あなたのネタが取り上げられそうな面を探してみてください。

 

主な紙面(プレスリリース送付先)

・一面

その日に最も重要なニュースが載るページです。官庁や大企業、大きな事件・事故などが載ります。

普通プレスリリースを送ってここに載ることは、余程のニュース性がない限り難しいです。

 

・総合面(二面、三面)

重要なニュースやその解説、そして「社説」があります。ここでの狙い目は、旬の人物を紹介する「顔」のコーナーです。

 

・政治面

火曜日〜土曜日に毎日1ページ。政治家以外の一般の方が載ることはまれです。

 

・国際面

海外のニュースが載る面です。なので、ここもプレスリリースには不向きです。

 

・経済面

火曜日〜土曜日に毎日2ページ。国の経済政策や、大企業の動きがどうしてもメーンになります。

が、業界のトレンドや地域の話題を取り上げることもあり、中小企業でもプレスリリースを送ることで掲載されるチャンスがあります。

 

・家計の知恵面

月〜水、土曜日に1ページ(月と土曜は隔週)。消費者にとってためになる生活関連の情報が載ります。

ここも企業からのプレスリリースがきっかけで掲載される可能性があります。

コーナーとして、「ロングセラーの理由」「売れ筋ランキング」のほか、企業の新製品情報が載る「情報ディスク」があります。ここは狙い目ですね。

 

・くらし家庭面

月〜金曜日に2ページ。土日は1ページ。生活全般に役立つ知恵と情報が載っています。

ここは幅広いジャンルの企業がプレスリリースで取り上げられる可能性があり、狙い目です。

衣食住、消費生活、家族、子育て、が主なテーマです。100年以上続く読売新聞の名物コーナー「人生案内」もここにあります。

また、最新の医療情報を紹介する「医療ルネサンス」も、各方面から注目されているコーナーです。

 

・くらし教育面

火〜土曜日に1ページ。教育に関する記事を載せています。

中でも、学生の就職活動を応援する「就活ON!」コーナーでは、各企業の若手社員や人事担当者がよく登場しています。

また、教育現場の最先端の取り組みを紹介する「教育ルネサンス」も、長期連載が続く注目のコーナーです。

 

・社会面

新聞の華ともいえる社会面。毎日3ページ(日、月は2ページ)。4コマ漫画のコボちゃんもここで読めます。

事件や事故のほか、活躍する人や街の話題など、幅広いニュースを取り上げます。

企業の宣伝が載ることはまずありませんが、「人物」に焦点を当てた物語のような話なら、載る可能性があります。

社会部の記者だった私も、ここで主に記事を書いていました。

 

・地域版

地域版では、全国都道府県ごとの地域ニュースが載っています。

毎日1〜3ページ。あなたの街の事件事故や、街の話題など、ここも社会面のように幅広いネタを扱います。

ここはほかの面と比べ、掲載されやすいです。というのも、少ない人数の記者で地域版の紙面を毎日埋めています。だから記者は、ネタに困っていることがよくあるのです。

だから、この地域版あてにプレスリリースを送るのはおすすめです。

 

その他の注目の紙面

上記のほかにも、いろんな面があります。隔週や週に1回など頻度は少ないですが、プレスリリースが掲載につながる可能性があります。いくつか紹介します。

 

・ウーマン面

隔週の火曜日に1ページ。仕事をがんばる女性を紹介する「ワーク」などがあります。女性にまつわる活動なら、この面にプレスリリースを送るのはありでしょう。

 

・ミドル面

隔週火曜日に1ページ。ミドルやシニア世代の第2の人生がテーマです。

これまでの経験を生かして起業したり、再就職したりした年配世代の方のがんばっている姿を紹介しています。

 

・本よみうり堂

いわゆる書評のページです。毎週日曜日に3ページ、月曜夕刊1ページ。

新刊本の紹介や、著者へのインタビューなど。本を出版する方はここにプレスリリースを送りましょう。紹介されれば反響が見込めます。

 

 

読売はプレスリリース(情報提供)をどこで受ける?

大きく分けて、「本社」か、「地域の各拠点」のどちらかに送ることになります。

ちなみに、本気で取材を受けたいのなら、送り方は「郵送」がオススメです。

 

本社に送る場合

本社とは、最初に説明した「東京本社」「大阪本社」「西部本社」です。

本社は組織が大きく、記者も数百人〜数十人おり、部署が細かく分かれています。なので、ピンポイントで「面」を指定しましょう。

部署名は分からなくても大丈夫です。「・・・面 ご担当記者様」で送れば、担当の記者の手に届きます。

上記の「主な紙面の構成」で紹介したそれぞれの面をチェックして、あなたの情報にマッチする面を選びましょう。

 

地域の拠点に送る場合

あなたが地域で活動しているなら、地域の拠点にプレスリリースを送る=地域面での掲載を狙う、ということが非常にオススメです。

本社にプレスリリースを送っても、競争率がとても高いため、なかなか取材に至りません。

ところが、全国各県の記者が記事を書いている地域面はそれと比べ、はるかに取材に来てもらいやすいのです。

なお、地域面の呼び名は、地域ごとに異なります。横浜で配られる新聞なら「横浜版」、佐賀で配られる新聞なら「佐賀版」などとなっています。

読売新聞には、上記の3本社のほかに、全国すべての都道府県に記者がいます。

国内の取材拠点数は307か所もあります。

地域の取材拠点としては、主に「支局」と「通信部」があります。

 

・支局

記者数は10人前後〜数人ほど。県庁所在地の市や、主要都市にあります。

「横浜支局」「大分支局」などなど、です。

 

・通信部

 ローカルな地方都市にあり、記者1人で勤務しています。

 

読売新聞の全国の取材拠点の所在地・電話番号・FAX番号などの情報はここで一覧できます。

  

プレスリリースの送り方については、この記事に必ず目を通しておきましょう。

 

 

宛名の書き方

 

・その1 本社に送る場合

郵送の宛名ですが、次のように書けばきちんと担当の記者に届きます。

●(例)

〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1 

読売新聞東京本社 くらし家庭面 ご担当記者様

 

このように面を指定すれば、しかるべき部署に届きます。

さらには、コーナーまで指定すればもっとピンポイントで記者に届けられます。

●(例)

〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1 

読売新聞東京本社 家計の知恵面「情報ディスク」ご担当記者様

のような感じです。

 

その2 地域の支局に送る場合

地域の支局には、記者は多くても10人程度しかいないので、本社宛てのように面を指定する必要はありません。

●(例)

〒320-0822 宇都宮市河原町1-4 読売ビル2F 

読売新聞宇都宮支局 御中

 

正しいプレスリリースの書き方は、この記事で詳しく説明しています。

 

また、プレスリリースはどういう時に出せるのか?どんな種類があるのか?この記事で説明しているので参考にしてください。

 

 

会社の雰囲気、記者の特徴

読売新聞は、私が長く勤めてお世話になった新聞社であり、愛着があります。

会社自体は、体育会系の厳しい雰囲気もありますが、記者たちの多くは気さくです。そして面白い人が多いです。

中にはコワモテ系の記者もいますが、それでも一皮剥けば人情味があります。

私の受講生でも、読売の記者から取材を受けた方からは「すごく人の良い記者さんでした!」という感想がなぜか多く聞かれます。

正義感の強い記者も多く、きちんと事情を説明すれば、「良いものは良い」「悪いものは悪い」と認めてくれます。

 

どんな情報がおすすめか?

読売新聞は、伝統的に庶民向けの新聞であったことから、人々の生活に身近な話題をよく取り上げてきました。

地域や生活に身近な話題なら、全国各地の取材拠点にプレスリリースでお知らせしてください。

官公庁に関連する情報をよく取り上げる傾向もあります。あなたの活動に行政と何らかの関わりを持たせることができれば、取り上げてもらいやすくなります。

もちろん、どの新聞にも言えることですが、お知らせする情報には「社会性」「公共性」があることが必要です。そうでなければ、取材の対象になりません。

ただの宣伝のお知らせは、記者は嫌いますので、気をつけてください。

 

記者クラブを通じて読売記者に情報提供する方法

これまで説明してきた通り、読売新聞の取材拠点にプレスリリースを届ける以外に、記者クラブを利用する方法もあります。

全国の各地にある記者クラブにプレスリリースを届けることで、読売新聞の記者にも届けることができます。

記者クラブは無数にありますが、少なくとも都道府県庁にある記者クラブであれば、読売新聞も確実に加盟していますのでおすすめです。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

 

 

まとめ

読売新聞は、東京本社の記者から取材を受けることは簡単ではありませんが、チャンスはあります。

そのためには、あなたの知らせたい情報にふさわしい面を見つけ、その担当記者にピンポイントで送るように心がけましょう。

また、全国の都道府県に記者がいるので、ぜひ彼らに良い情報を届けてあげてください。

電子メールによる情報受付もあるにはありますが、やはりきちんと読んでもらえる「郵送」がおすすめです。

 

なお、他の主な新聞社への具体的な送り先は、以下の記事で説明しています。

 

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